ヒマワリの花紙づくりの再挑戦記録です。ヒマワリの品種はいろいろありますが,昔ながらの外輪にだけ花弁が付いたタイプの品種から花弁を採取。
前回は,乾燥段階で紙が漉き枠用の台(木枠)から離れかけて失敗。これは紙料の収縮によるものです。その原因を,①紙が大きすぎた,②厚みがありすぎた,とみて対応方法を考えました。結果,葉書大サイズにして薄めに漉くことにしました。
煮るのも,前回以上に慎重にしました。花弁が少ないので,非繊維質を多めに残すために煮る時間を沸騰後10分程度にし,アルカリ剤を少量にとどめました。そのために,紙質は落ちるのは止むを得ないとして,花弁の色がかなり残ることになりました。弱い繊維を相手にする場合,こんな手法も考慮しなければなりません。
わたしの紙漉きは一貫して溜め漉き法です。紙料を流し込みました。
木枠を外しました。
乾燥は日陰で徐々に行いました。わたしの作戦がうまくいったようで,湿紙が完全に乾いて紙になっても,台から離れることはありませんでした。
剥がすときは,慎重に慎重に。
これでヒマワリの花紙が完成しました。
結論からいえるのは,数日間咲いている花,あるいは昆虫に存在を強くアピールしている花は,それなりに丈夫な構造になっているということです。この例のようにヒマワリは,虫の目にも人の目にも相当なアピール度で存在を訴え,それも数日咲き誇っています。
逆に簡単に萎んで落ちてしまう花の場合は,それを丈夫にするだけのエネルギーを費やす必要がまったくないくらしをしています。たった数時間開花して萎れてもじゅうぶんなくらしなのです。
紙をとおしてヒマワリの生き方が伝わってきます。「ほっほーっ!」と納得。