9月14日(月)。午前。ルリタテハを接写するために,公園を再訪。
撮影を終えて,他にも卵が産付されていないか,探してみました。すると,すぐ脇に生えた株の葉で1個見つかりました。こちらは先端付近の葉ではなく,すこし下にある大きめの葉でした。印象としては,同時に産み付けられたものでなく,もうすこし後の産付のように見えました。
すでに成長を続けている2匹の若齢幼虫は,葉の裏でじっとしていました。
これらの成長を細かに観察するには,持ち帰るのがよいと判断。結局,家で観察を続けることに。
9月15日(火)。今日は孵るのではないかと感じて見ていましたが,とうとう孵りませんでした。でも,いつ孵ってもよさそうな状況に見えます。
9月16日(水)。未明。トイレに行ったついでに,変化を確認しておこうと思い,ファインダーを覗き込みました。すると,卵の天頂部分が中から破られかけていました。ちょうど孵化する寸前です。このタイミングはまったく偶然の重なりに過ぎませんが,なんだか“虫の知らせ”のような感じがしてきました。まことにラッキーです。
しばらくすると,幼虫の頭部や口が確認できるようになりました。
幼虫は時間をかけて,身が出るだけの穴を開けました。開け終わると一呼吸する間もなく,するするっと殻から出てきました。じつに呆気ない誕生物語に見えないわけではありません。
幼虫は透明感のある,初々しい体色をしています。出終わると,ほんのしばらく卵の近くにいて,さっさと消え去りました。からだの大きさと比べてずっと大きな葉で,これからもりもり葉を食べて成長していきます。