田植えの頃になると,いつもアブを思い浮かべます。この季節にアブが出始めるというのはその通りなのですが,ウォーキングしていると,田に植わったイネの葉にとまっているのを何度も目撃するからなのです。歩いていると,あちこちにいます。たくさんいるということは,捕獲する獲物がいる証拠。イネが育ち始める季節は昆虫たちが躍動し始める季節でもあります。
アブは水田だけでなく,N公園にもいます。近頃よく見かけるのは,アブにはいくつか種類があって,適当に種類による棲み分けが成り立っているのです。厳密というほどでもありませんが,多いとか少ないとかといった傾向程度には,確かに棲み分けがあります。
野武士の風情で日を浴びていたのがオオイシアブ。山の斜面にある石段,その脇の柵などを往来しながら,獲物を待ち伏せしているようでした。わたしが近づいても飛び去る気配はありません。捕食している場面を目撃できたら最高なのですが。
すぐ近くで見かけたのが,これよりすこし小さなマガリケムシヒキのメス。わたしの周辺を移動するものの,遠くに行く様子はなし。お蔭さまでじっくり撮影できました。
小型でも立派な出で立ちです。この脚で抱えられ,口吻で体液を吸われる被害虫は一溜まりもありません。
目は目標を見逃さない先鋭の感覚器官。ここまで接写させてもらえるなんて,すごいサービスです。
今度はオスです。しかし警戒心がはっきり現れ,これ以上近づけませんでした。
これからまだまだアブと対面できそうです。近いうちに捕食中の姿を激写したいなあ。