自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ツマグロヒョウモン,蛹化!

2017-06-11 | ツマグロヒョウモン

パンジーを植えた植木鉢にツマグロヒョウモンの幼虫をおき,そこからどこかに行ってしまわないようにネットで覆っていました。そうすると,一部がネットで前蛹になりました。

前蛹の付いたネットの内側を外側に出して,変化を追うことにしました。前蛹になって一日もすれば蛹に移行するので,観察していると「もうそろそろ始まるな」とわかります。変化を見逃すことはまずありません。

動きが顕著になってきたので,観察を続けていると……。

 

 

頭部の背側に割れ目ができて,脱皮が始まりました。からだに付いた突起は倒れています。

 

脱いだ皮は,からだの動きにともなって押し上げられていきます。

 

翅になる部分が現れました。そのまま皮はどんどん送られていきます。 

 

腹端まで皮を脱ぎ終わりました。すると,これをなんとか落とそうとする行動が始まり,くねくねと激しくからだを揺さぶります。 

 

そのうちに皮がストンと下に落ちていきました。

 

しばらくするとこの動きが収まり, かたちと色がすこしずつ変化していきました。何度見ても,大変化だという印象が強く残ります。 いのちの変化は大異変です。

 


キタキチョウの羽化

2017-06-11 | 昆虫

キタキチョウが羽化する,まさにその瞬間を画像記録したいと願っているのですが,そうやすやすとチャンスが訪れるわけはありません。インターバル撮影で撮るなら比較的簡単だとは思います。しかし,生の場面を見て初めて味わい深いように,というか,こころから満足できるように思え,簡単なその手を講ずる気持ちにはなれません。 

そんな中,つい先日職場であったこと。机の上に,蛹が付いたメドハギを置いて見守り続けていました。「いつ羽化してもおかしくないな。間もなくだな」と思いつつ,その場をほんのしばらく離れたのでした。ところが,結果的にそれが災い。戻って来たら羽化していたのです。 羽化後数分経っているだけ!

 

こんなことがこれまで度々あったので,蛹は複数手元に置いておく必要があると強く思っていて,慎重に観察していた矢先の出来事。今回もやっぱりか,です。

数日後,別の個体が羽化しそうになりました。殻をとおして翅の紋様がはっきり見えます。「いよいよだな」と期待しながら出勤。見守るために自動車に乗せました。蛹は植木鉢に植えたメドハギに付いているので問題はありません。置いたところは助手席の足元。ときどき確認しながら,低速で走りました。電車の踏切に差し掛かったところ,遮断機が降りました。もちろん,その場で停止。

偶然,そのとき,羽化したのです! まさにその瞬間! 慌てて,コンデジ撮影だけはしておきました。他に自動車の姿がなかって,やれやれ。こんなときでも安全運転が最優先ですから。もし走っているときに羽化していたら,車を道路際にでも停めていたことでしょう。

 

撮影している間,遮断機は降りたまま。撮影にはわずかにチャンスが与えられたのでしたが,満足感はゼロに近いまま。

 

こんな状況が続いて,羽化の瞬間にはなかなか巡り合えないでいます。いのちの誕生にわたしの目を合わさなくてはならないのに,わたしの目にいのちの誕生を合わせてもらえるわけがありません。贅沢な(?)願いを抱かずに謙虚にいのちと向き合い続けるほかなさそうです。