自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ツマグロヒョウモンの幼虫にアオムシコバチが!

2017-06-12 | ツマグロヒョウモン

蛹の表面をゆっくり移動しながら行う緩慢な動作は,どうやら産卵位置を探しているようなのです。まるで物色するかのような動きに見えます。

 

どうやら「ここに産み付けよう」と決めたようです。

 

動きが止まったとき,産卵行動がいったいどのようになされるのかとても興味深く思えてきました。それで,じっと見ていることに。腹端が体表に鋭く突き刺さったようです。

 

 

時間をかけて産卵を終えると,近くに移動。そこで突き刺す位置を決めた模様です。口でそこにかすかに削り取るしぐさをしていました。この画像は,シルエット風に写したくて逆光を利用して撮ったもの。腹部中央部分がわずかに尖っています。それに注目,です。

 

そこに腹部を接触。尖った部分が触れているようです。

 

この場面をフラッシュを使って写しました。

 

よく見ると,産卵管(と思われる管)が突き刺さっています。

 

このときの全体の様子は下写真のとおりです。

 

たぶん,この幼虫は被害に遭って無事に羽化に至らないでしょう。では,いったいどんな経過をたどるのか,注目に値します。表面に穴が開いて,成虫が飛び出すでしょう。といっても,しばらくは表面を歩き回ることでしょう。これまでにアゲハの幼虫で見たコバチはそうでした。また,いったいどれほどの数が生まれるのでしょうか。生々しい自然の姿が現れてくるのでは?

 


ツマグロヒョウモン,蛹化!(続)

2017-06-12 | ツマグロヒョウモン

前蛹がもう一つ蛹化しました。ふしぎなことに,前回記事にした個体からわずかあとに起こった変化でした。さらに,びっくりするような事態が発生したのです。 

脱皮が進行していきました。

 

 

抜き終わったときに見えたのが寄生バチ(矢印)。こんな状況でもう寄生しようと準備している姿にはびっくり。いつの間にかここに来ていたのです。嗅ぎ付ける感度のよさは大したものです。 

 

 

見ていると,ハチはからだの表面をゆっくり動いていきました。まるで適当な位置を探すかのように。アオムシコバチです。

 

 

この後の動きを注意深く見ていると,産卵行動に移りました。それがとても印象的だったのです。次回取り上げることにします。                                            

                                  (つづく)