自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

キタキチョウの孵化(3)

2017-06-10 | 昆虫

5月14日(日)付け記事のつづき話です。結論からいえば,キタキチョウの孵化はまことに見事というほかありません。観察する(できる)幸せすら感じほどの美しさに,我がこころが洗われるばかりなのです。色も姿も!

出口を開けるために殻を食べながら,穴を少しずつ大きくしていきます。そのたびに薄い皮がしなりながら,微かに揺れます。皮は硬いだけでなく,弾力性があるのです。

ほんのすこし頭,というより口が見えかけました。縦長の卵なので穴は,先端でなく側面の上部分に開けられます。

 

 

「頭部が出たぞ!」 。あとは,この調子でわたしが呟いたことばの解説です。

 

 

「からだをグッと曲げて着地しようと懸命なんだ」 

 

 

「葉に第一歩を印したな」 

 

「卵からからだがすっかり出たな」

 

「さっそく殻を食べ始めたぞ」

 

「どんどん食べているなあ」 

 

期待どおりの観察結果になりました。大満足。  

 


モンシロチョウ,孵化!

2017-06-10 | 昆虫

モンシロチョウはあまりにもありふれたチョウであるため,その生態に人の関心がさほど向けられることはありません。わたしもまた,繰り返し畑で観察してきているので,日頃はほとんど目を向けません。

ただ,このほどキャベツのごく小さな葉に一度に卵がたくさん産付される場面を目の当たりにしたので,「これは画像記録にはよいチャンス」と思い孵化の瞬間を待つことにしました。そのうちの1つが孵化する様子をご紹介しましょう。

透明感が増して,体内が見えかけるとしきりに気にしておきます。ついつい気を抜いていて,いつの間にか出てしまっていたということがよくあるからです。下写真ではすこし穴が開き始めています。

 

 

しばらくすると,もう出始め。 

 

 

トリミングしてみると……。頭の表情がよくわかります。口も側単眼もわかります。

 

休むことなく身を乗り出すようにしてどんどん出て来ました。

 

 

無事に着地。

 

 

全身が葉に。

 

 

すぐに向き直って殻を食べ始めました。 

 

 

モンシロチョウすべての誕生に共通した動き。どの種にも共通性はあります。それでも,遺伝情報に組み込まれたその動きが妙にワンダーな気持ちを引き出してくれます。