極私的名盤『十二ページの詩集』のB面2曲目。何ということのない詩である。恐らくは、新しい恋に出会ったばかりの少女の何気ない日常の風景を素描したに過ぎない詩である。けれども、そこがまたいい。今風にいえば、癒されるのである。佐藤健作曲のおだやかで浮遊感覚のある旋律が、70年代の女の子の何気ない日常を際立たせている。よく読んでみると、詩も何か特別のことを語っているわけではないが、少女の心象風景をよく表しているではないか。「道ばたの石ころを何気なく投げたら 幸せの影がキラリとのぞいたよ」というところが、何ともいえず乙女チックでいい。
このブログの「青春の太田裕美」シリーズではすでに何度も論じたことであるが、70年代的な内向、すなわち「自閉」という時代の空気が生んだ作品の一つといえよう。
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「好きだよ」といわないで 不確かな言葉です
生まれたばかりの恋なんて 決まり文句では語れない
朝焼けを見る人は淋しがりだという
その横顔を私は信じたい
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散歩して出逢っても 挨拶は抜きにして
ただつないだ手のぬくもりで 本当の優しさ伝えてよ
道ばたの石ころを何気なく投げたら
幸せの影がキラリとのぞいたよ
そうですほんとなんてことない詩ですそう思います。
しかしあの頃の女の子の心情をうまく表現されてるとおもいます。とても癒されるし私あの頃を思い出し
せつなくなります。このアルバムでも好きな曲の一つです
私意外にこのアルバム有名な曲よりこれとか
裕美さんの恋の予感とかのほうがぐっとくるんですが。
しばらくぶりに、私も聴いてみました。
短編ですが、やはり良い曲ですね。
少女の純真さ、抑制された恋の高揚感がよく表現されていると思います。
といっても、男性が考える女性の純真さでしょうが……。
松本隆という人は、そういうのがうまいのだと思います。
作曲の佐藤健という人は、大橋純子の旦那なのですね。
彼女のバックバンドだったあの美乃家セントラル・ステイションのkey奏者だったようです。