☆今日の一枚 390☆
Wishbone Ash
The Best of Wishbone Ash
いまどきウィッシュボーン・アッシュなど聴く人間がいるのだろうか。懐メロとして聴くおじさんあるいはおじいさん以外にもはや聴く人のいない博物館行きのロックなのではなかろうか。そう思ったのは、今日カーオーディオのハードディスクに保存しようとして、自動認識システムがタイトルを認識しなかったからだ。
ウィッシュボーン・アッシュをバンドとしてフォローしたことはない。リアルタイムで聴いたこともない。高校生の頃、文化祭で上級生たちのバンドが演奏した「武器よさらば」がずっと耳に残っていた。何という名前のバンドの曲なのかずっとわからなかった。「武器よさらば」という印象的なタイトルだけが耳に残っていた。その曲の入った、『百眼の巨人アーガス』のレコードを入手したのはそれから10年以上も後のことだ。
それにしても癒される。こういうロックは好きだ。ブルーススケールやマイナースケールをはっきりとフィーチャーしたギターの響きに聴きほれる。お洒落だが、シンプルで仰々しさのない好感のもてるサウンドだ。ロックが精神の覚醒をめざした音楽であるとするなら、「癒される」といういい方は好ましいいい方ではないのかもしれない。しかしそれにしても、このひっかかりは何なのだろう。フレーズの端々に心が、あるいは細胞がひっかかる。
このベスト盤を買ったのはもう10年以上前のことだ。ちょっと聴いただけで放っておいたCDだ。けれども、カーオーディオで、あるいは夜の書斎でしばらくの間、ちょくちょく聴くことになりそうだ。
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