◎今日の一枚 535◎
Phil Woods
Warm Woods
入院中ということで、iPhoneにステレオイヤホンをつないで音楽を聴いている。少しでもいい音で聴こうと、前回の入院の際、病院のコンビニで一番高いやつを買った。といっても、1500円程度のものだが。tamaというメーカーのものだ。音質はいいのか悪いのかわからない。ほとんどイヤホンなど使ったことがなかったので、比較しようがないのだ。モニタースピーカーと比べるわけにはいけない。ただ、いくらなんでも音がスカスカすぎやしないか。ちょっと前に、耳に入りやすいようにと、付属のイヤーパット(イヤーチップともいうらしい)のうち一番小さなものに変えていたのだ。もしかしてこの付属のイヤーチップを変えれば音質が変わるかもしれないと思い立ち、思い切って一番大きいものと交換してみた。あら不思議、これまでより低音が出てきて、ちょっとはマシになった。イヤーパットは耳の大きさやフィット感だけでなく、音質にも関わりがるようだ。追求するつもりはないが、材質や形状にもこだわればもっといい音がでるのかもしれない。
今日の一枚は、フィル・ウッズの1957年録音盤『ウォーム・ウッズ』である。原曲を生かしたストレートなメロディーラインと流麗なアドリブである。タイトル通り、くつろいだウォームな演奏である。病院の退屈な日曜の午前中には好ましい。うってつけである。心が穏やかになってゆく。しかし、流麗でウォームな演奏の中に時折垣間見える直情的なトーンは、さすがビリー・ジョエルの「素顔のままで」の魅惑的な間奏のソロを吹いた人だ、と思わせるに十分である。フィル・ウッズは、ずっと以前から知っているが、「素顔のままで」のソロを吹いたのが彼だということを知ってから、どうもそれと重ねて聴いてしまう。とても、いい作品だけに、本当はちゃんとしたステレオ装置で聴きたい一枚である。
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