この本が出たのは2005年3月です 発売と同時に横浜市の図書館に購読予約を申し込んだのですが予約待ち200人とかで諦めました
最近では2~3人待ちで借りられるようになり芽出度く手にした訳です 2年ぶりです
さて本書は偶然にも2006年暮れ 米国がアフガニスタン・イラク等の民主化の失敗によりドルが暴落、円がつれ安になり日本の債券・株が暴落ついには国債も暴落する
ついに2007年年春預金封鎖、為替自由化廃止などで円やドルとも財産を失い国民は一部の富裕層と多くの貧乏人と500万人の失業者をだした辺りから始まります 今読んでも凄くリアリティー有ります
それから3年2010年には消費税は17.5% 国民は資産の40%を失いさらにインフレに喘いでいた ホームレスは全国で数十万人東京周辺でも地方でも彼等は一定地区に囲い込まれ(物理的にも)地区外をうろつくホームレスは殺害される事は珍しくないという荒れた状態になった
アメリカは日本を無視、中国に武器を輸出したり、半島統一を画策しているらしい
日本の中ではさんざつくした米国に捨てられて「日本も核装備をしろ」と叫ぶ政治グループも出て国内外から警戒の目で見られている
日本人の多くも「未だ拉致の問題を解決しない北と日本への食料・石油の値上げを続ける米国」に反発が強い
その様な東アジアの政治情況下で中国は「北と言う緩衝帯抜きの半島統一反対」北の軍部嫌米派は「米国による半島の統一反対」なのである
そこを捉えて北の幹部はつまるところ「中米の緩衝地帯を半島から九州に移動する」事を画策するのです
その作戦はナチスドイツのそれを下敷きにして「日本への武力侵攻」を決定します
第一段階:
先遣コマンド(特殊部隊員)9名による福岡ドームの占拠(野球観戦中の3万人の日本人を人質として確保する)
第二段階:
占拠完了後2時間で航空機による橋頭堡確保要員4個中隊(約500名)の移送(この後の大軍団受け入れの準備部隊)
第三段階:
9日後船舶による12万人の軍団の博多港への上陸
この作戦名は「半島を出よ」と決められます
作戦はこの後1年掛けて練られますが2011年4月日本侵攻が発令されます
我々にとって情けない事に上陸の日の夜にはドームが制圧され深夜にはロシア製の旧式輸送機アントノフ2により橋頭堡設営部隊の「雁ノ巣飛行場の跡地」への侵攻完了 直ちにドーム先遣隊との合流を無事果たします
そしてドームでの人質解放と「日本人に化けたコマンドの東京進出」との情報
これにより日本政府は打つ手がありません
一方侵攻部隊は高麗遠征軍を名乗り福岡市の軍政に着手します
ドーム近隣の丘に立つ十数階建ての高層ホテルを臨時司令部を置きその麓に将兵の仮設キャンプを作ります 至近の市民病院の患者とホテルの宿泊客が人質の形になり日本政府は勿論国民も「小を殺して大を助ける」との現実判断をしないので反撃の方法が有りません
政府はコマンドの侵入を避けるためと称し福岡市並びに九州を封鎖する事で本州と言うか東京の安全を確保しようとするようです
そうこうする内に12万人の軍団が北の東海岸から400隻以上の船で出港して来ます
さて日本はどうなるか? 福岡市民は?ですが 全く思いがけない事が発端で500人の高麗遠征軍は全滅 12万人の軍団は北に引き返します
この辺の経過は書かないのが花のようです
この作品は各部分の書き込み:北軍部の拷問、熾烈な訓練と精強さ、貧困の様子、武器の内容、弾薬の扱い方、昆虫・爬虫類の解説或いは(爺は偉いと思う)国際情勢の分析等などにくらべると話の大筋が大切な部分でそんな事ありかよー ここは何でそうなるのー? という辺りが難点です 爺にはそう思えました
でも「拉致問題」を始め「北なりの内在する論理」に興味のある方は読んでおく必要が有りそうです 一読をお勧めします
写真:アントノフ2 Wikipedia
最近では2~3人待ちで借りられるようになり芽出度く手にした訳です 2年ぶりです
さて本書は偶然にも2006年暮れ 米国がアフガニスタン・イラク等の民主化の失敗によりドルが暴落、円がつれ安になり日本の債券・株が暴落ついには国債も暴落する
ついに2007年年春預金封鎖、為替自由化廃止などで円やドルとも財産を失い国民は一部の富裕層と多くの貧乏人と500万人の失業者をだした辺りから始まります 今読んでも凄くリアリティー有ります
それから3年2010年には消費税は17.5% 国民は資産の40%を失いさらにインフレに喘いでいた ホームレスは全国で数十万人東京周辺でも地方でも彼等は一定地区に囲い込まれ(物理的にも)地区外をうろつくホームレスは殺害される事は珍しくないという荒れた状態になった
アメリカは日本を無視、中国に武器を輸出したり、半島統一を画策しているらしい
日本の中ではさんざつくした米国に捨てられて「日本も核装備をしろ」と叫ぶ政治グループも出て国内外から警戒の目で見られている
日本人の多くも「未だ拉致の問題を解決しない北と日本への食料・石油の値上げを続ける米国」に反発が強い
その様な東アジアの政治情況下で中国は「北と言う緩衝帯抜きの半島統一反対」北の軍部嫌米派は「米国による半島の統一反対」なのである
そこを捉えて北の幹部はつまるところ「中米の緩衝地帯を半島から九州に移動する」事を画策するのです
その作戦はナチスドイツのそれを下敷きにして「日本への武力侵攻」を決定します
第一段階:
先遣コマンド(特殊部隊員)9名による福岡ドームの占拠(野球観戦中の3万人の日本人を人質として確保する)
第二段階:
占拠完了後2時間で航空機による橋頭堡確保要員4個中隊(約500名)の移送(この後の大軍団受け入れの準備部隊)
第三段階:
9日後船舶による12万人の軍団の博多港への上陸
この作戦名は「半島を出よ」と決められます
作戦はこの後1年掛けて練られますが2011年4月日本侵攻が発令されます
我々にとって情けない事に上陸の日の夜にはドームが制圧され深夜にはロシア製の旧式輸送機アントノフ2により橋頭堡設営部隊の「雁ノ巣飛行場の跡地」への侵攻完了 直ちにドーム先遣隊との合流を無事果たします
そしてドームでの人質解放と「日本人に化けたコマンドの東京進出」との情報
これにより日本政府は打つ手がありません
一方侵攻部隊は高麗遠征軍を名乗り福岡市の軍政に着手します
ドーム近隣の丘に立つ十数階建ての高層ホテルを臨時司令部を置きその麓に将兵の仮設キャンプを作ります 至近の市民病院の患者とホテルの宿泊客が人質の形になり日本政府は勿論国民も「小を殺して大を助ける」との現実判断をしないので反撃の方法が有りません
政府はコマンドの侵入を避けるためと称し福岡市並びに九州を封鎖する事で本州と言うか東京の安全を確保しようとするようです
そうこうする内に12万人の軍団が北の東海岸から400隻以上の船で出港して来ます
さて日本はどうなるか? 福岡市民は?ですが 全く思いがけない事が発端で500人の高麗遠征軍は全滅 12万人の軍団は北に引き返します
この辺の経過は書かないのが花のようです
この作品は各部分の書き込み:北軍部の拷問、熾烈な訓練と精強さ、貧困の様子、武器の内容、弾薬の扱い方、昆虫・爬虫類の解説或いは(爺は偉いと思う)国際情勢の分析等などにくらべると話の大筋が大切な部分でそんな事ありかよー ここは何でそうなるのー? という辺りが難点です 爺にはそう思えました
でも「拉致問題」を始め「北なりの内在する論理」に興味のある方は読んでおく必要が有りそうです 一読をお勧めします
写真:アントノフ2 Wikipedia