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2014(平成26)年 第39回 京の夏の旅の分析


図は、過去1年間の京の夏の旅、冬の旅と春秋の非公開文化財特別公開の一覧

7月に入り暑さも増してきましたが、そろそろ今年の京の夏の旅が始まります。
主な公開期間は、7/12~9/30です。

そこでみなさんお待ちかね、恒例の”レアさ”評価していきます。

まずは紺色です。
相国寺 方丈法堂下鴨神社角屋です。
これらは確かに特別公開ですが、1年に複数回公開されているものです。

順に述べます。
相国寺は通常は伽藍内の拝観がないですが、春と秋には法堂や開山堂の特別公開が行われていました。
そして今春、長らく修復工事にて拝観休止だった方丈が公開されました。
今後も春と秋の特別公開は継続されるでしょう。
今回もここは8/10までと期間が短いのと、8/1と8/2は襖絵がみられないので要注意です。

そして下鴨神社です。
ここも通常は確かに本殿の拝観はないですが、上表のように春夏秋冬としょっちゅう本殿の特別拝観をしています。
レアさでいうなら、最も頻度が高い特別公開です。

3つ目が角屋です。
ここも通常は非公開ですが、例年春は3/15~7/18、秋は9/15~12/15まで公開をされます。
元来の公開の影響もあり、今回の夏の旅での公開は、7/19~9/14です。
つまり通常の春と秋の公開の間を埋めたということです。

しかしここで今回大事なのは、今回は600円ですが1階の公開しかないということです。
春と秋の公開時は1階と美術館なら1000円で、事前に予約しておくと更に800円で2階も見せてくれます。
この2階がなかなかいいんですね。
・角屋 もてなしの文化美術館2 特別公開1
・角屋 もてなしの文化美術館3 特別公開2、総評

そしてさらに島原エリアという点からみると、今回は輪違屋の公開も7/12~9/30まであります。
ということは、7/12~7/18と9/15~9/30までは、予約しておくと「1度の訪問で角屋の1階、美術館と2階、さらに輪違屋も参観できる」のです。
これに気付いていた方は、御卓見です(笑)!

最後は建仁寺 両足院です。
ここも通常は非公開の塔頭ですが、6月の半夏生の頃やお正月、そして時に今回のようにそれ以外の時期にも特別公開もしておられます。

つまりこれら紺色は、今回逃しても1年以内に公開が期待できるでしょう。

次は緑色です。
これらは通常拝観+付加価値のあるものです。
しょうざんの庭園は通常から参観可能で、梅や紅葉などがきれいです。
しかし今回はその庭園内にある峰玉亭の内部が参観できます。
昭和30年代に建てた数寄屋造の迎賓館です。
また内部には、江戸期の狩野派の襖絵や竹内栖鳳の掛軸が飾されているそうです。
この峰玉亭の内部はなかなかレアです。

3つ目は黄緑色です。
大雲院 祇園閣です。
本来はレアものですが、過去1年以内に同様の特別公開があったものです。
表のように例年夏の旅で公開されることが多いのですが、ない年があったりします。
今後も公開が期待できますが、突然長期に公開がなくなることもあります。

そして最後が黄色
輪違屋です。
これらはいうまでもなくほとんど公開がないので、非常にレアです。
正直今回の大目玉といっても過言ではないでしょう。
僕も未訪問なので、楽しみにしています。
島原に唯一残る置屋です。
襖に道中傘を貼りこんだ”傘の間”や、壁に本物の紅葉を塗りこんだ”紅葉の間”。
さらに新選組の近藤勇の屏風などもあるそうです。
ここに行かないという選択はないでしょう。

いつものように、
 「表の下に行くほど、公開頻度がレア」
です。

どこに行こうか迷われた際に、参考にしてください。

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勝福寺


写真は、表門

勝福寺は清水庵・一條坊と呼ばれ、親鸞聖人が一時期居住された旧蹟です。
通常は非公開ですが、7/7に近い土曜日の夜に七夕コンサートをしておられます。

アクセス
堀川通を北上して中立売通を左折します。
約200m先の右手にユニクロがあります。このさらに少し先でスーパーのライフの手前の右手に勝福寺の表門があります。

建永の法難で越後に流された後、約20年間東国布教をされます。
そして62歳頃に帰洛された際に、こちらに住まわれたそうです。
こちらにおられた間に親鸞聖人の歯が抜け落ち、
「秋はつる 落葉は冬ぞ いざさらば  無量寿国の春ぞ なつかし」 
と詠まれました。
それをみた弟子が形見に歯を所望したところ、聖人はその願いを聴きいれ自ら彫った木像を共に与えたそうです。
その木像が当寺にある「落葉の尊形」だそうです。

勝福寺七夕コンサート
表門から入ると正面に本堂、右手に庫裏があり、本堂の前には小さな前庭があります。
コンサートは17:30開場、18:00開演です。予定では20:00までですが、やっぱり21:00前頃まで押すようです。
無料ですがチャリティーコンサートなので、募金箱がまわってきます。
本堂に入ると正面に須弥壇があり、右手奥に広がるように広間があります。
須弥壇の前でピアノやバイオリンの演奏が行われます。
須弥壇には本尊の阿弥陀如来像がお祀りされており、須弥壇の前に由緒書きが置いてありました。
由緒書きによると、落葉の尊形像、聖人の御歯を納めた仏塔、狩野常信の竹鶏の図、伊藤若冲の群鶏の図などがあるそうですが、当日は出ていませんでした。
また本堂右手には小さな枯山水の中庭もありました。

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