皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

鳥居の内にて育った意味を想う

2020-01-03 20:48:13 | 生活

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。令和二年皇紀二六八〇年の輝かしい年頭にあたり、皆様のご多幸とご健勝をお祈り申し上げます。今年の干支は「庚子」にあたり十干ではかのえ即ち「金の兄」、十二支では子年にあたることから「庚子」の表す意味は新たな芽吹きと繁栄の始まりを示すといわれています。

三が日最終日の今日に至っては風もなく誠に穏やかな一日でありました。箱根駅伝復路での母校の活躍を見ながら気持ちも新たに、社頭を預かる神職として研鑽を積む日々を重ねてまいりたいと感じています。

私の自宅は本務社の境内に隣接しており、一の鳥居の中に建っています。幼いころから鳥居をくぐって出かけることに何の違和感もなく育ってきましたので、初詣は出かけるものではなく、来てもらうものという感覚です。

西の彼方に見える秩父連峰、殊に両神山の景色を見て育ちました。昭和、平成、令和と時代が変わり時が流れても、こうした景色は何一つ変わらないように思います。連綿と受け継がれてきた地域の小さな社を守り、祭事を続けることこそが、私に課せられた宿命であり、私が鳥居の内に生まれ育った意味だと感じています。

 昨年はここ北埼玉でも台風19号により浸水被害が発生しました。災害の少ない土地柄だと思っておりましたが、有史以来の時の長さを想えば、平穏で平和な時代ばかりではないことは明らかです。

社頭を預かる神職の務めの一つは祈ること。人々の力の及ばない自然の災害が起こらぬようまた、稲作を中心とした作物の豊作を神に祈ること。そうした務めを日々の暮らしの中で果たして行きたいと思っています。

 

昭和四十七年生まれの自分にとって子年は年男の年。「ねずみ」は「寝ず身」ともいわれ良く動いて人を幸せにするそうです。多くの人の役に立てるよう日々精進したいと思います。

日頃より拙ブログをお読みいただきまして誠のありがとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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