生涯走行(しょうがいそういく)

目標:フル3h05min、年間2500k走破、トランペットハイGで演奏できるよう。

重松清の足跡を尋ねる。

2012-03-27 | その他
いきなりなんの前触れも脈略も無いけど突然重松清さんのネタ。

重松さんは小学校を数回転校されていて、なんとボクの母校の小学校にも在籍していたのだ。

NHKにも出演していた(ようこそ先輩、課外授業)。

最近、重松さんの文庫本を手に取ってから、たちまちとりこになってしまった。

痛快なストーリーの先には、なにか記憶を目覚めさせるような侘しいエンディング。

そして、

ボクの町の様子が数編に出てくるのだ。

勿論フィクションの上での町の様子なのだが、モチーフにしていることは確かだ。

ここでは、その中の一つについて触れてみたい。

「きよしこ」のなかの「どんぐりのココロ」という章から(中で引用)






  「神社のまわりは市営住宅だった。平屋建ての、数件連なった長屋が何棟もある。すべての家のトイレには煙突型の換気扇がついていて、それが等間隔に何十本も並んだ光景は、ひとの住まいというよりなにかの工場みたいだった。」

-中略-

  「風向きによってはにおいが雑木林を越えて少年の家まで届く。そんなとき、母親はいつもぶつくさ言いながら、干していた布団や洗濯物を取り込むのだった。」

3枚の写真は現在の様子。10年位前に高層のアパートになってしまったが、まさにここには平屋の市営住宅が何棟も並んでいた。

ぼくの友達も何人か住んでいてよくこのあたりで遊んでいたし、保育園もここを通ってかよっていた。
紙芝居も回っていた。


これは1976年ころ、赤の丸が市営住宅。そして青い部分が雑木林。雑木林はここしかないので、これより左(西側)に重松さん、いいや少年の家があったと思われる。
においが~、というのは少しオーバーかもしれない。まあ、あのころはみんなウンコ臭かったんじゃないだろうか。

ところが・・・


ショックだった。青で囲ってた部分、この間まで雑木林だったのに、見事に写真のように切り倒されている。

こんな田舎なのに、もうまとまった林がこれで消滅してしまった。




  「夕方になると、雑木林に三方を囲まれた小さな神社に来る」
  「少年のほうが遅い日は、鳥居をくぐる石段に腰を下ろして「なにしとったんや、おっちゃんまちくたびれてもうたわ」と一言文句を言ってから、やっぱり「なにして遊ぼか」と笑う。

少年がおじさんと出会い、ドングリを拾ったりキャッチボールをする情景に出てくる場所。地元では「こうじんさん」と呼ばれているところ。このすじは古い集落があって、当時でも「雑木林に三方を囲まれた」ようではなかった気もするが、さっきの市営住宅から雑木林に抜ければ、ここにでる。小説の情景とぴったりだ。
実は鳥居は2箇所にあって、石段があるとすれば多分一番上写真の場所であろう。

小説はこのあと、5分ほど自転車で行ったところに海があり、そこに向かうが、それもぴったり一致する。

自分の住んでいる、子どもの頃に遊びまわった場所を書いてくれるなんて、そうそう無くて本当にうれしい限りだ。

それと小説の少年は、ボクのすんでいる町に引っ越す前は、テレビ塔のある「N市」に住んでいるが、僕も生まれは「N市」でしばらく住んでいた。
なんだか偶然が重なって、他人じゃない感じがする。
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3/27

2012-03-27 | 自転車


自転車ツーキン35km

西風が強かった。帰りはものすごい速さだった。
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