ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

ズワイガニ漁が、解禁だそうだが…

2019-11-06 20:00:00 | うまいもん


最初に断っておくが、この文章はズワイガニ漁を生業とする人達や、ズワイガニを客に提供する宿などをディスるものではない事を力説しておく。

ズワイガニ漁が、毎年11/6に解禁となる。
一時ほどではなくなったにせよ、毎年この時期になるとカニで大騒ぎするのは関西人だけで、関西以外の人にはなぜ関西人がカニやフグで騒ぐのか理解出来ないらしい。

私は関西に生まれ育ってもうすぐ52年になるが、ことカニやフグにおいては私のマインドは関西以外の人に近い。
騒ぐ理由が、わからない。 

毎年この時期になると、旅行会社が日帰りや一泊でカニ食いツアーを組み、日本海側へ客を運んでいる。
私自身がそのようなツアーに参加したのはもう29年ほど前であり、仲間内でカニ宿に泊まりに行ったのももう15年ほど前になる。

もちろんウマいのは分かっているのだが、正直カニほどコスパの悪い食材は他にない。
北陸や丹後で水揚げされたものは、その証として脚にタグを付けられ、一杯何万円で取り引きされる。
現地に行けば、地物でも型の良くないものや漁の途中で脚がもげてしまったが味には変わりないものなどが安く売られているが、それでも数千円する。
数年前までは通販でロシア産のカニが安く売られていたが、今は乱獲防止の日露協定というものが結ばれているそうで、思ったほどは安くない。

結局それだけのコストをかけたところで、全く腹いっぱいにはならないのがカニなのだ。
まして家で料理すると、生ゴミばかりであの廃棄率の高さは腹立たしいばかりだ。
腹いっぱいにするために、仮に鍋にするなら野菜など他の具材も用意し、シメのごはんや餅なども要る。
カニだけで必要以上にコストがかかっているというのに、カニ以外にも結構いろんなものが要るのが厄介だ。

山代や山中・片山津などのいわゆる加賀温泉郷から福井の芦原、京都の間人(たいざ)・網野〜兵庫の城崎・香住にかけてはカニ宿が書き入れ時を迎えるが、カニが目当てでなく純粋に温泉に浸かりたいだけの人には開かれていない。
普段は土曜泊まりでも1万円前後で泊まれる宿が、この時期は夕食に否応なしにカニを付けられ、宿泊料金も倍以上する。

秋の松茸しかり
「風物詩だ。旬のモノにケチケチするのは無粋だ」
という人を否定はしないが、私はサンマや栗、梨や柿で充分秋を実感出来るので松茸には投資をしない。
個人の価値観の問題だ。 

カニが好きな人、カニへの投資を惜しまない人には好きにしていただいて、私は
「カニのシーズンですが、我々はカニを提供して単価を吊り上げるような事は致しません!」
と言う宿や店を応援する事にする(笑)…