花の四日市スワマエ商店街

四日市の水谷仏具店です 譚

リュック&ジャン=ピエール・ダルデンヌ ややこし

2005年11月22日 | おいらの商店街
NHKのクローズアップ現代「若者をみつめて」で映画のことが取り上げられていた。カンヌ映画祭で賞を受けたベルギーのリュック&ジャン=ピエール・ダルデンヌ監督は、兄弟で映画作りをしている。
、ヨーロッパでは若者の失業率が高く、深刻な社会問題となっている。現にフランスでも暴動が起こっている。ダルデンヌ監督は就職にもありつけず、社会から孤立している若者を取り上げた映画を作っているのだ。
画「ロゼッタ」の主人公ロゼッタは貧しい生活を送っている。そして、長い失業時代を経てようやく食品工場に就職できる。職を得ることは、社会からも認められ職場で友人もできたと喜ぶ。そして自分の職を守りたいがために、ただひとりの友人(リケ)の不正を告発してしまう。テレビではなかったが、最後にロゼッタにリケが助けを求めて何度も名前を呼ぶシーンがあるらしい。これにより、ロゼッタは自分の存在に気づくというストーリーだ。
リュノは同棲している女性との間に子供ができる。彼はお金ほしさのあまり、自分の子供を売り飛ばしてしまうのだ。それを知った女性から激しい非難を浴びて、彼は苦悶する。
子のまなざし」という映画では、職人の父親が、息子に仕事を教えるシーンがある。ダルデンヌ監督はゆっくりと、噛み締めるように話す。教えるということは繋げていくことだ。次の世代に送ることを意味する。ところが今の大人はそれをしない。暇がないのか、面倒なのか、独占しておきたいのか。
ろんなことが当てはまると思う。自分の地位を失うことは、社会から見放されるような気がする。回りのものから引き立てられる心地よさからか、次世代の若者に譲ろうとしない。ご当地商店街でも同じようなことが言える。言えるけれども、ご当地では肝心の若者がいない。困ったことだ。とにかく、次世代へ送る努力を忘れてはならない。
後に監督は話していた。社会の底辺を見つめることは、良心を見つめることだと。底辺にいるオイラは、いやでも目に入る け ん ど。