気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

春日大社の「春日餺飥うどん」って

2015-11-25 18:34:35 | グルメ
現在「うどん」の発祥の地はというと
『讃岐』と『博多』といって双方譲らないようですが、
そこに割って入ったのは、なんと『奈良』
 
先日、春日大社に参らせていただいた折、
こんな看板が出されておりました。

うどんのルーツは奈良にあり
「春日餺飥うどん」とは
平安時代中期、右大臣藤原実資の日記「小右記」に、
一条天皇の春日詣(989年)にて、切り麺として
餺飥(はくたく)が供された記録があり、
さらに、鎌倉期の料理書「厨事類記」には
「棒で押し広げて刀で切り、ゆでる」と記されています。
これをもとに、『うどんのルーツは奈良にあり』と

見かけはきしめんに似ておりますが、
モチモチ感とともに、こしもあり、
ツユは鰹だしに醤油の味付けにユズの香りが、
かなり現代風にアレンジされているようです。

平安時代には、小麦粉・米粉を山芋で繋いで延ばした練り粉を切り、
饗宴の場で、京都から随行していた20人の「餺飥女」が
両指先に油を少しつけ、切った練り粉を指先でもみ、
音曲に合わせて麺にしております。
なんとも、優雅で、風流なことですね。

上の写真は、午前11時頃、神職が竃殿からの
神饌をささげ持っておられ、速足で去って行かれました。
そのあとを、テレビカメラが追っており、
あっという間の出来事で、なんだったのでしょうか。

奈良『かこむら』で定家の秋の夕暮を嗜む

2015-11-12 20:30:01 | グルメ
京都からのとんぼ返りで、友人ご夫婦との秋の会食に、
奈良の懐石料理店『かこむら』さんに伺いました。
10年来のお付き合いになり、この季節もお邪魔しました。
伊予出身の御主人は、奈良『菊水楼』で修業されており、
伊予より旬の魚も取り寄せておられるそうで、
どの料理も季節感にあふれ、器とともに
五感とおなかをも「豊」にさせてくれます。

お店へは、近鉄奈良駅の小西さくら通りを南へ、
7時半過ぎだというのに、観光客も見受けられ
昔日の感があります。さらに三条通りを越え
パーキングの2階の、さらに奥にひっそりと。

カウンター6席程度に、小さな座敷がふたつ(障子を外せば10人)と
いつものテーブル4人席が1部屋の小さなお店です。
お料理はコースのみで、
5000円(八品)でも十分なので予約済み。

御主人などへのご挨拶もそこそこに
旦那同士はビール、乾杯もそこそこに話が弾みます。
八寸が運ばれてきました。
秋がふんだんに演出されております。
とまやの中はイクラ、その周りは、秋の夕暮れ?
新古今、三夕の和歌の、定家の句が想い浮かびます。
見渡せば 花も紅葉もなかりけり
     浦の苫屋(とまや)の 秋の夕暮れ

さらに、栗チップスにさつま芋の銀杏、そうめんの松葉
大徳寺麩、さつま芋の煮物、ヒラメの手毬ずし。

今夜もこれから日本酒になるのでしょう。
お酒リストの「右から、梅の宿2合お願いします」と、
どれほど二人で飲むことでしょうか。

松茸の土瓶蒸し、鯛、車エビ、銀杏

お造り(マグロ、クエ)

子持ち小鮎

海老芋に葛のあんかけ

蟹酢

松茸、栗、銀杏、さつま芋、香り豊かな炊き込みご飯
「おかわりをどうぞ」と声をかけてくださいましたが、
すでに、満腹です。

デザート ぶどうのワインゼリー

一時、ミュシュラン★にもなられており、
お味のほうは、やや薄味で、安定感があり、
五感で楽しめるコースがいただけますよ。
ありがとうございました。

青じその実で、佃煮とお漬物を

2015-10-02 10:57:31 | グルメ
青じその花が実になり、実が飛び散らないうちに
収穫しないと、来年の春が大変なことになります。
一週間後→
夕方、天気予報が、爆弾低気圧の発生を告げており、
強風の前にあわてて収穫しました。

茎から実を採るのが大変!
根気よく、しごいてしごいて2時間も。
途中4センチ大の幼虫が、突然現れ
大騒ぎをしてしまいましたが、なんと
ボール一杯分になりました。

しかしサンルームにはしその実が飛び散って大変
入念に、お掃除、明日の朝も見なくては
(お皿で) 
洗ってごみを採り、
アクを抜くためにたっぷりの水に一晩漬けます。

笊に空け、水を上から優しく水をいれ洗います。
笊に空け、水気を切ります。
さあ料理に取り掛かるとしましょう。
一つ目は、佃煮を
湯を沸かし、沸騰したらサッとゆでこぼし、

冷水で冷やして水を切ります。、
フライパンにしその実、醤油、砂糖、酒、みりんを
弱火で煮込みました。
水分がなくなってきたら完成です。
やや薄味に、
ごはんのお友にいかがですか。


もう一つは、お漬物
水気を切るため、キッチンペーパーの上で乾燥中です。
 
夕方には、荒塩をして漬けて置く予定です。
二~三日後には、出来上がりますね。

温かいご飯に、ああ、パスタもいいですね。
週末は明太子パスタを!

藤沢周平の町のアル・ケッチァーノにて山形イタリアンを食す

2015-09-03 18:55:20 | グルメ
先日山形県鶴岡市を訪れております。
庄内地方の街で、作家、藤沢周平さんや、
近年は映画のロケ地として有名ですが、
関西からですと、どうしてもアクセスが・・・
仙台空港からの眺めは、復興途上の感があり、
4年半前の大惨事に、手を合わせるのみです。
ほとんどが高速道で、2時間弱で到着し、
この旅のかくれた楽しみ、『アル・ケッチァーノ』へ

山形イタリアンの雄、奥田政行シェフのお店です。
庄内地方の食材にこだわっておられ、
壁メニューにはマタギ、熊、鹿、山鳥、鴨、雉や生産者名等が、
今日は5皿のAコースをランチで頂きました。
ワインも味わってみたいのですが、車のためNG

別料理で、岩ガキのモロヘイヤソースを
私は、そのままが好きですが、これも良いかも
前菜:イナダにセロリ、イタリアンパセリ
*関東でイナダ、関西ではハマチ、北陸ではフクラギ
出世魚ブリの前に前で40~60cmですね。
日本は面白い、次に何が来るのかな
旬のスープ:だだっ茶豆と海藻(イギス
自家製のホカッチャが運ばれてきました。
このあたりで席はすべて埋まっており、
さすが、有名店ですね。
今年はミラノ万博・日本館の料理にも関わっておられ
ますます、予約がとりにくくなるのではないでしょうか。
稚鮎に茄子
稚鮎の苦みが茄子に移り、茄子田楽風です。
庄内浜のアクアパッチャ
庄内豚のグリル
トマトのパスタ
パスタ:外内鳥きゅうりと鯛のペペロンチーノ
イタリアンドルチェ
美味しくいただきました。
お料理はソースではなく、基本は塩、胡椒での味付けで、
薄味で、関西人には良いと思われますが、
食材に、塩、胡椒とオイルだけの料理だとの批評もあり、
さらに「星野や」にもお店を出されたらしく、
今後の奥田シェフの動向に目が離せません。

さあ数時間でお腹を空かせなくては。

追記:
知らずに旅館で買って帰ったお塩を見ると
おいしい理由はお塩だったのでしょう。

奥田シェフは写真左側”山ぶどう原液の塩”の監修者
そして日本ソルトコーディネーター協会顧問
納得ですね。
山ブドウの塩、いい色でしょう。
いろいろ料理に使え、楽しみが増しました。


だんご庄のだんごで思うこと

2015-08-16 11:36:31 | グルメ
昔懐かしい、だんご庄のだんごです。
米粉のだんごに、きな粉と特製の蜜のみ
本当にシンプルで、癖になる味です。
高野長谷街道の茶店が元だなんて知りませんでした。

訪れたのは、15日の3時過ぎ
お盆の帰省でお土産にされる方などが、
次から次へと、
お店の中でも、だんごを串にさす人、まぶす人
詰める人、手渡す人、忙しく立ち回っておられますが、
注文に追いついていません。

予約客もおられ、待つこと30分、頂いて帰りました。

頂きながらですみません。
”おだんご”は茶菓子にも使わせていただいておりますが、
この歴史は、・・・と聞かれると、?
*縄文時代の”どんぐり”を用いたものからで、名前の由来は
 奈良時代に遣唐使が「団喜(だんき)」を持ち帰っており、
 米の粉をこねて丸め、茹でて甘味料を塗ったものと、
 神饌の1つである粢(しとぎ)を丸くしたものが団子の原型で
 後に団喜をあてられたという柳田國男先生のご意見も。
 一方お米をついた餅を丸めた「だんご」は、
 平安時代の「新猿楽記」に見ることができ、
 そして室町時代にはすでに串ざしの団子があったようで、
 1600年代、団子は串に5つさすのが普通になりました。
 このころから「花よりだんご」と
 江戸末期は逆に、串に刺さず、きれいに丸めた団子に
 黒もじを添えて出されるようになりました。
 値段も高くなっており、茶道で使われていたことを
 ヒントにされたのではないでしょうか。
 なお黒もじは千利休居士、または古田織部が用いたのが
 始まりとされております。
だんご庄のだんごを頂きながら、
食文化について、いろいろと考えさせられましたが、
おいしいさについ、もう一本。

”山うに”を御存知ですか

2015-08-13 00:09:00 | グルメ
お盆ですね。

今朝から、5Kmの渋滞や、
孫連れのため、急に”おしっこ”の声のたび
PAへ寄り道をしながら、なんとか
北陸道に乗り入れ、順調に走っておりますと、
おそばのおいしいPAまでたどり着きました。
北鯖江PAにあるオレボステーションのお店で、
越前田舎おろしそばを食べるのが常です。

最近気になっているのが、
山うに”とあの”ジャージーソフト”
390円高めですが、勝山のラブリー牧場と同様です。
低カロリー・・・
 
ところで、”山うに”は薬味にいいですよ。
柚子、福耳とうがらし、鷹の爪と塩からのみで、
良く擦り込んで、粘りを出すことで、
海の塩うにとそっくりに仕上がっており、
”山うに”になったそうです。

菴羅、菴摩羅はマンゴー?

2015-08-12 00:55:56 | グルメ
今朝から、3日続けてのお稽古場に伺いました。
お茶事の稽古で、
詰めをさせていただきました。
前日のお掃除から道具の準備
席の設定、家で私がするのとは、大違い
先生のご指導の元、十数人であっという間に準備終了。
本番さながら色々と勉強になり、よかったのですが・・・
当日は、指導をいただきながらのお茶事で足が・・・。

菴羅(あんら)、菴摩羅(あんまら)覚えておられますか。
私のブログ(菴羅樹とは)にて花の紹介をし、
マンゴーとカリンの二説を紹介しておりましたね。
7月末の沖縄旅行にて、買い求めたマンゴーです。

これだけになってしまいました。
美味しかったですが、悲しいです。
沖縄で十パック買い求め、新聞紙に包み直し、
これだけを鞄に入れ、手荷物として
機内に持ち込み、苦労して持ち帰りました。
おいくらだと思われますか。
沖縄で一番北の道の駅の小さな直売所では、
少し表面に傷や汚れがありますが、
食べる分には、全然問題ありません。
一パック、なんと五百円。
でも少し南に下がるにつれ、
百円単位で上がりますよ。
那覇空港では・・・
美しいですが、手が出・・・。
手、手で思い出しました。マンゴー
ウルシ科でウルシオールならぬマンゴール
被れる人もいるそうで、お気を付けてください。
マンゴーの花
日本では、なんと北の北海道でも
ハウス栽培されており、美味だそうですが、
実るようになるにはかなり苦労されております。
また菴羅樹は結実の少ないことから、
仏教では宗教上の悟りの困難さを示唆する木で、
このマンゴー(菴羅樹)は「仏教五木」に数えられ、
  エンジュ(槐、ファイ)、
  アソカノキ(無憂樹)、おめでたい木
  インドボダイジュ(インド菩提樹)、
  サラノキ(沙羅双樹)、夏椿のこと
残り少ないですが、楽しみですね。

舞昆から、茶道に昆布は

2015-08-07 10:34:48 | グルメ

舞昆」(まいこん)を頂きました。
お返しはゴーヤで、すみませんね。

パッケージは赤富士に
「無限だ 生命だ 力だ 富士は日の本一の山」と
私は、舞昆なるものは知らなく、調べてみて
塩昆布(しおこぶと呼びます)ではなく
「塩昆布風発酵食品」で
おいしいものをよく知っていらっしゃいますね。

この舞昆の原材料名ですが、
こんなにたくさん記載されているのも珍しく、
食物発酵物(ギャバや桑の実・・・
健康食品ブームでよくお目にかかりますね。
昆布はフコイダン、アルギン酸、ヨードでしたかを含み、
血圧等、・・・健康にいいんですよ。
そういえば先日訪れた沖縄、
沖縄料理に昆布がよく使われております。
長寿なのもよく理解できます。
忘れるところでした。
初釜や祝いの茶会などで、「よろこぶ」の意味を掛けて
昆布茶(または白湯)が振る舞われるますね。
昆布は当時中国では産しないため、貴重な貢物として
唐書に「俗ニ貴ズ所ハ東海ノ海帯(昆布)」とあり、
留学僧が中国での昆布の薬効、ダシの効用を持ち帰り、
宮廷で、ダシは鰹節だったのが、
精進料理では、昆布になりました。
また留学僧は、喫茶の習慣も伝えてきましたね。
お茶を嗜むと同時に「点心」のおかず「茶の子」があり、
その「茶の子」として昆布を用いました。
この「喫茶」が『茶道』の基となり、
昆布も茶席の菓子へと変化し発展し続けております。

さつま揚げをいただきました。

2015-06-05 07:01:48 | グルメ

韮、木耳牛蒡人参か
徳永屋の薩摩揚げをいただきました。
珍しい韮入りがありました。
なお島津揚げは、薩摩揚げに十字の模様が表面に。

練り物って本当においしいです。
宇和のじゃこ天とはまた違い、
本場の薩摩揚げは・・・御馳走様です。

さつま揚げの由来を知っていますか。
江戸時代後期に、琉球を薩摩藩が支配したことで、
油で揚げた料理が中国の福建省からもたらせており、
特に魚のすり身を揚げたのが琉球語で”チキアーギ”
           薩摩に伝わり”つけあげ”と転化し
              さらに”さつまあげ”と
食文化も、歴史に深く関連しているのですね。

百楽荘へお邪魔しました。

2015-05-10 07:19:56 | グルメ
百楽荘へお邪魔しました。
線路沿いの入り口にあたる上り坂の藤棚は花の盛りを過ぎており、新緑が眩しかったです。



長寿門をくぐります。
(中国福建省にあったと伝えられるこの門をくぐると長寿が約束されるといわれ、それを模しております。
釘を使わず、栗の堅材を八角堂にくみあげ、欄間はケヤキ、屋根は茅葺という手の込んだ伝統工法です。)

  
香蘭:ガラスも昭和8年のままだそうです。
靴脱ぎ場のしつらえ
 

香蘭(大広間)で食事をいただきました。

       

床のしつらえ


京薩摩かな:すばらしいの一言につきます。