気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

寒中に閑なし、玄関には干支の香合

2018-01-22 14:26:25 | しつらえ
奈良は午後1時過ぎ、4℃の気温で雨が降りだしましたが、
気温が下がる夕方から雪になるのでしょうか?

この夕方、やっと孫からお役御免の予定なんですが、
関東方面に出かけたお嫁さん、TVで映る東京、積もり始めた雪が
心配になります。夕方には到着の予定ですが・・・

ところが任された孫たちですが、昨晩も次の日の用意もあるため
自宅へと帰ってくれた長男と孫二人、今朝7時半には来るはずが、
気を揉みラインや電話をするも繋がらず、まだ寝ているの?
45分にメールで寝過ごしたと、いくつになっても能天気な長男。
バタバタとやってきて簡単な朝食を済ませ、学校へと送り出そう
とすると孫の男の子は半袖半ズボン、夏の格好で塾の鞄が背中に
”親の顔が見たいもの”と言うとこの孫から”親の親の顔では”
玄関で相方とお互いに顔を見合わせました。

ところで顔を見合わせているるものがもう一つ、
玄関に置いた今年の干支の香合『戌』備前焼と京焼に。
『戌』は、朝日新聞によれば「結実」を表しますが、
次なるステップへの準備の年、そして誕生を表すそうです。


そして慌てて長男を送って行った駅前広場には十二支の石像が
見守ってくれておりました。

お嫁さんもこの駅に何事もなく、帰ってきてくださいね。

大寒の軸は「冬嶺秀孤松」

2018-01-20 14:43:25 | しつらえ
今日は大寒で、二十日正月にあたり、
正月の祝い納めの日として、餅や正月料理を食べ尽くしたり
飾り物を納める。骨正月。       (コトバンクより)
炭飾りとも結び柳も残しておりましたが、仕舞わないと!
でも今年に入り初めての自宅稽古の高校生、新春の雰囲気をと
定番の花びら餅も用意しており、
 
結び柳だけはそのままに・・・。
 
床のしつらえになります。
花入れに、白梅(枝垂れ梅なのですが)と山椿(寒椿のこと)
実は今年の寒さで紅椿類が咲いておらず、寒椿だけは不思議と
元気なのです。でも茶席には寒椿は用いないほうが良く、
使う場合は「山椿」とした方が良いとされておりますので。
  
軸は「冬嶺秀孤松」(とうれいこしょうひいづ)
”陶淵明作といわれる「四時(しいじ)」の詩の一節。
春水満四沢 夏雲多奇峰 秋月揚明輝 冬嶺秀孤松
春水四沢に満ち夏雲奇峰多し秋月明輝を揚げ冬嶺弧松ひいず

 真冬の厳しい寒さの中、山上で一本の松だけが青々と
 変わらぬ緑を保って超然と聳えているさま。
 煩悩の汚れに満たされた俗世間の中にあっても全くそれに
 染まることなく、確かな悟りを求める心を常に保ち続ける 
 修行者の姿にたとえられる。”と
       (充実・茶掛けの禅語辞典より一部加筆
春夏秋冬をもじったような言葉の遊びになっており、
陶淵明にしてはきれい過ぎて、偽作の疑いがかけられています。
でも作者陶潜とすれば、
彼の節操のある堅い生き方を暗示しているのでは。

今日の自宅稽古は、午後3時と午後6時の二回になり、
もうそろそろお出でに。

年末の自宅稽古の軸は「無事」を

2017-12-24 09:25:57 | しつらえ
クリスマスイブの朝、曇り空で夕方からは雨との予報が、
サンタさんも雨の中プレゼントを配られるのも大変ですね。
頂く孫たちはと言えば、クラブや塾などで忙しく、恒例の
集まりは今日の夕方になってしまいました。
玄関はクリスマスムード?

昨日から作りはじめたケーキがまだなのに、自宅稽古が。
今日・明日で年内最後そして初釜を控え最後の稽古になり、
当初陽の当たる暖かい4畳半とのつもりが、相方からの一言
”リハーサルをしたら”動きは同じなのですが、思い直し
稽古茶事でも茶事ですので、粗相のないよう急遽お稽古場を
六畳間へ変更。相方の助けを借り紹鷗棚を動かしたりと・・

床には、初嵐椿と白の西王母椿に南天を、
軸はこの際、年末に相応しい『無事』に
臨済宗大本山大徳寺黄梅院住職 小林太玄書になります。

『もう師走つつがなきよう無事を掛く』
              愚句
”つつがなきよう”と言う言葉を詠んだのですが
つつがない・恙無い」」とは語源由来辞典によると
”無事である。問題が無い。障害が無い”と

「無事」と似たような意味を表すと考えていたのですが・・・
  

無事』は充実・茶掛けの禅語辞典(淡交社)では、
”あらゆる執着、計らいから解放された平穏な境地。
 すべての人為を離れた透明な状態。そこに人間の真の姿
 があるとされる。
 「何も問題がないこと、安全なこと」と 解釈するのは
 本来の意味からすれば誤り
              臨済録からの出典”と

平穏な境地を指し、本来の意味も知らずに・・・
ブログを書くことで、一つまた教わりました。

さあお早い方がもう見えられますから、炭を熾して準備を。

玄関はX'masムードに

2017-12-11 16:55:21 | しつらえ
ゴミ出しに外に出ると一雨降ったよう、どおりで暖かな朝、
でも風が吹き始めると寒気が降りてきた様で、今週は真冬
午後4時
並みの気温が続くとの予報が的中、昨日にはご近所の車も
スタッドレスに履き替えられており冬の備えも万全、でも
今乗っている自車には備えはありません。富山へ帰省する
こともなくなり、齢を重ね雪が積もれば乗らないのが一番。

雪が似合うホワイトクリスマス、北国では期待できそう、
でも奈良に降る日は少なく期待薄、でも気持ちだけはと
昨晩にやっと玄関のしつらえをX'mas仕様に。

色紙の上にリースをそして台の上には小さなツリーが
 
さらに小さなサンタクロースさんまで載せています。

孫見たさ待ち遠しけりクリスマス』 
              愚句
孫をよせてのX'masパーティの話を相方としていると、
居候している初孫が中学校から帰ってきて、その話に。
”僕や他の孫もクラブや塾などがあり、親も忙しいので
日曜日が良いのでは”と人のことを気遣えるまでに成長
しておりました。驚き
モナリザにをばさんが似るクリスマス
               山口青邨

「南山寿色多」を

2017-12-10 17:38:38 | しつらえ
最低気温は2.5℃とやや寒い朝ですが、初嵐椿にメジロが
やってきました。今日は奈良マラソンの日で気温はやや
低くなりますが風もなく、マラソン日和かもしれません。
*写真は奈良マラソンHPより12000名のスタートです。

*写真はせんとくん、ミス奈良としかまろ君がお出迎え
及びご当地キャラ、リニー君も
 奈良マラソンHPより
でも今日はお稽古日で奈良市内までお伺いしましたが、
メイン道路は8時半から交通規制が始まり、渋滞や
遠回りを余儀なくされるため、電車にて向かいました。

お稽古は台子の予定でしたが、師走なのからでしょうか
お休みの方がおられ、急なことに先日に引き続き、
台子の初炭をさせて頂き、そして行の行台子を見学し、
お昼の休憩後、台子の濃茶、薄茶を教えて頂き、帰宅と。
途中の近鉄奈良駅はマラソン関連の方々や観光客などで
混雑しており、足早に電車に乗り帰りました。

菓子は白玉椿?光琳の椿様の丸い上用、奈良萬々堂通則
さんで、師走の別名、極月なのでしょうか。
(写真なし)
ところで自宅の稽古場を小間へ移したものですから
今月の軸『看々臘月尽』も小間に、
 小間
広間の床の軸は、『南山寿色多』に

『南山寿色多』とは、(新版・茶掛けの禅語辞典より加筆)
”南山は西安の南にある秦嶺山脈の主峰・終南山のこと。
 昔から仏教はいうまでもなく儒教や道教にとっても非常に
 大きな意味を持つ重要な山であり、ここは仙人、修行者
 などが多く隠棲した場所で堅固で不動のもの、長寿・長久
 の象徴とされている。都から見ると南方にあるので雲を
 起す山として見え、青々しい山であったことにより瑞気・
 神気とみなされたためである。よって寿色が多いとされた
 また終南山はその山容が泰然として年中青々しく見えるこ
 とから、長寿を祝ったり願ったりする時の慣用的表現とし
 てよく用いられてきた。”と
皆様方の長寿を願うばかりです。         

花入れに洋種山牛蒡と紅白の西王母椿を

2017-11-21 14:12:02 | しつらえ
今朝も2.6℃と冷え込みましたが、風もなく良いお天気で
故郷の北陸から北の雪模様が嘘のような小春日和の奈良、
遠目に見える若草山の紅葉もくすみ、市内が見頃に。


昨日は立礼、曇り空で寒ーい一日、気温は上がらず
北側の広間ですから、エアコンを少し入れての稽古に
炉ですと、炭を入れれば直ぐ暖かくなるのですが・・・
電熱の炉ですから、早い目にエアコンをONに。


床は、軸に「」と香合は「手鏡」を、
 
花入れにはヨウシュヤマゴボウと紅・白の西王母椿で
昨年も8月下旬に立礼の稽古で常盤万作と合わせており、
今年は11月の今まで残った大きな葉と黒ずんだ実を
つけた洋種山牛蒡と紅・白の西王母椿、白黒赤緑色が
なかなか見られない奇妙な取り合わせで、
自然の妙になります。


亥の日までとことん黒し山牛蒡
             愚句 
お稽古中、炉ほどではありませんが釜から妙なる音が・・・
『松風』よく沸いておりました。
この音は、松風でよいのでしょうか。

茶道文化検定公式テキストを読み返しますと
茶の歴史p11「茶経」の日本への影響から
「魚目・蚯音・岸波・遠波・松風・無音」、
「魚眼・蟹眼・雀舌・小濤・大濤・無音」の六音など・・
「蚯音・蟹眼・連珠・魚目・松風」と表現する場合も
みみず(蚯)の音なんでしょうか?
思い出せないことで、振り返ることができました。

玄関はMOAの「鹿下絵新古今和歌巻断端(部分)」の色紙とオブジェ

2017-11-18 15:57:04 | しつらえ
今朝は鬱としい雨、それも冷たい雨、明日からは
寒気が降りてくるそうで、故郷北陸は雪模様?
色づいた赤の満天星躑躅も雨に濡れて詰めたそう

昨日の昼からと今朝から自宅稽古、
小習事「軸荘」は、はじめての方ばかり、それに
炉開きにと、善哉をお出しして始まりました。

玄関のしつらえを二つ替えてみました。一つは

先日の富士山を眺める旅行の際、訪れたMOA美術館
手に入れた色紙になります。おりしも
「千宗屋キュレーション 茶の湯の美 コレクション選」
リニューアルオープン記念特別企画展が開催中でした。
                  (後日記載に)
この色紙は『鹿下絵新古今和歌巻断端(部分)』で、
画は「俵屋宗達」、書は「本阿弥光悦」
洒脱な宗達の下絵に見事なまでに調和した装飾的な書は
光悦書の趣致ともされており、歌は
秋くれば ときはの山の まつかぜも 
   うつる斗(ばかり)に 身にぞしみける

               和泉式部
 
「鹿下絵新古今和歌巻」は益田鈍翁が所蔵されていた
  約22mの一巻の和歌巻で、終戦後に断簡となり
  前半部はMOA美術館、山種美術館ほか諸家に、
  さらに後半部はシアトル美術館が所蔵されています。

もう一つはオブジェで岐阜の中岡慎太郎さんの作品、
石彫による彫刻の一人者で、東京・大田区、高松や神戸等
各地に見ることが出来ます。

この独特な筋がなんともいえません。
中岡伸太郎氏は述べておられます。
 壊してから創ること、
 作りながら、壊しながら作品をつくれないかと考えて
 そうして出来上がった作品は美しく、
 力強い形で魅力的なものになった。
 わたしにとってだが
。(ギャラリー勇斎より)

この言葉から『守破離』が思い起こされ、
一つの境地を体現された方だからこそ言える言葉ですね。
何事にも通用するのではないでしょうか。

霜月の軸は「開門落葉多」から

2017-11-05 12:30:03 | しつらえ
三連休最後の今日も奈良の最低気温が7.1℃と冷え、
一部は白く霜?、まだ気象台からは発表がありません。
この冷え込みでモミジは一段と紅葉が進んだようです。

霜月に入り、玄関のかぼちゃも御役御免になり、
昨日は、霜月になり初めての自宅稽古、
色紙を「吉野龍田図屏風 部分」根津美術館蔵1996版
上板に、紅葉したモミジ、葉付柿と小菊で飾りました。
 

初めてのお稽古ですが、「炉開き」になります。

広間の軸は『開門落葉多
   紫野大徳寺 黄梅院住職 小林太玄
充実の茶掛けの禅語辞典(淡交社)によれば、
”全唐詩「聴雨寒更尽 開門落葉多」からで
「雨を聴いて寒更尽き、門を開けば落葉多し」
 雨の音を聴きつつ寒さに震えながら山中の草庵で一夜を
 過ごしたが、夜が明けて門を開いてみると見渡す限り
 落葉に覆われていた。
 晩秋の閑(しず)かな明け方の情景。”と
雨音は枯葉が軒先を叩く音だったという幽寂な閑居の風情で
台風22号が足早に通り過ぎ、木枯らし1号も吹き、
本当に道路には街路樹の落葉が溜まっております。
晩秋からもう初冬、この7日には「立冬」に。

旧暦の重陽の節句は小菊だけ

2017-10-28 13:28:11 | しつらえ
明け方前から雨が降り始め、降ったり止んだり、
午前8時
秋雨前線を押し上げている台風22号は沖縄を暴風圏内、
さらに奄美地方を抜け明日の夕方には近畿南岸へ接近?、
無事何事もなく通り過ぎてほしいものです。

旧暦の重陽の節句の今日、「被せ綿」は雨で断念。でも
止み間をぬって、台風21号の風で倒された小菊の元へ、
夏に早めに切ってやればよかったのですが、
ひょろっとした菊ばかり・・・
寒菊に期待して思い切って整理しました。遅かったかも

・・・休話・・・
 小菊をきれいに咲かせるには、NHK趣味の園芸によると
*5月に挿し木をし再度7月上旬に枝先だけの「テンザシ」
 挿木をすると年内に咲かずお正月に咲くことも・・・
 菊って手がかかるのですね。
・・・・・・
小菊は倒れて数日なのにもう枝先が起き上がっており、
上手く活けることが出来ませんが、一部は仏壇にそして
残りは玄関、菊の香りが一杯に
菊の香や奈良には古き仏たち
           松尾芭蕉
 
床に、「菊月」の最後を飾ってくれております。
 
中置、五行棚の扱いでのお稽古です。

2時からの自宅稽古、準備を急がなければね。

炉に灰を

2017-10-25 12:03:11 | しつらえ
昨夕から降り始めた雨、朝方には止みましたが、
重く垂れこめた雲と昇りたつ水蒸気で、若草山も・・・

この不順な天候、明日・明後日は久しぶりの晴れ間に、
でも週末にはまた台風22号の接近でどうなることやら、
肌寒い日も続きそうで、少し早いですが暖房器の準備を
そして霜月まで一週間前で『炉開き』もしなくてはね。
ひとまず広間の炉に、通り雨のなか作った湿し灰を入れて
おこうと蓋を開けると、縁廻りに水分が残っていました。

やはり通り雨で乾きが少し足りなかったのかもしれません。
炭が入ると自然と乾きますのでようから、
真ん中を選んで入れておくことに。

霜月早々には先生の『炉開き』に寄せて頂きます。
社中の皆様には?稽古予定も続々とスマホに書き込まれてきて
おりますから・・・カレンダーとにらめっこ。
庭のピンク色の西王母椿は次々に咲き、白の西王母椿は蕾が
膨らみ、今か今かと待ち受けておりますよ。
  
でも初嵐椿はまだもう少し時間がかかりそう。

亥の子餅と善哉も作らなければなりませんね。