気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

修二会、籠松明と火天の法会の松明

2018-03-09 18:04:36 | 散策
朝から小雨がちらつく中、東大寺二月堂の修二会本行も後半に
入り、行前の静かな朝の二月堂を訪れました。
焼門から二月堂裏参道へと歩みますと、東大寺幼稚園へと親御
さんに連れられた子供たちと遭遇、可愛い声が・・・
大仏池に流れ込む細い川岸に、イノシシの掘り返した跡と咲き
そろった馬酔木とともに花を付けた杉の木も、マスクが必要!

東大寺の裏、講堂跡に昨日の雨で水溜りに「逆さ大仏殿」も
 

処世界を務められる清水公仁さんの藁葺屋根は宝厳院さん、
庭には満開の梅越しに、良弁杉と二月堂が見え、連行衆の
参籠宿所前庭からの煙もなびいており、
 

連行衆を出されている塔頭は門に注連縄が飾られます。
南座衆之二、佐保山暁祥住職の寳珠院さんの門前にも
そして玄関先に紅梅の向こうに、昨年の堂内の松明の残り?
 

さあ二月堂へと人気のない裏参道を上ります。
  

昨日の松明?、黒々としたが残りが目に止まります。
 

湯屋の前に花が飾られており、
そして中には、赤々と燃え盛る火床が・・・
 

食堂と閼伽井屋(あかいや)の間で、童子が松明作りに。
大きさや長さを計りながらの作業で、松明部分には板を50枚
以上打ち込んでおられました。
 

作業中の松明、長さが短く12.13.14日深夜の達陀(だったん)
の行でこの松明を振り回す火天(かてん)の法会に使われ、
堂内が火事になりそうなほど燃え盛ります。
 途中休憩

その上に、大きな松明、12日のお水取りの籠松明、8mで60~
80Kgがもうすでに出来上がって、ここには8本が上に立てかけ
られ、そしてその下の小屋に3本、計11本です。
その小屋は金珠院?、その中には藤蔓が・・・
    

12日のお水取りに香水を汲まれる若狭井のある閼伽井屋です。
 

二月堂登廊のそばに、煙りの立つ二月堂参籠宿舎があり、
紙子を着られた連行衆のお姿が、大導師の上司永照様です。
きりっとしたお顔立ち、少しやせられたようにも・・・
 
さあ二月堂へと石段を上り前に、今日の松明、6mで40Kgとか
左右9本、石段に1本の計10本、夕方登廊される連行衆は10名、
11名のうち処世界は準備のためすでに参籠されております。 
 

二月堂の真下の芝生にはまだもう残りの杉葉が
 

さあその燃え残りの杉葉を頂きに行かなくては。

法華寺御流いけばな展へ

2018-03-05 16:37:37 | 散策
奈良は13℃台の暖かな雨の朝に・・・
心配なのは東大寺二月堂で修二会本行中の連行衆の方々にとり、
寒さより暖かすぎる方が困ったことになると今年大導師になら
れた上司永照・持宝院住職から聞き及びます。
何故なら紙衣は、厚手の紙衣紙を揉んだり縮めたりして柔らかく
された後、刷毛で寒天糊を塗った紙を何枚も貼り合わせ、裏地に
は木綿を寒天糊で糊付けされており、木綿と紙が汗を含みむと、
その冷たさと破れやすさで始末に負えないそうです。

今朝は雨が激しくならない間に、近鉄百貨店奈良店で3月1日~
3月6日まで開催中『法華寺御流いけばな展』にお伺いしました。

星霜千二百六十余年、草木の生命を輝かせて」と前書きが、
HPによりますと法華寺御流は”光明皇后が法華寺を建立され、
広く女人の修行場とし、心身修養のため草木幽美の風情を花瓶に
挿す
ことを奨励されたことに始まります。

青竹に挿された花々が迎え入れてくれました。
床飾が二つ、
一つは花入れに壇香梅、アイリスと撫子、奈良絵の香合
  
『いゃひろく 人を導ゖ八千草の 花の錦を おりいだしつゝ』
というお軸が掛けられておりました。
 
光明皇后さまの御意志を継がれているのでしょう。

そしてもう一つは桃の節句、雛飾りが彩りを添えており、
  
このお雛様も歴代の門跡様の古代雛なのでしょうか。
というのも、歴代の門跡が持参された御所人形や、一刀彫り
人形等の『御所人形 古代雛人形展』が法華寺・東書院にて
3月11日まで開催され、仙洞御所移しの紅梅も見頃だとか。

さらに会場の奥に進みますと、お雛様の短冊と掛け花等と共に
杜若だけが・・・有名な歌が思い起こされますね。
 

最後に呈茶席にと足を延ばしますと、法華寺の写真に囲まれ
お花の素晴らしさの余韻を味わいながらの一服に。
  

草木特有の美を堪能させていただけた時間になりました。

開山堂ののりこぼし椿(良弁椿)は

2018-02-24 19:07:11 | 散策
奈良は昨日今日と氷点下の朝を迎えましたが、日中は二桁で、
鵯やメジロに啄まれ、落ちた椿の花の掃除をする気に。

先日伺った東大寺戒壇院・別火坊では20日からの試別火中で
昨日23日は「花ごしらえ」、約400個の「糊こぼし」という
お水取りの際に二月堂の本尊の「十一面観音像」に供えられる
ツバキの造花になり、親指ほどの太さの木に、黄色の和紙を
巻きつけて雄しべにし、その上に赤と白の和紙で作った花びら
を糊で、蓮行衆たちが貼りつけ、次々に桶に並べられている
様子がTVから流れておりました。
産経新聞より
なお本行中、本物のツバキの枝に刺して飾られお供えされます。

本行前の二月堂へ伺った続きを
二月堂を辞して、本物の『のりこぼし椿』を見に行くことに。
二月堂の階段沿いにも生け垣が設置されており、
  
三月堂との間、龍王の瀧の前に句碑があるのをご存知ですか?。
水取りや籠りの僧の沓の音』芭蕉
建立は1913(大正2)年2月、揮毫は東大寺末寺の空海寺住職

貞享元年(1684年)秋、八月から翌年四月にかけて旅した紀行文
「野ざらし紀行」の際に詠まれたも。
芭蕉自筆の紀行文では「二月堂に籠りて」という前書きに続き、
水とりや氷の僧の沓の音』と。
どうして『氷』が『籠り』に変わったのでしょうか。

この三月一日からこの沓の音が聞こえてくるのです。
でもこの二月堂前の広場は、上堂時は人‣人‣人で埋め尽くされ
未明に連行衆が下堂される時間にならないと聞こえないのでは。

椿でしたね。開山堂(国宝)の庭にあるのですが、四月堂横から
覗くことが出来ます。
開山堂は良弁堂ともいい、良弁忌の12月16日のみ国宝の良弁像が
秘仏開扉され拝観できます。また二つの石碑があるそうなので、
門の前から捜すも、門の中には例年通り昨年の籠松明の残りが
どーんと飾られておりました。


三月堂前にある小さなお堂、四月堂(三昧堂)の拝観は無料で、
上がらせていただき本尊さん「十一面観音」様にご挨拶。
横から開山堂ののりこぼし椿を眺めさせて下さいとのお願いを。
なお以前のご本尊千手観音立像は東大寺ミュージアムへお移りに
なられたが、阿弥陀如来坐像と元本尊の普賢菩薩像もおられます。
さて肝心の『のりこぼし椿』は蕾のままで、今年はいつ?。
 
実は我が家の三年目の小さな「のりこぼし椿」も蕾はさらに堅く

自宅稽古に使いたいので、お水取り最終日までには咲いてね。

人ごみを避けて帰るには・・・、鐘楼経由して猫坂を下り、
大仏殿を足早に駆け抜け、東大寺ミュージアムの脇から
人通りのない静かな「真言院」さん前を通り抜けました。
真言院さんの庭にこんな二月堂への石が・・・
  
そして空き地の奥にある西塔跡前を通り過ぎ、帰りました。


修二会本行前の二月堂には籠松明の青竹が

2018-02-23 12:15:20 | 散策
今日2月23日は風呂敷の日だそうで「つ(2)つ(2)み(3)」
「包み」の語呂合せ。
国会でも包み隠さずお役人さんたちは話してほしいものです。

先日訪れた東大寺の話の続きになります。
東大寺の南大門から大仏殿にかけ、春節に合わせた外国からの
観光客の方々、日本からは修学旅行生の喧騒で大変。
  
でも一歩入った北側の大仏殿裏、礎石だけの講堂跡はひっそりと
しており、二人連れの中国の方?も写真を撮りながらのんびりと
このような光景を眺めながらふと視線を上げると大仏殿の鴟尾が

この二月堂裏参道は本当に人が少なく、白梅の香りも漂い、

寶珠院さんから青竹がニョキッと伸びています。
修二会の本行にお使いになるのでしょうか?
今年も南座衆之二としてご住職・佐保山曉祥も連行衆に

でも門には連行衆の印がまだ飾られておりません。

中性院さんの前から土塀と近づく二月堂と良弁杉を眺めながら
歩みますと、気分は上々ですね。
東側 西側
根付の青竹が目に飛び込んできました。
竹一本一本に墨で文字が書かれており、連行衆の先導役になる
籠松明に加工される根付きの真竹で、大きなものは周囲が20㎝
重さ100㎏h程にもなります。この真竹は京都・滋賀・奈良の
各地から奉納され、竹送りとして人力でも運ばれてきます。
 
もうすでに二月堂の廻りは竹垣が設置されており、籠松明の
上がる回廊の廻りにも延々と。修二会が待ち遠しいですね。

その回廊脇に、蠟梅でしょうか?満開でした。

石の回廊を上ると、手水前にベールを被られたイスラム教の
方々が珍しそうに写真を撮られておりました。さあ二月堂
何人も見られない秘仏の御本尊、大小二体の十一面観音像様
心の中で想像しながらご挨拶を済ませます。振り向くと
西方向には良弁杉と奈良市内そして生駒方面が眺められます。
 
本当にこの時間にお参りの方々は、外国からの方が殆ど。

あの「のりこぼし椿」が咲いていないか四月堂(三昧堂)横から
開山堂内を覗いてみることに。         (続く)

試別火中の戒壇院別火坊へ

2018-02-22 18:24:55 | 散策
今日2月22日は猫の日、鳴き声の「にゃん」が日本語の「2」
×3の語呂合わせ、海外はUSAで10月29日、ロシアでは3月1日
ヨーロッパの多くの国々でのWorld Cat Dayは2月17日に、
世界の動物愛護団体が制定したInternational Cat Dayは
8月8日と様々で、愛猫家は右往左往ですね。

右往左往といえば、ある証明書を市役所で発行してもらうのに
昔のことで、窓口を3つも移動させられたこと。
その後、数日前にパソコンで作成した確定申告書を税務署まで
提出するだけなのに、列に並び10分以上も待たされたこと。
でもこれで国民の義務の一つ納税、いえいえただでさえ少ない
年金等から引かれ過ぎた所得税の還付に。
僅かですが孫の服の足しにでもしましょう。

ここまで来たので、少し足を延ばし20日から始まったお水取り
「試別火」が行われている戒壇院別火坊へと、吉城圓前を通り

写真家・入江泰吉旧宅前から戒壇院への石段を望むと

門への登り口に「大界外相」と刻まれた石が
この石は、勧進所との境などにもあります。
 
さらに門の前に「大界内相」、
門の屋根には鬼瓦と唐獅子の飾り瓦
  
そして本堂の屋根にも龍の飾り瓦で守られております。
 

門を入り、戒壇堂そばに「戒壇外相

これは「戒壇石」という「結界石」の一つで、お寺や清浄な
場所の境界に立ち、「ここからは聖域ですよ」と伝えるもの

戒壇院は東大寺HPによると”754年(天平勝宝6)、聖武上皇は
 光明皇太后らとともに唐から渡来した鑑真(がんじん)から
 戒を授かり、翌年日本初の正式な授戒の場として建立された”

そして戒壇堂の左側へ廻り込むと、別火坊がありますが、
しーんとして物音ひとつ聞こえず・・・
 
修二会の本行前の場として戒壇院は最適なのですね。

そしてすぐ近くには、こんな歌碑が
大佛を要と月の東大寺
  
そして紅梅が咲きだしておりました。
  
そして二月堂裏参道には、梅ならぬ降る雪からの万葉歌碑が
わが背子(せこ)と ふたり見ませば 幾許(いくばく)か
             この降る雪の うれしからまし


光明皇后が雪を見ながら亡き聖武天皇を想って詠まれた歌に。

戒壇堂の仏様も見応えがあるのですが、大仏殿の鴟尾を見ながら
二月堂へと向います。(続く)

幸せを呼ぶ吊り革に

2018-01-31 16:13:08 | 散策
今朝乗り込んだ電車内にこのような吊り革が、
下から五角形の吊り輪、「つかめ!必勝祈願 合格」信貴山
朝護孫子寺、一番上には勝ち達磨さんが
 
五角形をつかみ=合格と、しゃれていますね。
まさに私大の入試が真っ盛りで、これから合格発表も、
さらに今日で二次試験の出願も締切となっておりますね。
受験生ガンバレ!

近鉄のHPによると、12月1日から3月14日までの期間中、
三種類の縁起の良い吊り革を設置した電車が運行されており、
・『合格祈願吊り革』が77本、達磨寺、信貴山朝護孫子寺、
  西大寺、道明寺天満宮、吉野脳天大神、東寺、安倍文殊院
・『恋愛成就吊り革』3本、長谷寺
・『金運招福吊り革』1本、信貴山朝護孫子寺
設置車両の窓にステッカーが貼られ、皆さまの願いに叶った
吊り革を探し出し“しっかりとつかみ”幸運を呼び込んで下さい。





京都駅ビルXmasイルミネーション室町小路

2017-12-17 18:14:37 | 散策
15日から18日まで奈良は「おん祭り」一色、今日の正午から
の「お渡り式」で最高潮に達しました。

でもお手伝いに伺った奈良国立博物館の「八窓庵」での茶会は
粛々と行われました。寒い一日で、屋外で案内に当たられた方
にはさど大変だったのではなかったでしょうか。
午後4時
疲れましたので、先日京都へ行った折のことを
自宅稽古を終え、京都コンサートホールへ伺うまえに、
京都駅ビルで今年も開催中のクリスマスイルミネーション、
室町小路の22mの大クリスマスツリーを見てまいりました。
このツリーのモチーフはチェコ・プラハの町並み、京都市と
プラハ姉妹都市提携20周年を記念してデザインされたと。
  
ツリーの台座は、京都に縁のある若手のイラストレーターや
学生さんによるライブペインティングが行われ、
“感謝”と“未来”があらわされております。
  
このツリーが置かれているのは、もう4Fでエスカレーターで
11Fまで上れますが、がんばって脚で上り、さらに最上階も

この大階段もイルミネ―ションが施されており、所々に
デートでしょうか二人っきりに
 
さあ最上階まで上ってツリーを眺めてみると、上がる毎
壁面に反射してツリーが二台・三台・四台・
最上階からは五台までみえたのですが・・・
 
また最上階からは、東寺の五重塔や京都タワーも
 
本当は、8Fの東広場のカーニバルガーデンや
空中径路のイルミネーションスカイウォークからも
眺められます。

栴檀の実で

2017-12-13 15:55:10 | 散策
今朝の奈良の最低気温は-1.1℃とシーズン最低に。
14時
事始めの日ですが、まだまだ正月の準備にまで手が
廻りかねます。まだ初釜の内容が詰め切れておりません。
ここは、真冬並みの寒波が居座っていますが、
晴れの日に外回りから少しずつやってもらいましょうか
相方に!
『先づ指示を相方にせり事始』
           愚句
お昼前、所用で駅までの遊歩道、誰も通りません
この寒さでは仕方ありませんね。
 
桜の小さな蕾とこぶしの蕾が北風にゆれております。

こんなところに柿の木があったのを初めて知りました。

でも本当に人気がなく、
栴檀の実ばかりになる寒さかな
            正岡 子規
 
この青い栴檀の実、中に白い果実があり、昔はしもやけの
民間治療薬として重宝されていたそうで、漢方では苦楝子
(くれんし)という生薬になります。
この実は、トリに食べられたしますが、この中に本当の
種子があり、消化されずに糞としてひろく散布され、
専門用語では「被食散布」といわれます。

ここにいるとさみしいばかり、速足で駅へ急ぎましょう。

若草山から下山

2017-12-08 17:01:28 | 散策
今朝から冷たい雨が、一旦小康状態から夜には再び雨
そして・・・寒波が居座るらしく一月上旬の寒さにブルッ
今日8日と2月8日を「事八日」といい、
「事」とは祭りや祭事を意味し、古くは物忌して邪気を
追い払う日で、「針供養」もその一つになります。
京都法輪寺では皇室で使用された針の供養を今日されており、
2月8日と二回ともありますが、多くの神社は2月8日に。

私はたまに来た孫のホツレを縫うぐらいで、少なくなり、
今のお母さん方はアイロンを使って上手につけられますね。
いつしかに失せゆく針の供養かな
            松本たかし 

今回で最後になる春日山遊歩道で若草山から南側登山道から
下山し、奈良新公会堂を経て近鉄奈良駅までをお伝えします

若草山展望台は三重目、狭い尾根伝いで下ると、二重目手前
料金所があり150円を支払います。
ススキの白い穂を見ながらのんびりと下り、振り返ると
若草山展望台や谷筋の向こうに御蓋山が神々しく・・・
  
二重目から下る広場では、見えなかった東大寺大仏殿も
 
一重目の広場でのんびりと
奈良少年刑務所跡、明治の監獄建築で煉瓦造り
この3月に役目を終え2020年にはホテルになるそうです。
奈良少年刑務所跡
そして正倉院と興福寺の五重塔や南円堂も
 
こんな結界石が。右上1/4に区割り残り3/4は東大寺旧境内と

境界争いが原因で若草山の山焼きが行われたのは俗説で
農家の山焼き、放火防止そして牛墓の妖怪出現防止などと
今年も1月第4土曜日午後6時、春日社の聖火を野上神社で
祈願されて点火、33ha焼く20分間のショー、楽しみです。
北側の登山道と別れ、急な南側を怪我をしないように
ゆっくりと、東大寺大仏殿も大きく見えてきました。
あともう少しで下りは終わりです。
 
やっと山焼きの聖火が点火される野上神社まで来ました。
牛墓の妖怪を鎮めるためか、北側にあった神社も一緒に
合祀されたそうで、「石荒社」や「南無春日大明神」と
銘刻された線刻の地蔵像様と不明な石も。
  地蔵像
更に奈良新公会堂へと、まだ下りが待っていました。
  
でも最後の紅葉の絨毯が印象的で・・・

たくさんの人の声のする方へ、いやですが・・・
鹿さんの向こうの溝があの水谷川になり、
吉城園内を流れて、名前が吉城川に変わり、
二月堂からの川と合流し、しばらくすると暗渠に。
そして奈良女子大の北側で秋篠川へ注いでいます。
  
東大寺前の交差点から奈良国立博物館前へ、人人人
『おん祭りと春日信仰の美術』展が開催中なのに
人はまばら。

さらに人をかき分け興福寺の五重塔が隙間から見え、
あと100mで近鉄奈良駅に到着。

こんなポスターが奈良『大立山まつり』で今年で4回目に。
1月27日は、同時開催の山焼きを平城京跡から眺められます
寒ーーーい中、いかがでしょうか!
全行程は、4.5Kmとすくないですが、
万歩計は1万歩を越えておりました。
相方の調子はどうだったか聞いても、無言・・・。
 

春日山遊歩道から若草山山頂へ

2017-12-07 18:44:07 | 散策
1998年登録の世界遺産「古都奈良の文化財」の資産群の
一つに「春日山原始林」が入っているのをご存知ですか。
標高は498m、約250haの広さがあり、古来より春日大社の
神域とみなされ、841年からは狩猟と伐採が禁止され、
自然に対する信仰と日本人の自然観が結びついた文化遺産と
して登録されました。学術的にも非常に価値が高いとされて
おりますが、でも実は、厳密には原始林ではなく、歴史的に
豊臣秀吉がスギの木1万本の伐採をしており、台風災害からの
回復のための補植や砂防ダムなどの手入れもされております。
樹木の種類は、常緑広葉樹(カシやシイ)の暖帯林が多くを
占め、その間に点在する1600本余りの春日杉は直径1m以上
250年~400年生の老杉が混じり、隠れた紅葉の名所です。
またおよそ800種の植物やモリアオガエル、ヒメハルゼミ、
カスミサンショウウオなどの昆虫や動物も生息しています。

若草山頂へと落葉の絨毯に囲まれた水谷茶屋から水谷川の
右岸沿いに道を取り、左側に可愛いお店が途切れると、
砂利道の春日山北部遊歩道へ
 
200m程で「仏頭石」が10mほど奥の山肌にひっそりと
 
1520年大僧都覚遍木食のために円玄(仁)が発願造立された
銘があり、高さは107㎝、六角形の頂部に如来様の仏頭が
丸彫りしてあります。その下六角形の六面に六観音様
(十一面・准胝観音・如意輪・聖・千手・馬頭)を彫り
蓮華座の下に狛犬を相対して彫られております。
又仏頭席の左側に線彫りの「洞の地蔵」様が・・・

その先、月日亭休憩所付近に苔むした杉の木
 
砂利道に車が止まり、一日三組の料理旅館「月日亭」が、
春日奥山の林、10年前に伺ったことが思い出されました。

直ぐ近くの堰があり、ここで春日大社の社殿に流れ込む
水路が分かれており、

その堰の上流側に「月日磐」がありました。
日と三日月を模した陰刻が施されております。

氷室神社の延喜式にこの場所に、氷室が置かれたと

落葉を踏みしめさらに登ると、

10月の台風の豪雨で倒れた巨木の杉が、谷を塞ぎ
撤去され、その切り株が
 
若草山駐車場から最後の登りで、若草山展望台
三重目で、鹿もおりましたが、ワンちゃんも、西は
大和盆地で平城京から薬師寺・・・と
生駒山、信貴山、二上山、葛城山、金剛山そして
南は大和三山から大峰の山々が・・・
 
犬の向こうの三角形の山が297mの「御蓋山」浮雲峰とも
トロイデ式の溶岩丘で、春日の神が最初に降りられた蓋山
山頂に本宮嶽があり、禁足地ですが、「春日山錬成会」で
年に数回登らせていただけるとのこと。
大伴家持が詠んだ歌(万葉集巻八1554)
大君の三笠の山の黄葉(もみぢば)は
  今日の時雨(しぐれ)に散りか過ぎなむ

奈良の昔は、紅葉は、黄葉だったのですね。
 
でもここはまだ頂上ではありません。北側の小高い丘が
鶯塚古墳で、南に前方部をもつ4世紀後半の前方後円墳
全長130m前方部幅50m後円部幅61m 高さ9mで、前方部
頂上に石碑と三等三角点341.64mがありました。 

清少納言が枕草子第十七段に
「みささぎは うぐひすのみささぎ 
     かしはぎのみささぎ あめのみささぎ」の
「うぐひすのみささぎ」がこの古墳で、元明陵と記すが?
仁徳天皇皇后の磐之姫陵説もあったようです。

天気が良く、風もなかったので展望台でゆっくりと。