卯月も早いもので十日も過ぎ、
二十四節気でいうと今は『清明』
"万物が清らかで生き生きとした様子を表した
『清浄明潔』という言葉を訳した季語"
花が咲き蝶が舞い、空が青く澄み渡り
爽やかな風が吹く頃・・・・なのに
最近の奈良は黄砂やPM2.5で霞んだ空が多いようだ
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さらに急に雨が降ったり、暑いくらいの天気だと思えば
冷たい風が吹いて厚めのコートがほしくなり寒暖差も大
その上、新型コロナ変異種の蔓延で第4波が奈良にも
『清明』、この言葉にはほど遠い今日この頃
それでも鶯は毎朝いい声で鳴いてくれて幸せ
お稽古では三月に五徳を外して出した釣り釜を片付け
四月には炉中の灰を清め
香を置き透木(すきぎ)を炉壇に置く
透木炉用の寸法は長さ三寸九分幅七分厚さ四分
ここでも利休居士の寸法美が・・・
用材は利休好が厚朴(ホウ)、宗旦好が桐、竺叟好が桜
圓能斎好は梅と好みが分かれる
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用いる釜は、平たく羽のついた釜
炉中を覆いかぶせるので、火の熾りが悪くなる
透木を用いて空気の通りを良くする
確かに今までのように火の勢いがない、
気を付けなければ
お湯は沸いてくれませんね
炉の火を隠すことにより火を遠ざけて
風炉への繋ぎの月になる
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軸は『柳緑花紅』
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花は常盤万作に源氏車椿
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お菓子は『桜金団』
干菓子は、三月終わりに摘んだ土筆で作っておいた
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『土筆の砂糖漬』
ほろ苦さが春に嬉しい
もう一つは吉野葛製桜菓子『吉野懐古』
材料は吉野葛に和三盆糖、葛の香りと淡白な風味が
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炉としては最後の月、5月は初風炉です
炉の濃茶の『中終い』を忘れぬように
最後の炉を惜しみながら
今月は濃茶のお稽古頑張りましょう
新型コロナの感染拡大、
もう一度新型コロナ感染予防対策の徹底
マスク着用、特に換気!
窓を開け放っても良い季節です。