語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【ウクライナ】とEU間の、難航する協定締結に尽力するリトアニア

2014年02月23日 | 社会
 (1)ウクライナの政治危機が、欧州情勢で大きな焦点になっている【注】。
 これをめぐって、リトアニアが地道ながら重要な役割を果たしている。
 リナス・リンケビチウス・リトアニア外相は、1月30日、隣国ラトビアを訪問し、EUがウクライナなど旧ソ連6か国を対象に推進する協力の枠組み「東方パートナーシップ」に「特別の注意」を払うよう呼びかけ、結束していく用意を伝えた。

 (2)「東方パートナーシップ」は、EUが民主化や市場経済化の支援を通じて地域安定を図るのが狙いだ。
 昨年後半(7~12月)にEU議長国を務めたリトアニアは、この政策に意欲的に取り組み、わけてもウクライナとの連合協定締結を最優先課題に掲げた。自由貿易協定を柱とする協定は、欧州接近を軌道に乗せるはずだった。

 (3)ところが、ウクライナは締結目前、昨年11月末、見送りを決定した。態度急変は、ウクライナを自らの勢力圏とするロシアからの圧力による。
 欧州志向のウクライナ市民が、抗議行動を一気に激化させたのは、これがきっかけだ。

 (4)リトアニアは、ソ連からいち早く独立を遂げた。この経験から、ロシアの圧力から脱する方途に支援を講じ、EUとの連携強化により地域の安全保障を揺るぎないものにする狙いで、外交努力を展開。
 ロシアからの露骨な圧力にも抗し、ウクライナ市民にも「決して孤立させない」とのメッセージを送り続けた。

 (5)ラトビアは、2015年前半(1~6月)、EU議長国を務める。
 リトアニアは、これを踏まえ、長期的視野からウクライナの局面打開を模索していく構えだ。
 リトアニアが、今年1月から国連安保理非常任理事国に就任した際、リンケビチウス外相は「グローバルな安全保障に対処する小国の役割」を力説した。
 ウクライナ問題への継続的な取り組みも、その一環に違いない。

 【注】「【佐藤優】ロシアとEUに引き裂かれる国 ~ウクライナ~

□山崎博康「難航するウクライナとEU間の協定締結に尽力するリトアニア」(「週刊金曜日」2014年2月14日号)
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