カルテ番号 し・6 (1)
清水健二は34歳になった。
27歳まで定職にもつかず、海、山のスポーツを楽しんだ。
夏はサーフィン、冬はスノーボードに夢中だった。
アルバイトをして、ある程度の金を貯めると南や北にしばらく居続ける。
もちろん、夏も冬も夜は近くでアルバイトだ。
そんな暮らしが一変したのは父が突然入院して、実家の自営が成り立たなくなったからだ。
一人息子の健二を好きにさせてくれたのは父親だった。
仕事でもスポーツでも遊びでもいい。
夢中になれるものがあるなら徹底してやれ、と言ってくれた。
母の話では早期の復帰は難しい肝臓の病気だという。
健二も自分のスポーツの現役としての限界が見えてきた時期でもあった。
それに、実家を継ぐ意思は二十歳前から秘かにあったのだ。
ある意味、親父を尊敬していたのだ。
だからスポーツから手を引いたのも、それほど心残りは無い。
充分させてもらえた、と思っていた。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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