カルテ番号 ぬ・2(5)
とまどっている沼田桃子にお辞儀をして宮司は離れた。
何度見ても扉はある。
岩の色とは違い、金色だ。
数歩動いて見ても、やはりある。
あまりに上を見ているので、他の参拝者も桃子の視線の先を追う。
だが何事も無かったように、すぐに視線を戻す。
これは、どういう現象だろう。
どうやら私だけが見えているようだ。
いや、本当は無いのに幻を見ているのだろう。
戸惑っていたが、金色に輝く扉を見ているうちに心が静まってきた。
幻でもいい。
綺麗なものが見えたのだから、ラッキーなのだ。
綺麗だが、ずうっと見上げていて首が疲れた。
それに、扉が開くわけでもなく、何かが動くわけでもない。
いつまで見ても変わらないだろう。
最初は不思議だと思ったが、何の変化も無ければ普通だと思える。
とにかく、ラッキーだと思って帰ろう。
これから、何か良い事が起こる、とかすかに期待して。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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