水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・337」

2014-09-20 19:19:03 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(20)

あの体験をした沼田桃子は院長のその言葉が受け入れられる。
院長は優しく解説するように、言葉を考えながら話してくれる。
「先ほど、信じる、疑う、の話をしましたね。
その心に従って、見える事、聞こえる事、感じる事までも変えて認識します。
信じていると、信じているように見え、感じるのです。
疑っていれば、そのように見えるのです。
まぁ、恋愛などはそんな勘違いで成り立ちますから、それはそれでいいのですが」

沼田桃子は恋愛に夢中になれないから、つい訊いた。
「恋愛は勘違いでいいのですか?」
「勘違いでなければ困るでしょう?
真の姿を認識すれば、誰も結婚しなくなります。
すると、人類が絶滅しますから。
勘違いは、おそらく生命に仕組まれてものでしょうね」
沼田桃子は笑った。
「それって・・・。
先生は皮肉屋さんですか、毒舌家ですか」
「もちろん、正直者ですよ」

そして、少し真面目な顔になって院長は話を続けた。
「大切な事は、不思議な現象ではありません。
その現象の意味や、解明でもありません。
先ほども話したように、そんな事は日常茶飯なのです。
意味や解明など、人にとっては判断ができない事です。
意味や解明は、自己満足や不安感が嫌だから付ける、つじつま合わせです。
ですから、大切ではありません。どうでもいいのです」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・336」

2014-09-19 19:16:38 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(19)

院長は不思議な現象の意味を話してくれるのだろうか?
嘗ての院長の師匠のように、それだけで、終わりなのだろうか?
そんな沼田桃子の様子をみて、院長は言った。
「大丈夫ですよ。あと2年待て、なんて言いませんよ。
実はほとんどの人は、その人なりの不思議な体験をしているものなのです。
不思議な体験、不思議な現象は特別ではないのですよ」

そうなのだろうか?
あれが特別な現象ではないのだろうか?
院長の空中にサングラスのスクリーンなどというのは特別だろうと思う。
何故、その人にだけ見えるのだろう?
あるいは、やはり幻覚なのだろうか?
それとも、他の理由があるのだろうか?
沼田桃子には院長の言葉が理解できない。

院長はゆっくりと話を続けた。
「通常、学校や家庭や社会で暮らしていくと、一般常識という意識が作られます。
常識外が起きても、何とか理屈をつけていきます。
あるいは、そんな事は気のせいだ、とか、勘違いしたのだ、とかで納めてしまいます。
常識で判断すると、どうしても説明できない事は、無い事にしてしまいます。
常識が出来上がっていない、小さな子供達は無い事にはしません。
結構、いろいろな現象を見ているでしょう。
子供達だけに見えているのではなく、大人達が見えない事にしているだけです」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・335」

2014-09-18 22:07:18 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(18)

院長は話を続けた。
「私が信じていようが、いまいが関係ありません。
そのサングラスのスクリーンを通して太陽が二つハッキリ見えました。
一つはそれまでの太陽と同じ大きさと、それに重なってもっと大きい太陽。
大きな太陽は少し薄いので、重なっていることがわかります。
それでもサングラスが無ければ、眩しすぎて直視できないと一瞬で理解できました。
だからこそのサングラスのスクリーンが出現したのだと」

院長はその時を思い出して話しているようだ。
「師匠の合図で御来光行を終わりにしました。
正しく言うと、その時まだ私は弟子ではありませんでしたが。
靴を履き、タオルなどを持って帰る前にもう一度見るとスクリーンはありません。
私はいろいろ納得がいきませんでした。
わけがわからないまま、帰りの道を下っていました。
ちょうど師匠が皆と少し離れた隙を狙って、師匠に近づきました。
他の人に前で話をする気にならなかったのです。
そして、一連の出来事を話しました。
あれは、どういうことでしょう?と」

そこで院長は少し笑いました。
「師匠は、私の話を聞くと、ニコニコして京都弁で言いました。
そういうことも、あるんやねぇ。
それだけでした。
私は、えっ、それだけ?もっと説明が欲しいのに?と思いました。
何故、もっと話してくれないのか、が解るのは2年後くらいでした。
私が正式に弟子となり、師匠の道場に通って学んでからです。
最初に沼田さんの話を聞いて言った私の言葉。
そういうことも、あるでしょうねぇ、は師匠の真似ですよ」


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・334」

2014-09-17 19:34:40 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(17)

沼田桃子は思い出そうとした。
何かで読んだ気がした。
そういう話の本は買わないから、どこかで読んだのだろう。
太陽は二つある。
「何かで読んだ記憶がありますが、もちろん信じてはいません」

院長は、うんうん、というように頷いた。
「それでいいのです。
無暗に怪しげな話は信じないのが普通です。
でも、無暗に疑うのも同じことです。
信じない、疑わない、興味があれば確かめる。
それでも、本当の事は解らない。
少なくても、自分は見たことがない。
私も同じでした」

院長は沼田桃子の頭側に座って、頭に指を触れたまま話している。
「そもそも、信じるとか疑うとかは事実や真実とは別な世界ですよね。
事実と真実もそれぞれ別の世界ですが、それらは客観的な世界。
信じる、疑うは自分の中の心の世界。
心の世界は大きいのですが、認識できる心はとても狭いのです。
まぁ、人はとても狭い、浅い、偏った心で動いているようなものです。
だから、信じても疑っても、そんなことはどうでもいいのです」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・333」

2014-09-16 20:45:10 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(16)

院長は少し笑って話を続けた。
「もちろん私も常識というものを知っています。
空中にサングラスのスクリーンが浮かぶのは非常識だと。
これは目の錯覚ではないかと。
そして立ち位置をずらしたり、他の人を見たりしました。
でも、大きなサングラスはそこにあるのです。
そうですね、横2メートル縦1メートルくらいですね。
御来光の最中ですので、話しかけはしませんが、他の人には見えていないようでした」

沼田桃子は思った。
私が岩に金色の扉を見た時と似ている。
やはり、他の人には見えていなかった。
でも、私の時よりも院長の方が非常識だ。
私は岩に扉が見えたから、それは取り付ければありうる。
だが院長は突然空中にスクリーン状のサングラスが出たのだ。

院長の話は続く。
「何故サングラスか、というのは次の展開で、すぐ理解できました。
私が太陽を直視できるように、だったのです。
というのは、サングラスを通して見えた太陽は二つあったのです」
ここで院長は沼田桃子の顔を見た。
「太陽は二つあるって知っていますか?」


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・332」

2014-09-15 19:10:11 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(15)

院長は静かに言葉を続けた。
「場所は生駒山という関西の山でした。
やがて曙光が遠くの山から届きました。
不思議に太陽を見つめていても眩しいと思わず、そのまま見つめていました。
太陽がすっかり姿を見せる頃、私の位置から7メートル先くらいに突然現れました」

沼田桃子はワクワクからドキドキしてきた。
何が現れたのだろう?
だが院長はそこで言葉を止め、困ったような顔をした。
「どう表現すればいいのか、そうですねぇ・・・
大きなサングラスが現れたと思って下さい」

ええ?
サングラスが現れた?
何?それ?
もっと神秘的な神様みたいなものじゃないの?
「それ、どういう事ですか?」
「う~ん・・・何だか解らないけど、そういうものが現れました。
空中にサングラスのスクリーンのように出てきたのですねぇ」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・331」

2014-09-14 18:48:11 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(14)

沼田桃子は内心ワクワクしていた。
きっと、めったに聞けない話だと見当がついたからだ。
院長は静かに話を続けた。
「太陽が現れる約1時間前から、太陽を拝める状態を作るわけです。
後から知れば当たり前の事。
相手、この場合は太陽ですが、相手の波動に合わす事が交流ですからね。
合わせる事が出来ない場合は、ニュートラルにする事で受け入れられます。
太陽みたいな大きな相手に自分を合わせる事などできません。
人間の波動はそんなに大きくも高くもないですからね。
まして、かなりいいかげんな私です。無理。
だから、一方的に受け入れる準備をするのが御来光行になります」

沼田桃子の眠気はどこかに行ってしまったようだ。
一言も逃さぬように、院長の言葉をみつめた。
「ここの説明は省略しますね。
要するに、いろいろな能力をつけるのは大変だし、無理でもいいのです。
付けるのは難しくても、捨てたり離したりは出来るのです。
余計なモノを捨て、離し、遮断してニュートラルになることで受け入れ可能です。
御来光は、ただ、ただ、太陽を感じるだけなのです。
あの光と熱を受け入れ、気持ちいいと感じるだけなのです」

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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・330」

2014-09-13 19:25:39 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(13)

院長は何故かニコッと笑って言った。
「そういうことも、あるでしょうねぇ」
そして、やや上を向いてニヤニヤしていた。
「失礼、昔の事を思い出していました」
そして、院長の修行時代の一幕を話し出した。

「その頃は何も知らない頃でした。
いいえ、今も何も解らないのは同じですが、もっと知らない頃です。
先ほど、教えて欲しいとおっしゃいましたが、本当の事など何も解りません。
10年経って、やっとプロ側の世界に入れましたが、ヒヨコです。
20年経って、何も解っていない、ということが判りました。
ですから、現時点での私なりの説明であり、真実ではありませんよ。
この世はとても広くて深いのです。
その表面だけ、少しだけ、浅く狭い部分だけの説明となります」

そして、院長の師匠という人との一幕を話し始めた。
「ある朝、御来光行というのを師匠の指導の下でしました。
そこで初めて、御来光は太陽が見える前からするものだと知りました。
簡単にいうと太陽を拝む肉体と精神をニュートラルにしておくわけです。
そして心を静めて、静めて、静めて、待つのですね」


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・329」

2014-09-12 20:48:30 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(12)

眠いのを抑え込んで、院長へ話しかけた。
「とても気持ちいいです」
「簡単に言うと、気持ちいいというのは生命が喜んでいるサインです。
痛い、辛い、苦しいというのは、何かを変えて下さい、というサインです」
なるほど、簡単な言葉だが深い。

「気功を受けるのは初めてですが、何だか不思議な気分です」
院長はゆっくりとした口調で言った。
「気功といっても、する人により様々です。
お奨めできないものもあります。
現代は情報や評判で判断されがちですが、生命のことは、ご自身の感覚で判断するのが良いと思いますよ」

沼田桃子はここで訊ねてみようと思った。
「あの~、ちょっと不思議な体験をしたのですが、教えていただけますか?」
院長は頷いた。
「2週間前の話ですが、ある神社に行きました」
沼田桃子は、その時の様子を話した。
そして次の週に行った時には、その扉は見えなかったことを付け加えた。


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「風間陽水の依頼簿(カルテ)・328」

2014-09-11 23:06:15 | Weblog



カルテ番号 ぬ・2(11)

沼田桃子は同じ医療系の目で院長を観ている。
身体への触り方、声のかけ方、大きさ、速度などだ。
それだけでも、どの程度の腕か判断できる。
そういったことを気にしないで、自分流だけを押し付ける施術者も多い。
患者側に立つか、自分の流儀に立つかの違いだ。
沼田桃子のような仕事をしていると、患者側に立つ大切さがよく判る。

この院長の触れ方、話し方は患者を安心させる。
気功という独特な手段をする為なのか、力みがない。
だから、短時間で上手くリラックスさせる。
油断すると、話などしないで眠ってしまいそうだ。
やばい、心身共に気持ちいいぞ・・・

ふっと気付くと一瞬眠ってしまっていた。
まだマットに仰向けになってから10分も経っていない。
初めての場所、初めての人で、こんなに早く意識が無くなるとは・・・
よくわからないが、これが気功の影響なのか?
内臓がやわらかくなっていくのが、自分でも判る。
そして、やわらかくなることが元気になる基だということも解る。

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