昨日に続いて、きょうの朝日新聞『ニュースがわからん!』はホットスポット(高汚染地点)を「ホットスポット 最近よく聞くのう」と取り上げている。「局地的に放射線量が高い場所。雨や風が原因だ」の見出し、とテーマ設定はタイムリーではある。放射性物質の広がり図は、群馬大の早川由紀夫教授のものを掲載している=写真。
しかし本日の解説者、杉本某氏も、これだけジビアな話題を提供しながら、記事のトーンは、文科省、御用学者並み。ジャーナリストの牙(キバ)はすっかり抜け落ちている。
「・・首都圏でも・・高い値が出ている場所はある。ただ年間20ミリシ-ベルトを超えるようなレベルではない」「神経質になりすぎるのは良くない。ずっと居続けなければ年間20ミリシーベルトに至る被爆にはならないよ・・」
いつから朝日のこのコーナーは「20ミリシーベルト」が基準になったのだろう。これまで当欄は、「再生可能エネルギーって何かしら」(5月22日森治文 記者)など、良い記事も少なくなかっただけに残念だ。
昨日今日と連続して「わからん!」がわからん!
決してきつくないICRP(国際放射線防護員会)でさえ、一般には年間1ミリシーベルトが基準。年間20ミリシーベルトは、子どもたちには酷だ、と御用学者のかの先生でさえ涙を見せたのは記憶に新しいところ。記事の中とはいえ20ミリシーベルトを基準にし「神経質になりすぎ」とは認識が甘すぎる。
「わからん!」のフクロウ博士もきっと首をかしげているのではないだろうか。