今朝の朝日新聞2面『ニュースがわからん!』では放射線測定器のことが取り上げられていた。
「身の回りの放射能 自分で測れる?」「いろいろな測定器がある。頼りすぎは考えものだよ」の見出し。
解説者の小宮山某氏は保安院担当の科学記者。本格的な測定器を指しているのだろうか価格もガイガーカウンターで30万円とし、ネット販売の製品は怪しいものがあり、数十万円する製品でも、ピアノの調律みたいに専門家による定期的な調整が必要・・毎時1マイクロシーベルトの単位まで正確に測るには・・数百万円もする装置が必要だ、としている。
ここまでハードルを上げられては、庶民ポポロとしては測定においそれとは関われなくなる。実際そうなのだろうか。いくら公的機関の高価で立派な名器であっても、数が少なく、それも地上18メートルの測定値では、市民の生活感覚とはかけ離れたものとなっていた。発表の情報不足、さらには数値への不信感がつのり、市民自らが確かめてみたいとする測定熱の高まりに拍車をかけてきたのは当然ではないだろうか。
ところで、市販されている十万円以下の放射線測定器の数値でも精度はあなどれない。もちろん当たり外れはあるだろうし、個々の差異も否定はできない。それだけに「測ってガイガー!」コミュニティでも機種名を明記し、会員たちが測り合っている。ホットスポット(高濃度汚染地帯)に住むお母さん方の間では、それぞれの測定器を持ち寄って調べ合い適正値を求めている話も聞いている。
さらに同記事では、「福島県の避難対象区域を除けば、避難基準の年間20ミリシーベルトに達することはまずない。放射線はできるだけ浴びない方がいいが、線量計の値に過敏にならないことが大切だね」と結んでいる。
見出しの「自分で測れる?」の「?」符からして気になっていたが、さいごは20ミリシーベルトまでを「心配ない基準」と置いたり、素人には「測定は難しい」、専門の「測定器は高価」、おまけに「過敏にならないように」との説明は、どうもこの間の政府機関や御用学者の発した言葉のオウム返しのようにも感じてしまう。
今のこの異常事態は、放射能においても専門家でなくも皆が測定し、協力して知恵を出し合い、不安を取り除くことが求められていると思う。
きょうの『ニュースがわからん!』は、なぜこれほどまで垣根を高くし、あげくは気休め解説でまとめようとするのか
「ニュースがわからん!がわからん!」
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