タカちゃんの絵日記

何気ない日々の感動を、スケッチと好きな音楽と、そして野鳥写真を。。。

「その匂い、桃より白し、水仙花」 松尾芭蕉

2011-12-30 | 風景

  

   水仙   ウィリアム・ワーズワース(田部重治訳)

~谷また丘のうえ高く漂うくものごと、
  われひとりさ迷い行けば、
  折りしも見出でたる一群の
  黄金(こがね)色に輝く水仙の花、
  湖のほとり、木立の下に、
  微風に翻りつつ、はた、踊りつつ。

  天の河に輝やきまたたく
  星のごとくに打ちつづき、
  彼らは入江の岸に沿うて、
  はてしなき一列となりてのびぬ。
  一目にはいる百千(ももち)の花は、
  たのしげなる踊りに頭をふる。

  ほとりなる波は踊れど、
  嬉しさは花こそまされ。
  かくも快よき仲間の間には、
  詩人(うたびと)の心も自ら浮き立つ。
  われ飽かず見入りぬ──されど、
  そはわれに富をもたらせしことには気付かざりし。」

  心うつろに、或いは物思いに沈みて、
  われ長椅子に横たわるとき、
  独り居(ひとりい)の喜びなる胸の内に、
  水仙の花、しばしば、ひらめく。
  わが心は喜びに満ちあふれ、
  水仙とともに踊る。 ~


 およそ一世紀も前に、イギリスの自然詩人・ワーズワースによって謳われた

この「水仙の花」が、当地では今、その名の如く時には雪を被り、(雪中花)

清楚なたたずまいで、香しく咲いています。

 県西部・益田市の日本海を望む鎌手海岸の高手には、群生する水仙が、

海から吹き上げる風に、波打つ様に咲き乱れています。

 風の穏やかな日に出掛けて見られたら、辺り一面に水仙の神秘的な

芳香が漂い、しばし瞑想の世界に浸ることが出来る、空間です。