出雲平野の民家は、西側と北側を高い松の並木で囲まれてます。
「築地松」と呼ばれ、出雲地方独特の農村風景を作り出しており、
機上から遠望すると、まるで松の屏風で囲われている様に見えて、
「あぁ~出雲に帰って来たな~」と実感させてくれます。
出雲平野は古くから、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の様にくねり流れ
る、暴れ斐伊川(ひいかわ)の氾濫による洪水に見舞われてきたこ
とから、身を守るため、家の周りに土を盛り上げ、防水用の「築地」
を築き、その築地固めの松などを植えるようになりました。
これが「築地松」の始まりだと言われています。
この築地松は、冬期に日本海から吹きつける強い季節風や雪害
から家屋を守る役目も果たしています。
これこそ、島根の誇る、人々の生活に根差した歴史のある自然景
観だと思うのですが。