野を行けば、ここそこに野菊の花が香ぐわしく、こぼれるほどに咲き乱れて
います。
清らかなこの花を目にする度に、伊藤左千夫の小説「野菊の墓」を思い
起こします。
年配の方はご存知の方も多いと思いますが、千葉県松戸の矢切りの渡し
を渡った、農村地帯を舞台に、政夫と従姉の民子の清らかな愛(悲恋)を
描いた小説である。
~斎藤政夫は、15歳の少年。
民子は、政夫のいとこで、2つ年上の17歳少女。
政夫の母は、病気がちで民子に家の事や看護をしてもらっていた。
舞台は、千葉県松戸の近くで矢切村と言う所。
旧家の子供・政夫は、家事手伝いにきた2歳年上のいとこの民子と親しくな
る。
しかし、二人の仲を村の者に噂されるようになる。
母もそのことを気にかけて、二人に注意したりする。
この母の言葉以来、二人の様子は変わってしまった。
周りの人があれこれ言うので、かえって無邪気でいられなくなったのであ
る。
ある秋の日、二人は家の用事で綿摘みに出かけ、畑に向かう途中野菊を
みつけた。
「僕はもとから野菊が大好き。民さんも野菊が好き」
「私、野菊の生まれ返りよ。野菊の花を見ると身ぶるいの出るほどかわい
いと思うの。 どうしてこんなかと、自分でも思うくらい」
「民さんは、そんなに野菊が好き。どうりでどうやら民さんは野菊のような
人だ」・・・・・~
これまでに幾度となく映画やドラマ化されてきた、山口百恵・松田聖子など
の”民子”が印象に残っている。
そんな次第で、今日は山口百恵の演じた民子を重ねて描いて見ました。
~今日も良い一日を~
ミカ嬢は昨夜から風を引いたのか、引っ切り無しに咳?をし辛そうです