水清ければ魚棲まずと言いますが、最近目に触れることの少なくなっ
た「サワガニ:沢蟹」、その番いが三瓶山の麓に湧き出る清水「池」の中で
水藻や水中の虫を、あのハサミを巧みに使って口に運んでいます。
冬眠期に備えて栄養分の備蓄をしているのでしょうか。
私がこの地に住んでいた、昭和40年代末頃には、雨上がりの土道や、小
川の石を退かすと、その下からゴソゴソと出てきて、ごく身近に見られたも
のですが・・・聞けば、上流部に出来たキャンプ場やリゾート別荘の排水な
どの影響で、水質が多少変わって来ているのでしょうか。
そのために少なくなってきているのか・・・それとも、私自身がこんな深山に
分け入る機会が少なくなって、目にすることがないのかもしれません。
いずれにしても、今は自然水ブームで、富士の天然水など様々な水が店頭
に並ぶ時代ですが、試しにここの水を一口含んで見ると、「これは美味し
い」、まさに名水百選をしのぐ美味しさです。(厳密には無味無臭で、「美味しい」
とは言わないでしょうが) ~とにかく美味しい~
さすがにカニは棲むけれど、ヤマメやイワナ、マスなどの他に、「魚は棲ま
ない」様です。
淡水に棲むカニの中でも、このサワガニだけは、一度も海に出ることなく一
生を故郷のこの水(純淡水)の中で過ごすそうです。
”人一倍”土地への愛着が強い生きものなのかもしれませんネ。
~貴方にとって、今日も良い一日であります様に~
ルイ・アームストロングの「聖者の行進」をどうぞ