■2011.02.19 近くの雪山(伊吹山)で新調したワカンでも試そうと考え準備するが、絶好の天気図なので八ヶ岳の天狗岳にコース変更。
登山口は奥蓼科の更に奥の渋御殿湯からでは標高1,800m。ここに7:40到着、道路は凍結しているのでスタッドレスは必須だと思う。渋御殿湯で車のナンバーを言い駐車料1,000を払い指定された奥の駐車場に車を止める。先行者の多くはここからアイゼン装着し出発して行く。
準備をし8時に私はアイゼン無しで歩き始める。登山口は渋御殿湯を通り過ぎた先にあり、ここで登山届けを提出し橋を渡り山中に入る。この時点で-10度程度。
本日の標高差は約800mで気分的にも楽だ、黒百合ヒュッテまでは樹林帯の中をだらだら登って行くが頭には汗をかく。
2日前の降雪と思われるが気温が低いのでパウダースノーのままだ、ただトレースがしっかりしており歩き易く凍結も無い。
この状態でアイゼンは不要ですね。
黒百合ヒュッテは年中無休で今夜は多くの登山者が宿泊するだろう。
約2時間で黒百合ヒュッテに着く、ここでアイゼンを装着しストックをピッケルに持ち帰えジャケットを着込む。そしてサーモスに入れてきたホット蜂蜜を飲む。
ヒュッテ前にはテントが3張り程設営されていた、これは吊り下げ式のテント。黒百合平ならテント泊もいいかなと思ったりするが冬のテント泊にはまだ防寒対策が不足している。
中山峠を過ぎて暫くすると森林限界を越し風をまともに受ける。天気は良くてもたまに吹く風はキツくふらつく事もある、但し耐風姿勢をとるまでの危険は感じない。
トレースを外すと腿の上までズボッと入る、当然ピッケルはすこすこ状態。
アイゼンも利かないので登りで体力をかなり使う。
地吹雪で顔が冷たい、バラクラバ+ゴーグルの方が良かった(持参したが使わず)
山頂直下でようやく雪が締り歩きやすくなるが、ここまでの登りで雪面がクラストしていると嫌な斜面でもある。
ネックウォーマーは自分の息で凍結。
11:30 東天狗岳(2,646m)
天狗岳は双耳峰なのでこちらは東天狗岳、残念ながら西天狗までのトレースは無い。トレースを自分で付けたいが既に体力を使い果たしている。ここは2度目(2年前の9月にトドクロちゃんと)
八ヶ岳の主峰『赤岳』と阿弥陀岳、硫黄岳、根石岳
今回持参したしたピッケルはカジタックスで同じ愛知県の国産メーカーであるが昨年5月に廃業した。
残念だ!。
しばらく山座同定をし楽しむ。雪山は綺麗だ!
登山道脇の雪屁にできたシュカブラ(冬期に高山の山稜で雪面に見られる風紋)
下山も同じルートで。
今回はクラストしていないので雲の上を歩くようだ。
中山峠と黒百合ヒュッテの途中
ヒュッテでアイゼンを外しストックに持ち替え下山する。
この天気、クリップサングラスでは追いつかない(雪目になる)
13:44 駐車場に戻る。ワカンの出番は無かった。
車道はまだ凍結しているがここは問題ない。
温泉は10分程下ったところの明治温泉へ
実は今回の核心部はこの温泉への凍結した70mの急な坂道。
温泉の親父いわく
車は四駆ですか?
いいえFFです。
それなら帰りは駐車場の平らな所で勢いを付けて登って下さい。
え?凍結した急坂で対向車がきたら止まってどちらかがバックする以外無い坂道を?
温泉は他に誰もいません(これない?こない?)
貸切は良いけど、帰りの事が気になってゆっくり入る事が出来なかった。
温泉で暖まったのは良いが、最後の核心部が残っている。対向車が来ない事を願い一気に登る。
脱出成功!
※早朝からの活動と雪に何時もより行動時間の割りに疲れている。
コンビニで仮眠をし自宅に着いたのが19:40。
天気が良い雪山は簡単に登れるが天候の急変などの対応は必須、冬山初心者コースの今回の天狗岳でも悪天候では難易度は上がる。
■今回良かったのは
1)足に汗を抑えるスプレーをする。
2)5本指のインナーソックスを履く。
3)靴下用カイロを貼る。
4)最も厚手のスマートウールソックスを履く。
で足は冷たくならず、快適であった。
■コースタイムとコースの状況(今回)
8:00渋御殿湯→10:06黒百合ヒュッテ10:20→11:32天狗岳11:50→12:48黒百合ヒュッテ13:00→13:44渋御殿湯
※渋御殿湯→黒百合→中山峠:クラスト、凍結部無し(アイゼン不要)
※中山峠→東天狗:一部クラスト(アイゼン、ピッケル又はストック、下山時はピッケル)