舘カンを追加しました。
官 カン・つかさ 宀部

解字 甲骨文は「宀(建物)+𠂤タイ(軍隊の象徴)」の会意。𠂤タイは、軍隊を象徴する師シの原字で、宀(建物)が付いた官は軍隊が宿泊する場所を表す[甲骨文字辞典]。金文は官吏の意味として用いられるようになった。官は軍の宿泊所からのち、国を治める役所の意になり、ここに勤務するのは官僚となった。国が乱れているときは武力を持つ軍が中枢(官)となるが、国が治まり平和が訪れると、中枢は官僚に移ることを示している。現代字は𠂤タイの上のノが取れた㠯になっている。
意味 (1)つかさ(官)。おおやけ。役人。役所。「官庁カンチョウ」「官位カンイ」「官僚カンリョウ」(行政の執行者。官吏。役人)「官舎カンシャ」 (2)(つかさどる意から)人の感覚をつかさどる目・耳・鼻・口などの部分をいう。「五官ゴカン」(目・耳・鼻・舌・皮膚をいう)「官能カンノウ」(感覚器官のはたらき)「器官キカン」(人や動物など生物体の内部で特定の機能と形を持っている部分)
イメージ
「おおやけの役所」(官・館・舘)
「形声字」(管・菅・綰・棺)
音の変化 カン:官・館・舘・管・菅・棺 ワン:綰
おおやけの役所
館 カン・やかた 食部
解字 「飠(=食。たべる)+官(おおやけの役所)」の会意形声。食事・宿泊できる官庁舎が原義。舘は館の異体字。
意味 (1)やかた(館)。やしき。「公館コウカン」「洋館ヨウカン」(2)やど。やどや。「旅館リョカン」(3)人の集まる建物。また、公共の施設。「体育館タイイクカン」「映画館エイガカン」
舘 カン・やかた・たて・たち 舌部
解字 「舍シャ(舎の旧字。たてもの)+官(おおやけの役所)」の会意形声。平安時代に国司や郡司の邸宅を指したが、中世以降、地方土豪の武士化につれて、砦などに軍備を伴った居所を意味するようになった。山舘、平舘、沼舘など。戦国から桃山時代にかけて大名によって改修され、近世の城郭となったものが多い。江戸時代には一国一城令により、舘は城に含まれないものとなった。[ブリタニカ国際大百科事典]。館の異体字。
意味 (1)やかた(舘)。たて(舘)。たち(舘)。大きな建物や屋敷。「舘舎カンシャ」「国士舘コクシカン」(1917年に柴田徳次郎により創設された私塾の名。現在は国士舘高校と国士舘大学になっている) (2)やど。やどや。客人を招いて泊める建物。 (3)姓。「舘(たち)ひろし」「宮舘みやだて」「古舘ふるたち」 (4)地名。姓と重なるものが多い。「飯舘いいだて」「舘浦たちうら」「大舘おおだて」
形声字
管 カン・くだ 竹部
解字 「竹(たけ)+官(カン)」の形声。カンという発音の竹の笛をいう。また、竹のような細長い中空の筒状のものをいう。また、官に通じ官の働きを具体的にいう。
意味 (1)穴が六つ空いている竹の笛。また、笛の総称。管を用いて吹き鳴らす楽器。「管籥カンヤク」(ふえ。管も籥も、ふえの意)「管弦カンゲン」(管楽器と絃楽器) (2)くだ(管)。細長いつつ。つつ状のもの。「気管キカン」「血管ケッカン」 (3)つかさどる。とりしまる。官の働きを具体的にいう。「管理カンリ」「管轄カンカツ」「管制カンセイ」 (4)姓。「管仲カンチュウ」(春秋時代の斉の宰相)
菅 カン・すが 艸部
解字 「艸(草)+官(カン)」の形声。カンという名の草。水辺に生える多年草。茎は三角形で葉は細長い。葉を、みの・かさ・むしろ、などに用いる。
意味 (1)すげ(菅)。すが(菅)。湿地や水辺に自生するカヤツリグサ科の多年草。茎葉は細長く高さ1mほどになり笠や蓑(みの)・むしろの材料にする。「菅笠すげがさ」「菅薦すがこも」(菅で編んだむしろ) (2)かるかや。イネ科の多年草でススキに似た草。 (3)姓。「菅すが」「菅原すがはら」「菅沼すがぬま」
棺 カン・ひつぎ 木部

木材をくりぬいた古い形式の棺。中国のネット検索画面から、原サイト不明。
解字 「木(き)+官(=管)」の会意形声。丸い木材をくりぬいて管くだ状にしたひつぎが原義。棺は、死体を布帛(ぬの)で包んでくくり、収める木の箱。
意味 ひつぎ(棺)。かんおけ。「出棺シュッカン」「棺柩カンキュウ」(棺も柩も、ひつぎの意)「棺椁カンカク」(内と外と二重になった棺。椁は外の棺)「石棺セキカン」「棺桶カンおけ」(棺に用いる桶)
綰 ワン・たがねる・わがねる 糸部
解字 「糸(ひも)+官(=管。くだ状のもの)」の形声。紐で管(くだ)を巻き付けるように結ぶこと。発音はカン⇒ワンに音韻変化。
意味 (1)たがねる(綰ねる)。わがねる(綰ねる)。輪の形にまげて結ぶ。「綰結ワンケツ」(輪の形に結びつける)「針金を綰(わが)ねて細工物をつくる」「綰物わげもの」(材料を綰(わが)ねて作った細工物)(2)むすぶ。つなぐ。「綰髪ワンパツ」(髪の毛を束ねてむすぶ)」
<紫色は常用漢字>
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※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
官 カン・つかさ 宀部

解字 甲骨文は「宀(建物)+𠂤タイ(軍隊の象徴)」の会意。𠂤タイは、軍隊を象徴する師シの原字で、宀(建物)が付いた官は軍隊が宿泊する場所を表す[甲骨文字辞典]。金文は官吏の意味として用いられるようになった。官は軍の宿泊所からのち、国を治める役所の意になり、ここに勤務するのは官僚となった。国が乱れているときは武力を持つ軍が中枢(官)となるが、国が治まり平和が訪れると、中枢は官僚に移ることを示している。現代字は𠂤タイの上のノが取れた㠯になっている。
意味 (1)つかさ(官)。おおやけ。役人。役所。「官庁カンチョウ」「官位カンイ」「官僚カンリョウ」(行政の執行者。官吏。役人)「官舎カンシャ」 (2)(つかさどる意から)人の感覚をつかさどる目・耳・鼻・口などの部分をいう。「五官ゴカン」(目・耳・鼻・舌・皮膚をいう)「官能カンノウ」(感覚器官のはたらき)「器官キカン」(人や動物など生物体の内部で特定の機能と形を持っている部分)
イメージ
「おおやけの役所」(官・館・舘)
「形声字」(管・菅・綰・棺)
音の変化 カン:官・館・舘・管・菅・棺 ワン:綰
おおやけの役所
館 カン・やかた 食部
解字 「飠(=食。たべる)+官(おおやけの役所)」の会意形声。食事・宿泊できる官庁舎が原義。舘は館の異体字。
意味 (1)やかた(館)。やしき。「公館コウカン」「洋館ヨウカン」(2)やど。やどや。「旅館リョカン」(3)人の集まる建物。また、公共の施設。「体育館タイイクカン」「映画館エイガカン」
舘 カン・やかた・たて・たち 舌部
解字 「舍シャ(舎の旧字。たてもの)+官(おおやけの役所)」の会意形声。平安時代に国司や郡司の邸宅を指したが、中世以降、地方土豪の武士化につれて、砦などに軍備を伴った居所を意味するようになった。山舘、平舘、沼舘など。戦国から桃山時代にかけて大名によって改修され、近世の城郭となったものが多い。江戸時代には一国一城令により、舘は城に含まれないものとなった。[ブリタニカ国際大百科事典]。館の異体字。
意味 (1)やかた(舘)。たて(舘)。たち(舘)。大きな建物や屋敷。「舘舎カンシャ」「国士舘コクシカン」(1917年に柴田徳次郎により創設された私塾の名。現在は国士舘高校と国士舘大学になっている) (2)やど。やどや。客人を招いて泊める建物。 (3)姓。「舘(たち)ひろし」「宮舘みやだて」「古舘ふるたち」 (4)地名。姓と重なるものが多い。「飯舘いいだて」「舘浦たちうら」「大舘おおだて」
形声字
管 カン・くだ 竹部
解字 「竹(たけ)+官(カン)」の形声。カンという発音の竹の笛をいう。また、竹のような細長い中空の筒状のものをいう。また、官に通じ官の働きを具体的にいう。
意味 (1)穴が六つ空いている竹の笛。また、笛の総称。管を用いて吹き鳴らす楽器。「管籥カンヤク」(ふえ。管も籥も、ふえの意)「管弦カンゲン」(管楽器と絃楽器) (2)くだ(管)。細長いつつ。つつ状のもの。「気管キカン」「血管ケッカン」 (3)つかさどる。とりしまる。官の働きを具体的にいう。「管理カンリ」「管轄カンカツ」「管制カンセイ」 (4)姓。「管仲カンチュウ」(春秋時代の斉の宰相)
菅 カン・すが 艸部
解字 「艸(草)+官(カン)」の形声。カンという名の草。水辺に生える多年草。茎は三角形で葉は細長い。葉を、みの・かさ・むしろ、などに用いる。
意味 (1)すげ(菅)。すが(菅)。湿地や水辺に自生するカヤツリグサ科の多年草。茎葉は細長く高さ1mほどになり笠や蓑(みの)・むしろの材料にする。「菅笠すげがさ」「菅薦すがこも」(菅で編んだむしろ) (2)かるかや。イネ科の多年草でススキに似た草。 (3)姓。「菅すが」「菅原すがはら」「菅沼すがぬま」
棺 カン・ひつぎ 木部

木材をくりぬいた古い形式の棺。中国のネット検索画面から、原サイト不明。
解字 「木(き)+官(=管)」の会意形声。丸い木材をくりぬいて管くだ状にしたひつぎが原義。棺は、死体を布帛(ぬの)で包んでくくり、収める木の箱。
意味 ひつぎ(棺)。かんおけ。「出棺シュッカン」「棺柩カンキュウ」(棺も柩も、ひつぎの意)「棺椁カンカク」(内と外と二重になった棺。椁は外の棺)「石棺セキカン」「棺桶カンおけ」(棺に用いる桶)
綰 ワン・たがねる・わがねる 糸部
解字 「糸(ひも)+官(=管。くだ状のもの)」の形声。紐で管(くだ)を巻き付けるように結ぶこと。発音はカン⇒ワンに音韻変化。
意味 (1)たがねる(綰ねる)。わがねる(綰ねる)。輪の形にまげて結ぶ。「綰結ワンケツ」(輪の形に結びつける)「針金を綰(わが)ねて細工物をつくる」「綰物わげもの」(材料を綰(わが)ねて作った細工物)(2)むすぶ。つなぐ。「綰髪ワンパツ」(髪の毛を束ねてむすぶ)」
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。