屈 クツ・かがむ 尸部 qū
腰を下ろしたユキヒョウ(手前)は尾が後ろに出る(旭川市旭山動物園のHPより)
歩くトラは尾が下がる(旭川市旭山動物園のHPより)
解字 金文は「動物の尾+出る(止の古形(あし)が、横向きに描かれている穴から出る形)。篆文も「尾+出(でる)」の会意で同じ形。初期の隷書レイショは、尾は同じ形だが、出は現代字の形になった。現代の字形は尾の略体の尸に出を加えた「尸+出」の屈クツになった。屈は獣などが腰を落として尾が後ろへ出ている形。腰を下ろさない獣の尾は下に垂れる。したがって屈は身をかがめる意となり人に移して用いる。人が身をかがめると相手に屈服する(負けを認めしたがう)意となる。
意味 (1)かがむ(屈む)。まげる。「屈折クッセツ」「屈曲クッキョク」「偏屈ヘンクツ」(性格がかたよりねじける)(2)くじける。したがう。「屈服クップク」「屈辱クツジョク」(3)ゆきづまる。きわまる。「窮屈キュウクツ」「理屈リクツ」(①理がゆきづまる意で、理由をこじつける。②また、道理・ことわりの意味にも使う)(4)つよい(=倔)。「屈強クッキョウ」
イメージ
「身をかがめる」(屈・倔・窟・崛)
「形声字」(掘・堀)
音の変化 クツ:屈・倔・窟・崛・掘・堀
身をかがめる
倔 クツ・つよい イ部 juè・jué
解字 「イ(人)+屈(身をかがめる)」の会意形声。獣が身をかがめるさまを人にたとえて言い、強い意となる。
意味 つよい(倔い)。意地がつよい。「倔強クッキョウ」(①きわめて力の強い、②強情で意地をはる)「倔起クッキ」(にわかにおこりたつ=崛起)
窟 クツ・いわや 穴部 kū
解字 「穴(よこあな)+屈(身をかがめる)」の会意形声。身をかがめて入る横穴。人や動物が入り込む横穴。
意味 (1)いわや(窟)。ほらあな。「石窟セックツ」「岩窟ガンクツ」「洞窟ドウクツ」(2)人の集まる所。すみか。「巣窟ソウクツ」
崛 クツ・そばだつ 山部 jué
解字 「山(やま)+屈(=窟。いわや)」の会意形声。窟(いわや)のある山。窟は切りたった崖のある山にあることから、山の高くそびえるさまをいう。また、窟(いわや)の意ともなる。
意味 (1)そばだつ(崛つ)。たかい。山が高くそびえ立つ。「崛起クッキ」(①山などが高くそびえ立つ。②にわかに起こり立つ)「崛然クツゼン」(そびえ立つさま)(2)山のいわや(窟)。山のほら穴。「崛穴クツケツ」
形声字
掘 クツ・ほる 扌部 jué
解字 「扌(手)+屈(クツ)」の形声。手で道具をもち土をほることを掘クツという。
意味 ほる(掘る)。ほりだす。「発掘ハックツ」「採掘サイクツ」「掘削クッサク」
堀 クツ・ほり 土部 kū
解字 「土+屈(=掘。ほる)」 の会意形声。土を掘ってくぼみを作ること。できたくぼみをいう。日本では土を細長く掘って水を通した「ほり」をいう。
意味 (1)あな。くぼみ。「堀室クッシツ」(地下の部屋)(2)[国]ほり(堀)。「お城の堀ほり」「内堀うちぼり」「外堀そとぼり」(3)ほる。(=掘)
<紫色は常用漢字>
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腰を下ろしたユキヒョウ(手前)は尾が後ろに出る(旭川市旭山動物園のHPより)
歩くトラは尾が下がる(旭川市旭山動物園のHPより)
解字 金文は「動物の尾+出る(止の古形(あし)が、横向きに描かれている穴から出る形)。篆文も「尾+出(でる)」の会意で同じ形。初期の隷書レイショは、尾は同じ形だが、出は現代字の形になった。現代の字形は尾の略体の尸に出を加えた「尸+出」の屈クツになった。屈は獣などが腰を落として尾が後ろへ出ている形。腰を下ろさない獣の尾は下に垂れる。したがって屈は身をかがめる意となり人に移して用いる。人が身をかがめると相手に屈服する(負けを認めしたがう)意となる。
意味 (1)かがむ(屈む)。まげる。「屈折クッセツ」「屈曲クッキョク」「偏屈ヘンクツ」(性格がかたよりねじける)(2)くじける。したがう。「屈服クップク」「屈辱クツジョク」(3)ゆきづまる。きわまる。「窮屈キュウクツ」「理屈リクツ」(①理がゆきづまる意で、理由をこじつける。②また、道理・ことわりの意味にも使う)(4)つよい(=倔)。「屈強クッキョウ」
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「身をかがめる」(屈・倔・窟・崛)
「形声字」(掘・堀)
音の変化 クツ:屈・倔・窟・崛・掘・堀
身をかがめる
倔 クツ・つよい イ部 juè・jué
解字 「イ(人)+屈(身をかがめる)」の会意形声。獣が身をかがめるさまを人にたとえて言い、強い意となる。
意味 つよい(倔い)。意地がつよい。「倔強クッキョウ」(①きわめて力の強い、②強情で意地をはる)「倔起クッキ」(にわかにおこりたつ=崛起)
窟 クツ・いわや 穴部 kū
解字 「穴(よこあな)+屈(身をかがめる)」の会意形声。身をかがめて入る横穴。人や動物が入り込む横穴。
意味 (1)いわや(窟)。ほらあな。「石窟セックツ」「岩窟ガンクツ」「洞窟ドウクツ」(2)人の集まる所。すみか。「巣窟ソウクツ」
崛 クツ・そばだつ 山部 jué
解字 「山(やま)+屈(=窟。いわや)」の会意形声。窟(いわや)のある山。窟は切りたった崖のある山にあることから、山の高くそびえるさまをいう。また、窟(いわや)の意ともなる。
意味 (1)そばだつ(崛つ)。たかい。山が高くそびえ立つ。「崛起クッキ」(①山などが高くそびえ立つ。②にわかに起こり立つ)「崛然クツゼン」(そびえ立つさま)(2)山のいわや(窟)。山のほら穴。「崛穴クツケツ」
形声字
掘 クツ・ほる 扌部 jué
解字 「扌(手)+屈(クツ)」の形声。手で道具をもち土をほることを掘クツという。
意味 ほる(掘る)。ほりだす。「発掘ハックツ」「採掘サイクツ」「掘削クッサク」
堀 クツ・ほり 土部 kū
解字 「土+屈(=掘。ほる)」 の会意形声。土を掘ってくぼみを作ること。できたくぼみをいう。日本では土を細長く掘って水を通した「ほり」をいう。
意味 (1)あな。くぼみ。「堀室クッシツ」(地下の部屋)(2)[国]ほり(堀)。「お城の堀ほり」「内堀うちぼり」「外堀そとぼり」(3)ほる。(=掘)
<紫色は常用漢字>
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