先週行った安全パトロールのランチは「ホテルなはり」。
カツ丼や中華飯など
同行者がいろんなものを注文するなか
わたしは迷わず一択。
ホテルなはり名物の
「なはりうどん」でした。
ざくっと言ってしまえば
冷やし中華のうどん版という感じ。
「おきゃく」によく出されるので
当地では知らない人がいないというものです。
ん?
「おきゃく」?
そうですね。
ふつうに「おきゃく」と言っても
全国的にはピンとこないひとの方が多いでしょうね。
ゴホン
では説明しましょう。
高知県で
「おきゃく」
といえば宴会のこと。
全国一般で
「お客」
といえば
読んで字のごとく
客のこと。
客を敬って言う「お客さん」や「お客さま」という表現から
あえて敬称をはぶいて独特のニュアンスを出す言い回しが
「お客」ですよね。
ですが
ここ高知で
「おきゃく」
といえば
宴会以外にありえない。
そして
多くの高知県民は
「おきゃく」が大好き。
そんな「おきゃく」に無くてはならないのが
大きなお皿にいろんな料理を盛りつけた
「さあち」。
皿鉢と書いて「さあち」。
大きなお皿そのものも「さあち」ですが
寿司やオードブルやデザートなどをひとつの皿鉢に盛りつけた料理のことも
「さあち」
と呼びます。
で
冠婚葬祭や神事
歓送迎会や祝賀会
弔いごとや祝いごと
その目的や趣旨がどうあれ
何かにつけては
「おきゃく」を催し
「さあち」を並べて
いろんな人たちが酒をくみかわす。
それが高知の「おきゃく」文化なのです。
(ま、ただの呑み会にもったいぶって「文化」とつけてるだけですけどネ)
さて
そんな「おきゃく」の「さあち」は
わたしが小さいころなんかは
各家庭で「おなごし」(女子衆=女性がた)が手づくりでこしらえていたもんですが
今ではそういうこともあまりなく
たいがいの場合は
料理屋さんや仕出し屋さんに注文してつくってもらっています。
とうぜんそこには
たとえばサバやアジの姿寿司など
定番のメニューや盛りつけというものも存在するのですが
その他に
カツオや磯魚のタタキ
ぶ厚く切った刺し身の盛り合わせ
という単体メニューの「さあち」があって
そのなかでよくあるのがソーメンの「さあち」。
ソーメンを皿鉢に盛って
その上に錦糸卵やシイタケの煮付け、キュウリの千切りなどをちらしたものです。
「さあち」のラインナップに無くてはならないもの
と言ってもよいぐらい
ソーメンの存在価値は大きなものがあるんですが
その変種あるいは亜流として
他の麺類を使う
というのもよくあるパターンで
ここ「ホテルなはり」では
それがこの「なはりうどん」なわけです。
なので
「ホテルなはり」から仕出しで「さあち」をとって「おきゃく」をする場合
あるいは
「ホテルなはり」で「おきゃく」をする場合
どちらにしても
この「なはりうどん」が欠かせぬ脇役としてある
ということなのです。
(ちなみに当然、要らないと言えば出てきません)
そんなわけで
酷暑の安全パトロール中に
夏メニューのなかにあった「なはりうどん」。
「おきゃく」大好きのわたしが
他の食べものには目もくれず
一択でそれを選んだのも仕方がないことでしょう。
といっても
「おきゃく」が始まれば
寿司を3つほどに
オードブルをいくつか口に入れると
そのまま延々と呑みつづけるわたし。
じつを言うと
ソーメンもうどんもソバも
食べたとしてもせいぜい小鉢に一杯ぐらいが関の山。
こうやって
一食分をちゃんと食べるのはおそらく初めての体験なのでした。
「なはりうどん」
冷たいうどんに甘酸っぱいタレ
紅生姜がアクセントで涼味満点。
みなさん
奈半利町へお越しの際は
いや
奈半利町を昼どきに通る場合も
ぜひ
ホテルなはりで
「なはりうどん」を。
ちなみに・・・
おい!
ちょっと待った!!
安全ベストぐらい脱いでいけよ\(^o^)/
と
わたしに指摘され
あわてて安全ベストを脱いだケーくんが食べたのは
カツ丼
でした。
(いいなあ~若いなあ~^_^)
(みやうち)