先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

モアイ像、ロープで揺らして移動?

2012-06-26 | 先住民族関連
National Geographic News June 25, 2012
By National Geographic staff
 数世紀にわたり解明が試みられてきたイースター島のモアイ像の運搬方法に、新たな説が提案された。
 重さ数十トンもある巨大なモアイの大多数は、削り出された石切り場から最大18キロの距離を移動している。車輪やクレーンはもちろん、大型動物の力も借りていない。
 いくつもの方法が試された結果、丸太を並べたコロやロープ、木のそりの組み合わせを活用したに違いないと考えられていた。しかし、ハワイ大学のテリー・ハント(Terry Hunt)氏とカリフォルニア州立大学ロングビーチ校のカール・リポ(Carl Lipo)氏は、「モアイはロープと人の力だけで左右に揺らし、直立で移動するように設計された」という新説を考え出した。
 ハント氏とリポ氏は、考古学者のセルジオ・ラプ(Sergio Rapu)氏の協力を得てアイデアを練り上げた。ラプ氏は南太平洋のイースター島に暮らす先住民ラパヌイの1人だ。3人はモアイを観察し、太った腹部のおかげで前に傾けやすく、アルファベットのDのような形をした重い底部を中心に左右に揺らすことができると考えた。
 2011年11月、ナショナル ジオグラフィック協会の探査協議会が出資した実験で、ハント氏とリポ氏は3本の頑丈なロープを用意。わずか18人が少し練習しただけで、高さ3メートル、重さ5トンのモアイのレプリカを短時間に数百メートル動かせると証明した。丸太は使用していない。
 1986年には、チェコの技術者パベル・パベル(Pavel Pavel)氏がノルウェーの探検家トール・ヘイエルダール(Thor Heyerdahl)氏と17人の助けを借り、高さ4メートル、重さ9トンのモアイを直立させてねじりながら前進させている。しかし、モアイの底部が壊れ、実験の中止を余儀なくされた。
 その1年後、アメリカの考古学者チャールズ・ラブ氏率いる25人のチームが高さ4メートル、重さ9トンの模型を木製のそりの上に直立させ、丸太のコロの上を2分間で45メートル動かすことに成功した。
 現在、ポリネシアの開拓者の血を引く先住民ラパヌイは2000人ほどいる。その多くにとって、謎の答えは実にシンプルだ。ツアーガイドのスリ・ツキ(Suri Tuki)さん(25歳)は、「われわれは知っている」と話す。「像が自分で歩いたのだ」。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20120625001&expand#title

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グリーン経済は「人道に対する罪」、先住民らが「リオ+20」批判

2012-06-26 | 先住民族関連
AFPBB News 2012年06月22日 13:23 発信地:リオデジャネイロ/ブラジル
【6月22日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で国連持続可能な開発会議(リオ+20、Rio+20)に対抗して開かれている「ピープルズ・サミット(People's Summit)」で21日、米大陸5か国の先住民族らが、リオ+20が提唱する「グリーン経済」は「人道に対する罪」だと批判する宣言を発表した。
 世界中から約200の環境NGOや社会運動組織などが集まったピープルズ・サミットには、開催国ブラジルから20の先住民400人のほか、カナダ、米国、コロンビア、ニカラグアから計1200人の先住民が参加している。
 先住民たちは「カリオカ2(Kari-Oca 2 )」と題する宣言の中で、グリーン経済は自然を「ドル化」し、共同体が持つ権利を剥奪する「人道に対する罪」だと糾弾した。
「持続可能な発達のためには、国家は先住民たちの伝統的な資源管理の方法を認めなくてはならない。地球の均衡を破壊し、季節を抹殺し、異常気象を引き起こし、命を私有化し、人間性の将来を脅かす誤った解決法を容認することはできない」
 宣言はまた、「リオ+20」が提唱するグリーン経済について「自然の生命力を商品化することでしか自然を『救う』ことができないという考えを前提にしているが、それは先住民たちと母なる大地が520年にわたって抵抗してきた植民地主義の延長だと考える。私たち先住民の自己決定、自治、それに基づく開発、土地・居住地・資源に対してわれわれが持つ固有の権利などは、ますます各国政府と多国籍企業の連合による攻撃にさらされている」とも訴えている。(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2885632/9154671

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする