先住民族関連ニュース

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新千歳空港、7月18日から「キャラクターミーティング」を開催へ

2015-07-16 | アイヌ民族関連
FlyTeam-2015/07/15
新千歳空港で、2015年7月18日(土)から7月20日(月・祝)まで、「キャラクターミーティング in 新千歳空港」が開催されます。会場は国内線3階のイベントホール翔で、各日10時から17時の開催です。
新千歳空港に、ハローキティやピカチュウ、メロン熊やまりもっこりなど、12の人気のキャラクターが集合するイベントで、各キャラクターによるステージショーが開催されます。ステージショーの後には写真撮影会が行われます。写真撮影会に参加できるのは各回30名で、参加にはステージショーの開始1時間前にステージ前で配布される整理券(先着順)が必要です。
また、「親子で楽しもう!クラフト教室」も同時開催されます。イベントでは、アイヌモシリ三光によるアイヌ文様の刺繍体験や、小樽硝子工藝館によりジェルキャンドル体験、サンドブラスト体験が行われます。
キャラクターショーのスケジュールなど、イベントの詳細は新千歳空港のウェブサイトを参照ください。
期日: 2015/07/18 〜 2015/07/20
http://flyteam.jp/news/article/52261

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No.51 賛成?反対? クジラを巡る世界的論争描く、日本人監督のドキュメンタリー映画

2015-07-16 | 先住民族関連
N.Y.ニッチ-July 15, 2015

日本人監督による初の英語ドキュメンタリー「クジラ映画」が制作企画され、クラウド・ファンディング中です!
これは太地を中心にイルカ/クジラ漁をめぐる国際論争をテーマにした長編ドキュメンタリー映画。
監督は、アート収集家夫妻のドキュメンタリー映画「ハーブ&ドロシー」で話題となった佐々木芽生(めぐみ)監督。
その彼女がなぜ捕鯨をテーマにして映画を撮る気になったのか?
それは和歌山県太地のイルカ漁を批判的に描いた「ザ・コーヴ」が引き金になったと言います。
「非常によく出来ている映画だと思いました。だからこそ一方的な見解ではなくて、漁師の側の声や歴史や文化も届けなくては、と思ったんです」 と佐々木監督。
「ザ・コーヴ」は2009年度のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞して、全世界に「太地」の名を知らしめ、イルカの血に染まった湾のようすが衝撃を与えました。
佐々木監督が2010年に太地に行ってみたところ、そこで目にしたのは、海外の環境活動家と地元漁師たちとの一触即発の緊張関係、町役場や漁業組合、小学校にまで届く大量の脅迫状。そして深まる対立と憎しみだったといいます。
「日本人監督として世界へ向けて発信しないと、この状況はエスカレートする一方ではないか。そう思って映画をつくることにしました。
この映画では、捕鯨賛成派、反対派、両方の声に耳を傾け、歴史をさかのぼって食文化や伝統、そして人間と生き物の共存、異文化の衝突という視点から考えます。
クジラとイルカ問題における、日本の視点を含めて描いた初めての長編ドキュメンタリーです。
映画を通して健全な対話が生まれることを願います」
現状では、日本から英語で世界に発する意見がほとんどありません。
多くの人達から少額の資金を募るクラウド・ファンドで、この映画を作ることは大きな意義があると思います。
わたし個人の立場を表明しておくと、クジラ/イルカ漁には反対派です。
ただし「なるべくなら」というカッコつきで。
調査捕鯨の継続には賛同しませんが、いっぽう太地のようなイルカ/クジラ漁を「自分たちの文化やアイデンティティとして踏襲している」人たちに対して、伝統的価値観を全面否定できないし、生活の補償なくして「仕事を変えろ」とはいえないからです。
正直にいえば、自分では捕鯨問題について詳しいわけではないので、初めはさほど映画製作に興味はありませんでした。
ところが「この映画の製作は絶対に必要だ!」と痛感したのは、シー・シェパードの創始者ポール・ワトソンの激烈な批判コメントを読んでから。
国際刑事警察機構(ICPO)から国際指名手配を受けているポール・ワトソンは、現在フランスでヒーローとして扱われて暮らし、新婚生活中。
そのポール・ワトソンが、朝日新聞の英語版でこのクジラ映画の記事が出たあと、フェイスブックで佐々木めぐみ監督を「太地の虐殺者たちを支持するプロパガンダ監督だ」と罵倒したんですが、このバッシングが過激すぎる!
https://www.facebook.com/captpaulwatson/posts/10153223716040932?pnref=story
ある意味で、一見の価値ある罵詈雑言です。ぜひ読んでみて下さい。
なかでも驚いたのが、この下り。
“「虐殺者たちとどう理性的に議論しろというのだ。
イルカ漁師たちと議論をするというのは、ナチスと、強制収容所に連れていかれるユダヤ人を守ろうとした側が話しあうようなものだ。奴隷所有者と、奴隷廃止論者が議論するようなものだ」 „
えええ、ナチス? イルカはユダヤ人?
あまりに喩えが飛躍していて唖然としますが、さらに太地町では毎年クジラの慰霊祭をしていることについても「そんなものは奴隷所有者が、奴隷がタダ働きをしてくれたことに慰霊するようなものだ」とバッサリ。
その他の一般人たちの書き込みを見ても「イルカ漁を容認するのは、児童結婚を許すようなもので受けいれがたい」とか「佐々木めぐみはイルカの食べ過ぎで水銀が頭に回っておかしくなっているんじゃないのか」とか、まさにテロリストなみに糾弾されているのです。
すっかりイルカには「人権」がある前提になっていて、なにもイルカ漁を支持する映画ではないのに、製作するというだけで批判が殺到。
さらに「佐々木めぐみは日本政府からどれだけの金をもらっているのか」「太地漁業が金を払ったに違いない」といった見当外れな陰謀説も多々見られます。
スポンサーをつけず、クラウド・ファンディングしているっていうのに!
いやもう、まだ出来ていない映画のことでこれだけ騒ぎになるなら、上映したらどうなることか。
この映画を作る佐々木監督は、火中の栗というか、ダイナマイトを拾うようなもので、その勇気に敬服します。
「やはり名指しでバッシングされることは痛いです」 と佐々木監督。
「けれども反捕鯨団体から攻撃の対象となったことで、太地町民の心境を理解できました」
多くの日本人にとって食べたこともなければ、あまり関心もないイルカ/クジラ漁が、これだけバッシングされていることに、あらためて驚く人も多いのでは。
それほどイルカとクジラが特別視されて、捕鯨が世界では批判の対象になっていることを知っておいたほうがいいとは思います。
そしてこれだけ激しく批判する人たちがいる一方、現時点での問題は、圧倒的に日本からの発言が少ないということ。
ポール・ワトソンに対する日本からの反論は、ほとんどなし。朝日新聞の英語版にも日本からの捕鯨賛成派の書き込みはほとんどないようです。
日本国内でいかに「イルカ/クジラ漁支持」の意見をいっても、英語で発言したり、海外の掲示板にポストしたりしないかぎり、まったく世界には通じません。
英語の掲示板で発言しなければ「黙っている」とみなされるし、海外の認識は「ザ・コーヴ」の段階で止まってしまいます。
佐々木監督は「日本側が主張する「鯨食は日本の食文化」という一言では世界は納得しません。捕鯨の歴史や文化についての情報は皆無。ここに問題の大きな原因があると思いました」 といいます。
クジラに対する認識は、国内外ではかなり違うのです。
捕鯨賛成派は必ず「なぜ牛を食べるのはよくて、クジラはだめなのか?」という命題を出しますが、アメリカで牛を大量に畜殺していながら、イルカの捕殺だけを「残酷」とバッシングするのは、たしかに不公平。
ただし最大の違いはイルカやクジラは養殖できないということ。
飼育で増やせないがゆえに、環境保護のシンボルになっているわけです。
またスピリチャルな波動がある生き物として、イルカやクジラを特別視する人たちも います。
現在アメリカでは「イルカやシャチといった高度な知能を持つ海洋生物をショーに使役するべきではないし、狭い水族館で監禁すべきではない」という意見が高まり、 今やシーワールドが激しい批判を浴びています。
今後シャチやイルカのショーは減っていくでしょうし、水族館で飼うことにも規準が求められたり、規制がかかったりするようになっていくでしょう。
サーカスにおけるゾウの芸も批判の対象となっていて、有名なリングリング・ブラザース・サーカスも2018年までにゾウの曲芸を終わらせることを決定。
近い将来サーカスでの動物の曲芸は禁止される方向になっていくはずです。
ペットショップでの生体展示販売も多くの州条例で禁止されていて、「ペットは買うものではなくてアニマルシェルターから里親しよう」という意見が強くなっています。
フォアグラもカリフォルニア州では禁止になっていますし、フカヒレのためにサメを乱獲するのも問題視され、米国の海域ではサメのフィンニング(ヒレだけ切り取って死骸を遺棄する漁法)が禁止されています。
なにも「イルカ漁批判は日本叩き」というわけではなくて、サーカスもシーワールドも犬食もフォアグラもフカヒレも動物実験も叩かれているのです。
当然ながらそれで生計を立ててきた人たちの反発もあり、いろんな業界で新しい方法を模索したりしている段階です。
わたし自身は犬食が減っていくことを望みますし、イギリスのキツネ狩りも復活すべきではないし、スペインの闘牛もいずれ消えていくでしょう。
風習というのは時代によって変わってくるもので、今どきブルドッグと牡牛を闘わせることはないし、犬追物で犬を射たりはしない。
人々のコモンセンスが変わり、もはや需要がないからです。
今までは人間が利用するだけだった人類と動物との関係を少しずつ見直していて、動物の権利も考えだしている段階で、大きな流れでいえば畜産も変化していくでしょうし、そもそも畜産肉では世界人口を養うことができず、いずれ大豆やプランクトンや虫でタンパク質を補う時代が来るかもしれません。
かたや文化差別の問題もあります。
生き物を守るのはよいとしても、民族やその土地柄といったローカルな文化を全否定するのはどうなのか、人類の文化の多様性をなくして物の考え方を画一化していいのか、という問題です。
シー・シェパードは米国でネイティブ・アメリカンのマカー族が70年ぶりに再開した捕鯨を妨害しましたが、わたしはこれに賛成できません。
先住民族の住む場所を取りあげておきながら、一匹のクジラを獲るのを妨害するというのは順番が違う気がする。
世界にはいまだにイルカを獲る地域があります。
その地域で、その文化で暮らしていく民族もいるのですから、そこに自分たち規準の正しさを押しつけるのは、エスノセントリズムではないかと感じるのです。
では、どうしていくべきなのか。
生態系に影響のない範囲で、苦痛のない捕殺のイルカ漁ならよいのか。
それとも知能の高い、スピリチャルな生き物として、絶対的に捕殺を禁止すべきなのか。
太地漁業の売上げでいえば、イルカは食用より、じつは生体を売ることが大きな売上げになっていて、今は中国の水族館をトップに、ウクライナ、ロシア、韓国などに売られています。
注)http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG08H0Y_Y5A600C1000000/
もし今後中国やロシアの水族館に生体を売ることができなくなって利益が激減したとしても、「伝統」としてイルカ漁を続けるべきなのか。
正直わたし自身にはわかりませんし、知識も足りません。
だからこそ模索したいし、このクジラ映画を世界に観てもらいたいと思います。
大事なのはまず共通語である英語で世界に伝えること。
この作品の途中まで撮ったダイジェスト編集のフィルムを見る機会がありましたが、予想以上に興味深いものでした。
そこには「賛成」「反対」というだけでなく人間模様が描き出されているからです。
街宣カーで「イルカ漁支持」を英語で訴える日本人男性が、シー・シェパードのメンバーたちと会話を交わしていたり、捕鯨反対派のメンバーたちが浜辺で日光浴をしていたりと、イデオロギーを超えて人間臭さが滲み出るんですね。
そこにはわずかながら話し合いの余地があるように思えるのです。
実際に佐々木監督の協力者であるアメリカ人編集者は、当初は「クジラ漁なんてとんでもない」と大反対であったものの、取材内容や実態を知るにつれて映画製作に賛同することになったそう。
つまり情報をわかちあえば、捕鯨反対であっても「なるほど、そういう見方もあるか」と考えるきっかけにはなるわけです。
相手の意見をくつがえすことはなくても、少なくとも憎しみを避けられる。
「この映画は、捕鯨の賛否を問うのではなく、両サイドの意見をテーブルに載せた上で見えてくる人間ドラマを描きたいと思っています。その辺を理解して応援して下さる方が多いことに、とても勇気づけられています」
と佐々木監督。
この映画が世界に発信されることは非常に重要です。
まず製作を完成させることが課題であり、捕鯨反対国のアメリカでこそ上映されるべき。
スポンサーをつけるべき映画ではないし、漁業組合の援助を受けたら、それこそプロパガンダになってしまう。
だからこそクラウド・ファンディングで映画を作るのが正しいと思います。
捕鯨文化と日本の伝統を支持する方はこの機会にぜひともファンドして下さい。
国内ではなく海外にむけて発言する機会をぜひとも利用してみて下さい。
そしてまたイルカ/捕鯨漁に反対する人たちも、なぜ太地の人たちが止めないのか、どう考えているのか知りたいところでしょう。
太地の漁村が天然資源を獲る一次産業の暮らしで、他に収入の方法がないのだとしたら、環境団体はイルカを水族館よりはるかに高い値段で買い上げて放流する、あるいは太地町に違う海洋産業を築ける何かの養殖施設なり、産業なりを持ち込む方法もあるかもしれません。
賛成反対どちらにせよ、相手の立場も考えてみる、ということはできるはず。
「批判は自分が引き受ける」という佐々木監督、ぜひとも映画のクラウド・ファンディングを応援したいと思います。
クラウド・ファンディングのページはこちらです。
まず映画を作りあげるのを応援しましょう。
ファンディングの締切は7月22日。
あと一週間!
最後のラストスパートです! 
ぜひともあなたの助力で、映画を世界に届けて下さい。https://a-port.asahi.com/projects/whalemovie
http://nyniche.com/archives/9770


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アメリカも巨大地震を警戒 地球規模の災害増加に"物心両面"の対策を

2015-07-16 | 先住民族関連
ザ・リバティWeb-2015.07.15
米月刊誌「ザ・ニューヨーカー」(7月号)に、米西海岸の巨大地震の可能性に関する記事が掲載されている。
同記事は、日本の東日本大震災を引き合いに出し、同様の地震が西海岸で起きた場合、どの様な被害が出るかについて言及している。
M9.0の地震を起こした地震地帯
「米西海岸でおきる巨大地震」といえば、多くのアメリカ人は、1300キロにわたってカリフォルニア州を縦に横断するサンアンドレアス断層を思い浮かべる。しかし、地質学者の間でより大きな懸念を呼んでいるのが、この少し北にある「カスケード沈み込み帯」だ。 北アメリカプレートの下に、隣接するファンデフカプレートが毎年60ミリほどのスピードで沈み込んでいる。
この地域では、1700年1月26日にマグニチュード(M)9.0の地震が起き、当時バンクーバー島に住んでいた先住民族の壊滅につながったと言われている。さらにその約10時間後、この地震が引き起こした津波が太平洋を横断し、東日本を襲った。
記事によると、カスケード地帯の地質調査の結果、過去1万年の間、41回巨大地震が起きていることが分かっている。平均243年に1回の頻度だ。前回の地震からすでに315年も過ぎているので、明日起きてもおかしくない。
まったく不十分な防災対策
米政府は次の巨大地震に対する準備をしているが、その進展は芳しくない。
この地域でM9.0規模の地震が起きた場合、10メートルから30メートルほどの津波が、15~30分後に米西海岸を襲うと言われている。
しかし、ほとんどの建物は耐震構造ではなく、津波被害が最も大きくなると思われる地域に、学校、電力会社、そして病院などが建っている。また、地震速報システムもないため、実際に地面が揺れ始めるまで、住民が地震発生を知る術はない。
その結果、もし巨大地震が起きた場合に考えられるシナリオは、まず地震によって地域の交通インフラが崩壊し、車が使えなくなる。そのため15~30分後に押し寄せてくる津波からは、足で逃げるしかない。しかし、30分で逃げられる距離はたかが知れているため、多くの人命が失われることになる。
災害の対応を担当している米連邦緊急事態管理庁は、「死者1万3千人、負傷者2万7千人、数百万の難民が支援を必要とする」という結論を出している。
世界的災害増加に備える2つの視点
ネパールで起きた地震など、日本のみならず、近年、地球規模で自然災害が起きている。大規模な地震などに、世界的に備える必要がある。
まず必要なのが、防災システムの普及だ。日本は地震国家であるため、世界一の耐震技術や地震通報システムを持っている。その技術を積極的に輸出し、世界標準にすべきではないだろうか。たとえ数秒であっても、地震が来ることを予測できる意義は大きく、建物や道路が崩れずに車が走れる状態であれば、助かる人間も増えるだろう。
また、災害の背景にあるものにも目を向ける必要がある。日本では古来より、国が乱れているときに、天意として自然災害が起きると言われ、アメリカなどでも、大規模な災害はAct of God(神の意思)と呼ばれることが多い。これは「ノアの箱舟」など、聖書にも通じる考え方だ。
災害に対応する技術を研究するとともに、謙虚に災害の奥にある天意を考え、国の方向や民意に間違いがあれば、それを受け止めるだけの精神性を養うべきではないだろうか。(中)
http://the-liberty.com/article.php?item_id=9897


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【トライバル・タトゥー】伝統を守るために……

2015-07-16 | 先住民族関連
95才にして今なお現役の “最後のカリンガ・タトゥー彫り師女性” 「100才まで彫り続けます」と語る
BIGLOBEニュース-7月15日(水)23時0分

一度入れたら消し去ることが難しい、入れ墨やタトゥー。だからこそノリや勢いで変なデザインを選択したら後悔すること必須。慎重に、自分がおじいさん、おばあさんになっても慈しむことができるものを体に刻みたい。
そしてデザインだけでなく、誰に彫ってもらうかも大切だ。世の中には凄腕の彫り師の人々がいるが、今回紹介するのもまさに伝説。『最後のカリンガ・タトゥー彫り師』として名高い95才の女性である。彼女は「100才まで彫り続けたい」と今も人々の肌に模様を刻み続けているのだ。
・フィリピン先住民族・カリンガ族
フィリピン・北ルソンの山岳先住民族カリンガ族。彼らが誇る貴重な伝統的文化の一つに、「カリンガ・タトゥー」がある。1000年以上もの歴史を持つこのタトゥーは、世代から世代に受け継がれてきた「肌を通して語られる自然言語」だと形容される。
そんなカリンガ・タトゥーの担い手がワン・オドゥさん(95)だ。彼女は、『最後のカリンガ・タトゥー彫り師』だと言われている。
・「自分が死ねば、伝統が廃れる」
カリンガ族が住むのは山の奥深く。ある日、世界のタトゥーを調査していた人物が彼女の元を訪れたことで、カリンガ・タトゥーにスポットライトが当たることになった。そして同時に、オドゥさんは「自分が死ねば、『カリンガ・タトゥー』を彫る者は誰もいなくなる」ことを知らされることになる。
しかし彼女には後継者がいない。25才のときに起こった戦争で恋人を失って以来、彼女は一人タトゥーを彫り続けてきたからだ。オドゥさんは、妹の孫娘にタトゥーを教えることを考えているようだが、孫娘は大学でコンピューター・エンジニアリングを学んでいる。どうなるかは分からない。
もちろん彼女の跡を継ぎたいという志願者もいるようだが、オドゥさんは「私の一族から出た者でないと、後継者にはなれない」と語る。
・「戦士」だけに許されたワシのデザイン
“女性の美” と “男性の勇気” を表すカリンガ・タトゥー。カリンガ族の間では、タトゥーの入っていない者は「真の戦士」だと認められないと言われており、第二次世界大戦時、侵攻してきた日本兵と戦ったカリンガ族の戦士たちの胸には、ワシのタトゥーが施されていた。ちなみにワシは、「戦士」だけに許されたデザイン。そして体のどの部位に施すかは、彫り師に委ねられる。
オドゥさんのタトゥーの彫り方は、厳密には “伝統” に則った方法ではないそうだ。しかし使用している物は全く同じ。ココナッツの殻の中で、水と炭、サツマイモを混ぜ合わせたものを塗料とし、カラマンシーの枝と釘を竹の棒に括り付けたもので皮膚を刺していく。
・タトゥーを彫って暮らしている
かつてカリンガ族は、互いに物を交換しながら暮らしていたので、タトゥーを彫ることにお金は必要なかった。けれども時代は変わり、今ではオドゥさんは彫り師として生計を立てており、「タトゥーのおかげで、私は鶏や豚を買うことができます」と述べている。そんなオドゥさんは、今では村でも一二を争うお金持ちになったということだ。
・オドゥさん「100才までタトゥーを彫り続けたい」
しかし彼女がタトゥーをいれるのは、決してお金だけが理由ではない。「タトゥーを入れたい人なら、誰でも大歓迎」だと話すオドゥさんの元には、世界中から人々が訪れる。そんな彼らは、彼女の人生に意味を与えてくれるという。
「100才まで生きて、タトゥーを彫り続けたいですね。私のタトゥーを求めて、世界中の人々が訪れてくれる。私の人生に意味を与えてくれています」
オドゥさんのタトゥー料金は、一番小さな柄で 500フィリピン・ペソ(約1400円)から。客はどこにタトゥーを彫ってほしいか選択することはできるものの、基本的にデザインはオドゥさんにおまかせだ。彼女にタトゥーを施してもらうために何年も待ったという人がいることからも、彼女の人気の高さが伺えるのだった。
参照元:Facebook [1]、[2]、Looking For Stories、RAPPLER(英語)
執筆:小千谷サチ
http://news.biglobe.ne.jp/entertainment/0715/rct_150715_6172001569.html

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