先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

(1)未来へ~アイヌ文化の担い手たち 札幌大学ウレシパクラブリーダー 葛野(くずの) 大喜(だいき)さん(22) 自分のルーツ、後世に 言葉から見えてくるアイヌの世界観

2020-01-07 | アイヌ民族関連

苫小牧民報 2020/1/6配信
 新ひだか町静内東別にある自宅裏の古い別宅は、アイヌ伝統の儀式を行う場所だ。民族衣装を身にまとった父が神に祈りをささげる姿を見て育った。4歳の時に亡くなった祖父の葬儀もここで行われた。  祖父の辰次郎さんはエカシ(長老)と呼ばれ、人々…
この続き:989文字
ここから先の閲覧は有料です。
https://www.tomamin.co.jp/article/feature/ainu/9876/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

各界の700人招き道新グループ新年交礼会

2020-01-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 01/06 21:14 更新
 北海道新聞や北海道文化放送(UHB)など道新グループ14社主催の新年交礼会が6日、札幌市中央区の札幌パークホテルで開かれ、道内各界のトップら約700人が今年の展望を語り合った。
 鈴木直道知事や秋元克広札幌市長、北海道商工会議所連合会(道商連)の岩田圭剛会頭ら招待者を、道新グループ各社の役員らが出迎えた。
 北海道新聞社の広瀬兼三社長はあいさつで、札幌で8月に行われる東京五輪マラソン・競歩について「準備を通じた人脈づくりやお客さまを迎えるホスピタリティー(もてなしの心)の醸成が、地域を飛躍的に底上げする」と強調。「北海道にとってビッグチャンスになる」と力を込めた。
 また4月に迫る胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の開業と、新年度の道内7空港の一括民営化などについて「北海道の国際化が一気に進む。国籍や言葉、風習などの違いを越え、20年代の扉をこじ開ける年になる」と述べた。
 会場では札幌交響楽団団員による金管五重奏が披露され、五輪の成功などを期待する言葉が交わされた。(岩崎あんり)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/380824

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウポポイが図柄の宝くじ、8日から発売

2020-01-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 01/06 18:38
ウポポイの完成イメージ図をあしらった宝くじの見本
 胆振管内白老町で4月24日に開業するアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」をPRする図柄の「関東・中部・東北自治宝くじ」が8~21日、道内などで発売される。
 図柄は、ポロト湖畔に博物館などが立ち並ぶウポポイの完成イメージをあしらい、ロゴマークとPRキャラクター「トゥレッポん」を添えた。1枚100円で、1等と前後賞を合わせた当せん額は1500万円。24日に抽せんが行われる。
 道内の宝くじの売り上げの約4割は、道と札幌市に配分され、交通安全などに役立てられる。鈴木直道知事は6日の記者会見で「宝くじファンにウポポイをPRするとともに、売り上げ向上にもつながれば」と述べた。(高橋澄恵)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/380787

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ文化施設、宝くじでPR 北海道・白老町の「ウポポイ」

2020-01-07 | アイヌ民族関連
東京新聞 2020年1月6日 19時33分

 北海道は6日、白老町に4月オープンするアイヌ文化施設「民族共生象徴空間(愛称・ウポポイ)」の図柄をあしらった宝くじを発売すると発表した。政府はウポポイの年間来場者100万人を目指しており、道は開業に向けたPRにつなげる狙い。今月8~21日に東京を除く関東や中部、東北の23道県で販売し、抽せん日は24日。
 宝くじは1枚100円で発売額は7億円。最高当選額は1等前後賞合わせて1500万円。ウポポイは道外での認知度不足が課題となっており、鈴木直道知事は6日の定例記者会見で「宝くじファンの皆さまにウポポイをPRし、宝くじの売り上げ向上にもつながれば」と期待した。(共同)
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020010601001471.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

五輪、ウポポイ…飛躍の年に 道内仕事始め 決意新た

2020-01-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 01/06 13:39 更新
 道内の官公庁や主要企業は6日、仕事始めを迎えた。各トップは職員や社員への年頭のあいさつで、7~8月に迫る東京五輪・パラリンピックのうちマラソンなどの札幌開催や、4月のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の開業などに向け、全力で対応するよう求めた。
 札幌市役所での年頭あいさつでは、秋元克広市長が今年の漢字に「和」を挙げた上で、五輪に向け「みんなで協力し合い、大会成功に結びつけたい。時間のない中で札幌への会場変更となったマラソン・競歩は庁内を挙げて取り組んでいきたい」と意欲を語った。
 鈴木直道知事は道庁内で幹部職員を前に年頭のあいさつに臨み、五輪について「世界中が北海道に目を向ける年になる。このチャンスをしっかりとらえ、記憶に残り、歴史に刻まれる年にしたい」と強調。民間とも協力しながら総力を挙げるよう求めた。
 道警の山岸直人本部長も幹部を前にしたあいさつで五輪開催に触れ、「ハイレベルな警戒警備が必要。一丸となって取り組み、関係機関と緊密に連携して警備の完遂に向けて万全を期したい」と強調。大規模警備の成功を今年の特別目標に掲げた。
 一方、ウポポイが4月24日に開業する胆振管内白老町では、戸田安彦町長が町役場での年頭あいさつで「今年はウポポイ元年。6月には東京五輪の聖火リレーが町内に来る。町内の各分野の魅力を広く発信できるように汗をかいていきたい」と意気込んだ。
 2020年度の空港民営化で道内7空港の運営を担う北海道エアポート(千歳)。蒲生猛(がもうたけし)社長は新千歳空港内の事務所で社員約130人に「今年は新千歳と旭川の空港運営事業を開始する。空港民営化に向けた検討を深め、道内の各地域に率先して入ってほしい」と語りかけた。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/380645

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ文化、誤解なく伝える 観光振興機構が教本改訂 「先住民族」「差別」も明記

2020-01-07 | アイヌ民族関連
北海道新聞 01/06 05:00
 北海道観光振興機構(札幌)は旅行会社の添乗員やバスガイド向けの参考書となる「アイヌ文化・ガイド教本」を10年半ぶりに全面改訂した。アイヌ民族を先住民族と明記したほか、明治期以降の差別の歴史を大幅に加筆し、差別的なガイドを避けるための点検リストも巻末に新たに載せた。
 教本は2007年、アイヌ民族関係団体などから「観光に携わる人にアイヌ文化を誤解なく伝えてほしい」と要請されて発行した。今回は09年以来の改訂で、4月に胆振管内白老町でアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」が開業することなどを踏まえ、アイヌ文化への理解を促すため、昨年11月に発行した。
 「北海道は古い時代から、アイヌ民族が暮らしていた土地」としていた巻頭の辞は、改訂版で「ヤウンモシリ(北海道)は古い時代から…」とするなどアイヌ語表記を増やした。
 アイヌ民族については従来、「独自の言語・文化を持つひとつの民族」と表記していたが、「和人とは異なる独自の言語や文化をもつ先住民族」と明記。アイヌ民族を法律で初めて先住民族と位置づけた昨年5月施行のアイヌ施策推進法を踏まえた。
 歴史の項目では明治期以来、言葉や文化を奪われてきたアイヌ民族の歴史を詳述。単語解説の項目で「差別」も新たに取り上げ、「不用意な解説は、ガイド者の意図にかかわらず、差別を助長し拡散することになる」と、アイヌ民族の立場を踏まえた解説を促した。
 差別的なガイドを避けるための点検リストでは「北海道には歴史がない/浅い」を和人の視点だとして悪い例に挙げ、「アイヌ民族がまったく視野に入っていない」と指摘した。
 教本はA5判で133ページ。12月から同機構の会員向けに無償で配布し、ホームページでも公開している。監修した北大アイヌ・先住民研究センターの北原モコットゥナシ准教授は「『アイヌ』と大ざっぱにくくらず、時代の変化や地域性を意識しながら充実した解説をしてほしい」と話している。(斉藤千絵)
☆「ヤウンモシリ」のリは小さい字、「北原モコットゥナシ准教授」のシは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/380553

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コアラにお水を差しだしたら…ゴクゴク飲み始めた!(動画)

2020-01-07 | 先住民族関連
livedoor2020年1月6日 23時13分 らばQ
オーストラリアの先住民族・アボリジニの言葉で「水を飲まない」を意味する「コアラ」。
本来は水分のほとんどをユーカリの葉から摂取するため、あまり水を飲む必要はないとされてきましたが、近年は状況が変わってきているようです。
お水をゴクゴク飲むコアラをご覧ください。
[動画を見る]
Giving Water to a Thirsty Koala - YouTube

こちらはオーストラリアのアデレードで撮影されたもの。冷たいお水の入ったボウルをコアラに差し出してみると……。
身をかがめてゴクゴク飲み始めました。
その飲みっぷりからは、相当な喉の渇きがうかがえます。それもそのはず、この日の現地の気温はなんと45度。
近年オーストラリアは激しい熱波によって記録的な高温に見舞われており、その影響で南東部を中心とする地域では森林火災の被害が深刻化しています。
(参照:オーストラリアで史上最悪の森林火災…煙が覆う面積はヨーロッパ大陸に匹敵するほどに)
一刻も早く状況がよくなることを祈るばかりです。
https://news.livedoor.com/article/detail/17627078/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

この歴史・時代小説がすごい! 傑作ぞろいの2019年ベスト10を発表〈週刊朝日〉

2020-01-07 | アイヌ民族関連
アエラ 1/6(月) 11:30配信
 週刊朝日恒例の「歴史・時代小説ベスト10」。11回目となる今回は、例年同様、文芸評論家や書評家、新聞・雑誌の書評担当者、編集者、書店員など“本読みのプロ”の方々を対象にアンケートを送る形式で実施した。2018年11月から19年10月までに刊行された歴史・時代小説の中から、それぞれベスト3を推薦してもらい、順位をつけた。
 1位の今村は前年2位から今回初めてトップに輝いた。2位の川越、3位の大島は初のランクイン。4位の朝井は7年連続。5位の天野は09年以来。6位の荒山は17年1位『白村江』から2年ぶり。木下、澤田、伊東はベスト10の常連組だ。森山は第10回朝日時代小説大賞受賞作で初のベスト10入り。
 19年も若手からベテランまで、多彩な力作がそろった。中でも『熱源』『真実の航跡』をはじめとして、近現代史に挑戦した意欲作が目を惹いた。
■1位 『八本目の槍』今村翔吾
 賤ケ岳の戦いで功名をあげ、「賤ケ岳の七本槍」と呼ばれた虎之助、助右衛門、甚内、助作、孫六、権平、市松の7人それぞれの小姓時代の若き日と、敵味方に分かれて戦うこととなる関ケ原の戦い前後を描くなか、豊臣家を守ろうとした石田三成の姿とその知略が鮮やかに浮かび上がる。
 さえない男といった従来ありがちだった三成像を根本からくつがえす。
「賤ケ岳の七本槍の人生を描く連作集と見せかけて、8番目の男・三成をクローズアップする構成が鮮やか」(文芸評論家・末國善己さん)
「三成を中心とした8人の小姓たちの楽しくも苛酷な日々を通して、今村翔吾版『なかま』の思想的骨格がはっきりと示された佳作」(文芸評論家・高橋敏夫さん)
■2位 『熱源』川越宗一
 18年に『天地に燦たり』で松本清張賞を受賞した著者のデビュー2作目。時代は明治初期から昭和の太平洋戦争終結まで。樺太(現サハリン)を舞台に、アイヌの若者とポーランド人の民族学者を通して、民族の誇りとは何かを問う。
 樺太で生まれたヤヨマネクフは開拓使に故郷を奪われ、山辺安之助と名前を変える。苦労を重ねながら樺太に戻り、後年は白瀬中尉率いる南極探検隊の一員となる。金田一京助や大隈重信などもからみながら樺太アイヌの闘いを描く。第162回直木賞の候補に。
「明治維新後に樺太に住むアイヌを襲う悲劇をこれほどまでに熱く語り尽くした作品は他にあるまい。しかもロシアからの流刑囚の視点が加わることで、物語に重層的な感動が醸し出されている」(文芸評論家・小梛治宣さん)
■3位 『渦』大島真寿美
 人形浄瑠璃作家・近松半二。傑作『妹背山婦女庭訓』を生んだ半二の生涯を大坂・道頓堀を舞台に描く。
 浄瑠璃好きの父親からもらった近松門左衛門の硯。半二はそれを運命としてとらえ、作家になる道を志す。友人で一足先に世間に注目される歌舞伎作者の並木正三、人形遣いの吉田文三郎らとともに、テンポ良い大阪弁の語りで描く。第161回直木賞受賞作。
「お三輪という娘を創造していくプロセスと、最終章でそのお三輪の語りと地の文を交互に重ねていく凝った構成が秀逸」(文芸評論家・清原康正さん)
「書くことにとりつかれた作家の業を作家自身がよくぞ」(赤旗編集局・清水博さん)
■4位 『落花狼藉』朝井まかて
 江戸時代初期、幕府の公許を得た遊郭、吉原の黎明と、そこを舞台に生きた人々を描く。
 吉原にある遊女屋・西田屋の女将花仍は店の娘分として育った後、主の甚右衛門の妻となった。その主の願いはかない、お上から散在していた遊女屋を集めた「傾城町」をつくる許しを得るものの、相次ぐ難問に直面し、苦闘が続く。
「巨大遊郭吉原がどのようにできあがったのか、都市計画や経営の側面から描いた力作。町づくりの苦労や幕府との駆け引き、店同士の競争や協力など、吉原小説の新機軸だ」(書評家・大矢博子さん)
「吉原遊郭をテーマとした街づくり小説。非情になりきれず、情に厚いところもある女将の凛とした美しさが心に響く」(芳林堂書店高田馬場店・大内学さん)
■5位 『雑賀のいくさ姫』天野純希
 織田信長が天下統一をめざす戦国末期を舞台に、水軍の姫が活躍する海洋冒険小説。
 紀伊を本拠にする雑賀水軍の姫・鶴は、座礁したイスパニアの帆船を手に入れて改造し「戦姫丸」と名付けた。イスパニア生まれの若者らと琉球やフィリピン、ベトナムなどとの貿易をめざして南洋に向かう。しかし、明国の沿岸を本拠にする海賊・林鳳の大船団が九州制圧をうかがっていることを知り、西国大名と連合軍を組み、奄美大島沖で一大海戦に挑むことになる。
「作者が得意とする戦国ものと、作者が元々持つエンターテインメント志向が非常に高いレベルで結びついた快作」(文芸評論家・三田主水さん)
「奇想天外な想像力を駆使して、人物伝記の変化球や、教条的な作風に偏りがちな戦国ものに、大きな風穴を開けた海洋冒険小説の傑作」(文芸評論家・菊池仁さん)
■6位 『神を統べる者』荒山徹
 6世紀の日本。仏教導入を試みる天才少年・厩戸御子(後の聖徳太子)は、その異能を敏達天皇から危険視されて命を狙われる。豪族たちの協力を得て、国外へ脱出し、中国南部に辿り着くが、道教の教団に拉致される。なんとか仏教僧たちによって救出された御子は、次にインドをめざした。その地で覚醒した御子は、霊力を利用しようとする仏教の急進的一派に再び誘拐されてしまう。
 その頃、日本では仏教導入に寛容な用明天皇が即位する。御子は無事に帰国し、日本に変革をもたらすことができるのか。
「厩戸御子が主人公の小説で、これほど荒唐無稽な作品は『爆撃聖徳太子』(町井登志夫)以来。まさに伝奇小説の快作です」(「歴史街道」編集長・大山耕介さん)
「仏教伝来を動線に、聖徳太子の人物造形を、巧妙な作劇術、グローバルな視点の導入、奔放不羈な想像力を駆使して彫り込んだ斬新な古代史もの」(文芸評論家・菊池仁さん)
■7位 『金剛の塔』木下昌輝
 飛鳥時代の578年に創業し、現存する企業としては世界最古とされる木造寺社建築の金剛組。百済から海を渡ってきた宮大工たちの同社創業の思いを描く。
 宮大工たちが大阪・四天王寺の五重塔などに結晶させた技術は代々受け継がれ、塔は地震でも倒れなかった。東京スカイツリーといった現代の高層建築にも生かされている「心柱構造」の誕生と継承を活写する。
「聖徳太子によって百済から連れてこられた宮大工たちを描いた傑作連作長編。五重塔が今につながる高層建築のルーツだったとは!」(大垣書店・井上哲也さん)
「四天王寺の五重塔をめぐり、時空を超えた物語が重なり合っていく。技能小説としても興味深い作品だ」(書評家・西上心太さん)
■8位 『落花』澤田瞳子
 平安時代中期、音楽に心を奪われた仁和寺の僧、寛朝は「至誠の声」を求め、東国へと旅に出る。多くの個性的な人物が登場するなか、お経に節を付けて唄う梵唄(声明)に秀でた寛朝は、平将門の乱に巻きこまれていき、物語はスリリングな展開をみせる。第161回直木賞と第32回山本周五郎賞の候補作。
「梵唄という音楽への思い入れを軸に、将門の義と死から悟ったものを通して、主人公の変化をたどる点に着想のユニークさがある」(文芸評論家・清原康正さん)
■8位 『真実の航跡』伊東潤
 太平洋戦争下の1944年3月、インド洋を巡航中の大日本帝国海軍の重巡洋艦「久慈」は、船影を発見する。拿捕か砲撃か。乾艦長は迷った末に、高角砲を発射、イギリス商船が沈みかけると一転して救助し、112名を捕虜とする。軍の命令書と乾の上官・五十嵐の指示、そして乾のそれらへの忖度の末、最悪の悲劇が起きる。
 戦後BC級裁判で乾と五十嵐を担当する日本人弁護士の奮闘。絶望し「法の正義」について考えるが、やがて戦後日本人の生き方に希望をつなぐ。
■10位 『火神子(ひみこ)』森山光太郎
 弥生時代の奈良盆地。登美毘古が大王に即位し泰平の世が続いていたある日、実弟・安日彦が変わり果てた姿で帰ってきた。敵は「天孫」を称する御真木。大陸を祖国とする御真木はこの地を征伐し、新たな国を創ろうと殺戮を繰り返す。
 登美毘古には一人娘で15歳の翡翠命がいた。老人と山奥で暮らしていたが、自らの宿命を受け入れ、弱き者を救う。国を統べるのにふさわしい者はどちらか。著者は史上最年少の27歳で、最後となった第10回朝日時代小説大賞を受賞。
「新人のデビュー作にして古代史小説の収穫。27歳の若さでこれだけの物語を書いてしまう、作者の才気が素晴らしい」(文芸評論家・細谷正充さん)
※週刊朝日  2020年1月3‐10日合併号
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191227-00000022-sasahi-life

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする