先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ施策推進法活用 事業計画を採択 道協会

2019-05-27 | アイヌ民族関連
北海道新聞 05/27 05:00
 北海道アイヌ協会は26日、札幌市中央区のかでる2・7で定例総会を開き、24日に施行された新法「アイヌ施策推進法」の利活用や、国民理解の促進に努めることを明記した本年度の事業計画を採択した。
 同法は、アイヌ民族を法律で初めて先住民族と位置付け、アイヌ文化の継承や地域振興などにつながる市町村の事業に対する交付金制度の創設を盛り込んだ。協会の事業計画では、同法を活用した生活・教育支援の取り組みを進めることや、各地区のアイヌ協会との連携による組織強化など4項目を掲げた。
 開会あいさつで、同協会の加藤忠理事長は「国民理解を得ることを最重要課題としつつ、アイヌ施策推進法が実効性あるものになるよう全力で努める」と述べた。(斉藤千絵)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/309011

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Q&A:アイヌ施策推進法とは

2019-05-27 | アイヌ民族関連
秋田魁新報2019年5月26日 掲載
 Q 「アイヌ民族」を支援する新しい法律ができたというニュースを見たよ。アイヌ民族ってどんな人たちのことなの?
 A 主に北海道(江戸時代までは「蝦夷地」と呼ばれていました)に古くから住み、独自の言語と文化を持つ民族です。アイヌとはアイヌの言葉で「人間」を意味します。江戸時代は蝦夷地の南部に領地を持つ松前藩と交易して、サケやニシン、衣服などを、鉄製品やコメなどと交換していました。
(全文 868 文字 / 残り 678 文字)
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https://www.sakigake.jp/news/article/20190526AK0020/

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アングル:パラグアイ先住民、祖先の森は「デジタル」で守る

2019-05-27 | 先住民族関連
ロイター 2019年5月26日 / 09:17 / 1日前更新
[イスラ・ホバイテジュ(パラグアイ) 20日 ロイター] - ルミルダ・フェルナンデスさん(28)が属する先住民のコミュニティは長年、先祖から受け継いだ土地に、木や川の名前を使った伝統的なやり方で境界線を引いて守ってきた。森林破壊と畑作に脅かされる今、同コミュニティはデジタル機材を使って自らを守ろうとしている。
フェルナンデスさんは、このコミュニティ初のデジタル機材を装備した森林監視員の1人で、スマートフォンのアプリや衛星利用測位システム(GPS)を手に、コミュニティ内の小道を歩き回っている。
この仕事は、彼女が属するムブヤ・グアラニー族の存亡を左右するものだ。森林破壊が進むパラグアイにあって、彼らの土地は周囲に広がる大豆やトウモロコシの農場に長年侵害されてきた。
「森は私たちにとってスーパーマーケットのようなもので、ほかに必要なものは何もなかった。だが森林が破壊され、すべてが変わってしまった」
コミュニティの指導者コルネリア・フロレスさん(60)はこう話す。
「以前は、自分たちの土地が何ヘクタールあるのか把握していなかった。今では、地図があり、実際の面積が分かっている」と、フロレスさんは付け加えた。
森林監視の「デジタル化」は、国連食糧農業機関(FAO)が進めているプログラムの一環。首都アスンシオンの東約200キロの位置にあるカアグアス県でムブヤ族の先住民の若者8人を訓練している。
監視担当者は、スマホのアプリを使って特徴的な自然の「標識」を撮影し、「yvyra pyta」や「guajayvi」、「ygary」など、伝統的な言葉でタグを付けていく。撮影された情報は自動的に地図に落とし込まれ、コミュニティの土地の境界が記されていく。
「簡単に覚えられた。テクノロジーの部分は難しかったけれど」と、フェルナンデスさんは言う。それまでコンピューターやGPSは使ったこともなかった。
ムブヤ族の指導者は、テクノロジーを導入することで、過去に大規模生産者や農場に占拠されたこともある土地と、食料や薬になる植物をはぐくむかけがえのない森を守ることにつながると考えている。
パラグアイの人口の2%を占める先住民にとって、土地や天然資源を失うことは痛みを伴う問題だ。公式データによると、先住民の75%が貧困状態、または極貧状態にあるが、専門家は土地などの喪失が主な原因の1つだと指摘している。
バレーラ社会開発相はロイターに対し、パラグアイ社会において先住民が「受け入れられなかったり、独自の文化が尊敬されず」、のけ者にされてきたことが貧困の背景にあると分析した。
ールや支援が欲しい」と、フロレス氏は付け加えた。
<元凶は政府の汚職>
パラグアイは大きく2つの地域に分けることができる。1つは大規模農場が広がる東部の広大な土地で、森林に迫りつつある。もう1つは畜産産業が多いチャコと呼ばれる西側地域で、一定の条件のもとで森林伐採が認められ、監視も緩い。
公式データによると、パラグアイは2004年以降、東部の原生林を50万ヘクタール近く失った。2004年は、森林の大規模な伐採を防ぐことを目的とした「森林破壊ゼロ法」が成立した年だ。
国家森林局のクリスティナ・ゴラレウスキ局長は、根深い汚職により違法伐採が取り締まられなかったことが原因の1つだと述べた。そして、テクノロジーと信頼できるデータが変化をもたらすことに期待を示した。
昨年就任したアブドベニテス大統領は以前、政府に汚職があることを認め、収賄で有罪になった当局者を厳正に処分する方針を打ち出している。
「この行き過ぎた伐採を可能にしているのは、根深い汚職だ」と、エンジニアでもある28歳のゴラレウスキ氏は指摘。この5年間に当局が違法伐採で摘発したトラックは20台しかなかったと述べた。
「政府が最優先にしているのは、東部の違法伐採を阻止し、そのためにテクノロジーを活用することだ。森林管理は機能していない」
(翻訳:山口香子、編集:久保信博)
https://jp.reuters.com/article/paraguay-indigenous-idJPKCN1SU0QH

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国交省、「ウポポイ」管理法人指定書交付 アイヌ民族文化財団に「尽力」

2019-05-27 | アイヌ民族関連
ZAKZAK 2019.5.25
 国土交通省と文部科学省は24日、「民族共生象徴空間(愛称:ウポポイ)」の管理などを行う法人の指定書交付式を国土交通省(東京都千代田区)で実施した。
 ウポポイは2020年4月24日に北海道白老町で開業予定。アイヌ文化の復興、発展のための拠点施設で、国立アイヌ民族博物館などが中心となっている。
 石井啓一国土交通大臣から指定法人となった(公財)アイヌ民族文化財団に対し指定書が交付された。
 石井大臣は「ウポポイの管理運営という重責を担っていただくことになります。政府としてもしっかり支援をいたしますので、ぜひともご尽力をお願いしたい」と語った。
 指定を受けた同財団の中村睦男理事長は「国の期待に応えられるよう全力を尽くしたい」と抱負を語った。
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/190525/soc1905250007-n1.html

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観光担う人材育成を 道内活動の専門家ら講演-G20国際シンポジウム

2019-05-26 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2019/5/25配信

北海道観光の在り方などについて活発に意見を交わした国際シンポジウム
 【後志管内倶知安町・伊藤真史】10月に倶知安町で開催されるG20観光相会合に向けて行われた次官級会合は25日、地方創生国際シンポジウム(観光庁、倶知安町、G20観光大臣会合実行委員会主催)が同町の公民館で開かれた。参加各国の代表者など約600人が参加。道内で観光分野に関わる関係者らが登壇し、人材育成の必要性や自然を活用した多様な観光サービスの提供、アイヌ文化を生かし、住民を巻き込んだ本道観光の在り方を示した。
 ニセコ町の片山健也町長は「小さな世界都市ニセコ」を目標に街づくりを進めていると説明した。同町ではウインターレジャーをはじめ世界中から観光客が押し寄せ、就労する外国人も急増。ニセコ観光圏3町(ニセコ、倶知安、蘭越)で49カ国1228人が住み、さまざまな国籍の子供たちが公立の小中学校やインターナショナルスクールに通って町民との異文化交流が進んでいる。
 片山町長は地元で観光産業を担う人材育成を進めたいとし、「大学サテライト校の設置を含め連携できないか」と提言した。
 オーストラリア出身でニセコアドベンチャーセンターのロス・フィンドレー社長は、観光客に自然を活用したアクティビティー(遊び・体験)を通年提供する会社をニセコ町で1995年に創業。国土交通省の観光カリスマに認定されている。「パウダースノーが世界一の品質だから各国からスキーヤーが訪れる」と強調。その上でスキーにとどまらず「ニセコという一つのリゾート地に誰でも体験できるアクティビティーがたくさんあった方が盛り上がる」と述べた。
 阿寒アイヌ工芸協同組合の秋辺日出男専務理事は、「かつて道民の中にはアイヌ文化に触れてはいけない雰囲気があった」と振り返った。近年は自然、文化、歴史を観光の対象とし、環境保全とその持続可能性を考える「エコツーリズム」が普及。先住民族にもスポットが当たり、アイヌ文化を観光の一つとしながら北海道の未来を切り拓いていく環境になってきたと説明。「地元民が主体性を持って観光客にアピールしていこう」と呼び掛けた。
 シンポジウム終了後、観光庁の田端浩長官は「持続可能な観光をどう取り組んでいくべきか、さまざまな議論が行われた」と総括。10月25、26日に行われる観光相会合では共同声明を出すことで調整していることを明かした。
https://www.tomamin.co.jp/news/main/16358/

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<風街だより>千歳支局長・中川大介(56) アイヌ語教育 遺志継承

2019-05-26 | アイヌ民族関連
北海道新聞05/25 08:25 更新
 「シーポロヤムニ、チョロポクタ(大きな栗の木の下で)!」。水曜夜、千歳市の蘭越生活館に子どもの歌声が響く。千歳アイヌ文化伝承保存会のアイヌ語教室だ。大人たちは会話文を反復する。「エイワンケ ヤ(元気かい)?」
 開講から28年。本年度は大人の部を「本科」「入門」に分け、歌やゲームでアイヌ語に親しむ「こども教室」を設けた。市立支笏湖小3年、松沢汰知(たいち)君(8)は「知らない言葉をしゃべれる」と元気いっぱいだ。
 私も昨秋から生徒の一人だ。「ハポ」は「お母さん」の意味で使う地方が多いが、千歳では「お父さん」を指す―などと教えられても、さび付いた頭にすんなりとは入らない。ありがたいのは千歳方言のテキストの存在だ。単語や例文を読み上げた音声CDで正しい発音も確認できる。
 アイヌ語研究者の中川裕・千葉大教授とともに、テキストを作る中心を担ったのは、保存会の初代会長を務めた中本ムツ子さん(2011年死去)。同化政策や差別の下で封印され、かろうじて家庭内で語り伝えられてきたアイヌ語の豊かな世界を、フチ(おばあさん)たちから引き出した。
 「ムツ子さんが亡くなって、教室を続けるか逡巡(しゅんじゅん)した時期もあったんです」と、教室の「校長先生」である中村勝信・千歳アイヌ協会副会長(75)は言う。「でもムツ子さんが始めたものを途絶えさせたくない、と受け継ぐ人が現れて」
 生徒は現在20人弱。8割はシサム(和人)だ。アイヌ文化を大事に思う人なら誰でも入れる。シサムにも分け隔てなく接した中本さんの考え方が、テキストとともに受け継がれている。
 千歳アイヌは、千歳川に上るサケを糧とした「川の民」だ。明治以降、政府に漁を禁じられ苦難を強いられたが、24日施行されたアイヌ施策推進法の下でサケ漁をはじめとする伝統文化を復興させ、生業につなげたいとアイヌの人々は願う。そのうねりの底流に、アイヌ民族とシサムによる継承の努力がある。
 千歳川は湧き水が豊富だ。地中に潜った水がやがて川底から湧きでて、太い流れをつくる。テキストの音声CDに収められた中本さんの声を聴くたび、ひたひたと静かに、絶えることない千歳川の流れを思う。
☆シサムのムは小文字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/308643

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大自然に触れてみませんか オランウータン、熱帯雨林 東カリマンタン

2019-05-26 | 先住民族関連
ジャカルタ新聞 2019/05/25 00:11:53
 東カリマンタン州にあるバリックパパンはジャカルタから飛行機で2時間、港湾都市として有名な東カリマンタンの主要都市のひとつです。港湾都市としての機能が大きいですが、都市部を少し離れると深い熱帯雨林が広がり、オランウータンの保護施設などもあります。バリックパパンのおすすめ観光地としてサンボジャ・レスタリ(オランウータンのリハビリ・保護施設)、ブキット・バンキライ森林公園、ブラックリバークルーズをご紹介します。
■サンボジャ・レスタリ
 サンボジャ・レスタリはバリックパパン市内から約50キロの位置にあり、オランウータン保護団体(BOS財団)によって造られたオランウータン保護施設です。野生に戻るためのリハビリを行う施設や、数十頭のオランウータンが生活をする水路に囲まれた人口島があります。人口島に暮らすオランウータンたちは密売や暴力を受けていた経験があり、野生に戻ることが難しいオランウータンたちで、現地ではスタッフによる詳しい話を聞くことができます。ただオランウータンに会って感動するだけじゃない、スタッフの詳しい現地事情を聞きながらいろいろ考えさせられる施設でした。またこの施設内サンボジャ・レスタリにはマレーグマ保護施設もあり、こちらもオランウータン同様、絶滅危惧種となっています。
 敷地内にはロッジがあり宿泊はここがおススメです。宿泊するロッジはカリマンタンの先住民族ダヤック族の建築様式となっており、ロッジ頂上にある展望台は、広大な熱帯雨林とそこに沈む夕日を眺めることができる感動スポットです。大自然の中でのエコロジーな宿泊施設での宿泊は旅の思い出のいいアクセントになると思います。宿泊費にはオランウータンの保護費も含まれているので泊まるだけでオランウータンの支援ができちゃいますよ!
■ブキット・バンキライ森林公園
 ブキット・バンキライはサンボジャ・レスタリから約1時間の位置にある森林公園です。ここでは樹齢数百年の木々が残っており熱帯特有の植物や昆虫などを観察しながらトレッキングができちゃうアドベンチャーな場所です。このブキット・バンキライでの目玉はなんといってもキャノピーウオーク! キャノピーウオークとは木々の上に架けられたつり橋で、地上約30メートルの位置にかかる橋の上からは熱帯雨林を見渡すことができます。(高所恐怖症の方には少し難しいかもしれません……)
■ブラックリバークルーズ
 ブラックリバークルーズは熱帯雨林の中を木製ボートで川くだりをするツアーです。夕方にはカリマンタン島のみ生息するテングザルが川沿いに現れます! 名前の通り天狗のような鼻を持つテングザルは顔も体型も突っ込みどころ満載のユニークなお猿さんです。オスザルは大きな鼻が特徴で、手で鼻を持ち上げながら食べている場面も見られるかもしれません。またテングザルは独特な鳴き声ですので、ぜひ現地で聞いてみてください。テングザル以外にも現地の水上集落も垣間見ることができます。
 ジャカルタからバリックパパンまで飛行機で約2時間と、1泊2日で気軽にオランウータンに出会えるところがおすすめです。カリマンタンにしかいない動物と大自然に触れてみませんか。(パンダバス、中村友美、写真も)
◇パンダバス
電話 :021・722・1022
メール :jkt@pandabus.com
ウェブ :https://www.pandabus.com/jkt/ package/tourdetail/JKT_BPN/
https://www.jakartashimbun.com/free/detail/47800.html

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失われたカリブの手描き植物図鑑 190年ぶりに発見

2019-05-26 | 先住民族関連
ニッケイスタイル 2019/5/26

米大陸の熱帯から亜熱帯に分布するオオゴチョウ(Caesalpinia pulcherrima)のイラスト。コーネル大学図書館の稀覯本写本コレクションに所蔵されていたアン・ウルストンクラフトの手描き原稿に含まれていたもの(PHOTOGRAPH BY ROBERT CLARK)
米国ニューヨーク州北部で、190年間失われていた手描きのイラスト原稿が見つかった。3巻にわたる図鑑ともいうべきイラスト集には、カリブ海の国キューバに生育する様々な植物が色鮮やかに描かれている。写真で紹介していこう。
◇  ◇  ◇
マーブル模様の表紙を開くと、扉に手書きの筆記体で「Specimens of the Plants & Fruits of the Island of Cuba by Mrs. A.K. Wollstonecraft」(A・K・ウルストンクラフトによるキューバの植物と果実の標本)と書かれている。手稿は経年による摩耗がみられるものの、その内容は飾り気のない外見からは想像できないほど充実していた。
121枚のイラストには、深い紫色のサルスベリや黄色のキダチチョウセンアサガオといった花々が細かい部分まで見事に描き込まれている。
これに加えて、関連する歴史的事実、現地での利用法、詩、個人的な観察記録などが英語で220ページにわたってつづられている。イラストは科学的慣習に忠実に従い、植生、植物の一生、生殖部の断面図が描かれていた。押し花がテープで貼り付けられているものもあった。図鑑を作ったウルストンクラフトは、植物学者の助言も得ず、誰からも支援を受けなかったと、断り書きを残している。
「キューバの植物に関する文献の宝です」とは、キューバ人植物学者ミゲール・エスキベル氏の弁だ。そして、近年まれにみる偉大な発見であると語る。
「アン・ウルストンクラフトの原稿の発見は、大変重要だと思います」。米ワイオミング州ジャクソンにある脳内化学物質研究所の所長で民族植物学者のポール・コックス氏も言う。「彼女の描いた植物とその説明は特に珍しいものではありませんが、現地の人々がその植物をどのように利用していたかに関する詳細な説明は、植物の利用可能性についてまったく新しい理解をもたらしてくれるもので、新たな薬剤開発につながるかもしれません」
例えば、サワーソップという木の根は魚中毒の解毒剤に使われ、その葉は駆虫薬や抗てんかん薬に用いられると書かれている。また、「病的な甘さ」と表現される果実に「サワー」という名は合わないと思っていたら、島の先住民がこの木を「スーサック」と呼んでいたことから、発音が少し変化してサワーソップと呼ばれるようになったのではないかとも書いている。
■地道な調査から発見へ
ところで、この発見がなければ、ウルストンクラフトの業績は世に出ることはなかったかもしれない。その意味でも、発見した元弁護士で歴史家、キューバのものなら何でも収集するというエミリオ・クエト氏の功績は大きい。
ウルストンクラフトの仕事が記録されたのは、1828年にスペイン語の週刊誌「El Mansajero Semanal」に、キューバから亡命した人権運動家のフェリックス・バレラ神父とホゼ・アントニオ・サコが、「キューバ在住で、キューバの植物を絵に描いている米国人女性がいる」と書いたのが最初だ。
クエト氏はウルストンクラフトの作品を直接目にすることなく、実際に作品が残っているかどうかもわからないまま、2002年にヒストリーマイアミ歴史博物館で自ら開催したキューバの動植物展で、展示目録の参考文献一覧にウルストンクラフトの名を加えた。
過去の文献を当たってみると、ウルストンクラフトの英語のつづりが違っていたり、旧姓のキングスブリーが使われている資料もあった。さらに、下の名がアンになったり、ナンシーに変わったりした。
クエト氏は、ウルストンクラフトの原稿を探してオンラインの図書目録を100回以上調べた末、ついに2018年3月、目指すものに行き当たった。作者名のつづりがやはり誤表記されていたのだ。扉に書かれた筆記体の母音が判別しにくかったのだろう。苗字の「a」が「o」に変わっていた。だがクエト氏には、これが探し求めていたものであることがわかった。
「やった!あの女性だ、と思いましたね。これこそ探し求めていたものだと。つづりの間違いをはじめ、いくつもの不幸が重なって、これまで埋もれていたんです」
■偉大な女性科学者
ラッセル氏が調べたところによると、ウルストンクラフトは1828年に46歳で死去した。後には、書きかけの項目や下書きのメモ、本に綴じられていない原稿などが遺されたという。
「彼女の仕事は未完でした。しかし、図鑑を見つけなければ、彼女が残した仕事が永遠に忘れ去られていたかと思うと、寒気がします」と、ラッセル氏。
クエト氏は現在、ウルストンクラフトの業績を次世代へ伝えるために活動している。ウルストンクラフトが第2の故郷としたキューバのマンタサスへ出かけて墓を見つけ、当時の地元新聞に彼女の名を探した。そして、彼女は19世紀に転地療養のためカリブ海へ移住した多くの米国人のひとりだったのではないかと考えた。米国で著名な女性の権利活動家メアリー・ウルストンクラフトは、彼女の義姉に当たる。
クエト氏は、多くの観光客が訪れる米国の首都ワシントンDCの国立女性美術館で、発見したばかりの原稿を展示する計画を立てている。また、最終的に本にして出版することも考えている。その際、序文として原稿の発見に至った過程も書き加えたいという。スペイン語に翻訳すれば、キューバの読者にも読んでもらえるだろう。
「科学と芸術の分野から忘れられていた新しい米国人科学者であり画家を発見しました。もっと長生きしていたら、きっとその世界では重要な存在になっていたでしょう」
次ページでも、ウルストンクラフトが描いた美しい「植物図鑑」をご覧いただきたい。
(文 CZERNE REID、写真 ROBERT CLARK、訳=ルーバー荒井ハンナ、日経ナショナル ジオグラフィック社)
[ナショナル ジオグラフィック 2019年4月28日付記事を再構成]
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO44761110U9A510C1000000/

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<北海道>「先住民族」と明記 アイヌ施策推進法が24日施行(動画)

2019-05-25 | アイヌ民族関連
HTB5/24(金) 19:52配信
 法律で初めてアイヌ民族を「先住民族」と明記した新たな法律「アイヌ施策推進法」が24日、施行されました。
 24日施行されたアイヌ施策推進法は、初めてアイヌ民族を先住民族と位置付け、差別を禁止する基本理念やアイヌ文化を生かして地域振興を行うための交付金の創設などを盛り込んでいます。菅官房長官は「アイヌの人々の誇りが尊重される社会の実現に向けて、全力で取り組んでまいりたい」とコメントしました。
 この交付金制度を使い、老朽化した施設の改修を目指している旭川のアイヌ記念館館長、川村兼一さん(68)は「アイヌ民族だけじゃなくて、中学生でも高校生でも来たら、いろんな物作りができる、そういう場をここに作りたい」と話しました。一方で川村さんは「強制労働させられたり、土地を奪われたということも、歴史を知ってほしい」とも話しました。今回の新しい法律には、アイヌ民族が保持していた土地や自然資源を利用する権利などが盛り込まれておらず、不十分だとの指摘も上がっています。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190524-00000011-htbv-hok

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アイヌ新法施行 来年4月オープン「ウポポイ」管理法人を指定

2019-05-25 | アイヌ民族関連
UHB 5/24(金) 23:00配信
 アイヌ新法が24日施行され、来年4月に北海道白老町にオープンするアイヌ文化発信の民族共生象徴空間「ウポポイ」の管理法人にアイヌ民族文化財団が指定されました。
 24日、アイヌ新法が施行されたことで、白老町の民族共生象徴空間「ウポポイ」のオープンに向け準備を進めているアイヌ民族文化財団に、石井国交大臣から管理、運営を指定する指定書が交付されました。
 アイヌ新法は初めてアイヌ民族を「先住民族」と明記した法律で、文化の継承や振興を目的にしています。
 民族共生象徴空間「ウポポイ」は、アイヌ文化振興の発信拠点として、国立アイヌ民族博物館や慰霊施設、体験学習館などで構成され、来年4月のオープンに向け準備が進められています。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190524-00000014-hokkaibunv-hok

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アイヌ民族「先住民族」と明記の新法施行 担当相は菅官房長官

2019-05-25 | アイヌ民族関連
NHK 2019年5月24日 11時46分
アイヌ民族を法律として初めて「先住民族」と明記するなどしたアイヌ施策推進法が施行されたことを受けて、安倍総理大臣は24日の閣議で、アイヌ施策を推進する担当大臣として菅官房長官を指名しました。
アイヌ民族を法律として初めて「先住民族」と明記し、独自の文化を生かした地域振興策のための交付金制度などを盛り込んだ新たな法律「アイヌ施策推進法」は先月成立し、24日、施行されました。
これを受けて、安倍総理大臣は24日の閣議で、アイヌ施策を推進する担当大臣として、菅官房長官を指名しました。
菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で、副大臣には内閣府の左藤章副大臣、政務官には安藤裕政務官をそれぞれ指名したことを明らかにしたうえで、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会の実現に向けて、全力で取り組んでまいりたい」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190524/k10011927191000.html

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五輪聖火ルートに奇跡の一本松 ウポポイも

2019-05-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞 05/25 02:17
 2020年東京五輪の聖火リレーのルート概要が24日、判明した。岩手県は東日本大震災の津波に耐えたことで知られる「奇跡の一本松」(陸前高田市)、宮城県は震災がれきで造られた人工の丘「千年希望の丘」(岩沼市)など、災害の記憶を伝える象徴的な場所が組み込まれる見通し。熊本県では16年の熊本地震で被災し修復中の熊本城を通過する方針だ。いずれも大会理念の一つである「復興五輪」のメッセージを強く発信する狙いがある。
 各地の聖火リレーの運営に関わる関係者への取材で分かった。都道府県ごとの詳細ルートは6月1日に発表の方向で最終調整している。ランナーの募集開始は7月1日を軸に調整が進んでいる。
 各地の世界遺産も組み込まれる見通し。青森県は白神山地、栃木県は日光東照宮(日光市)、群馬県は富岡製糸場(富岡市)、広島県は厳島神社が有名な宮島(廿日市市)や原爆ドームがある平和記念公園(広島市)、沖縄県は首里城(那覇市)が入る方向だ。
 北海道は胆振管内白老町に来年4月にオープンするアイヌ文化施設「民族共生象徴空間(ウポポイ)」を通る方針で、文化の多様性を発信する。三重県は伊勢神宮(伊勢市)、京都府は日本三景の「天橋立」(宮津市)、鳥取県は鳥取砂丘(鳥取市)、山口県は錦帯橋(岩国市)など、地域を代表する名所や景観も背景にしながらランナーが駆け抜けることになりそうだ。
 東京五輪の聖火リレーは来年3月26日に福島県のサッカー施設「Jヴィレッジ」をスタート。121日間かけて日本列島を巡り、7月24日に新国立競技場で行われる開会式で聖火台に点火される。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/308627


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アイヌ文化財団がウポポイ管理法人に 国交、文科省が指定

2019-05-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞 05/25 05:00
 国土交通省と文部科学省は24日、2020年4月に胆振管内白老町に開設するアイヌ文化復興の拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の施設を管理する法人に、アイヌ民族文化財団(札幌)を指定した。
 指定法人は24日施行されたアイヌ施策推進法に基づき、ウポポイの博物館や公園などを管理するほか、アイヌ文化の継承者育成や広報活動を行う。
 同日、国交省内で石井啓一国交相が財団の中村睦男理事長に指定書を交付した。交付後、中村理事長は「新しいアイヌ文化や地域創生の拠点ができることを国民に知ってもらいたい」と記者団に話した。(長谷川裕紀)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/308608

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「アイヌ民族の誇り、尊重される社会に」 新法施行で菅氏

2019-05-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞 05/25 05:00
 アイヌ民族を法律で初めて先住民族と位置付けた新法「アイヌ施策推進法」が24日、施行された。これに伴い、政府は関係閣僚でつくる「アイヌ政策推進本部」を内閣に設置し、安倍晋三首相は同日の閣議で、本部長に就いた菅義偉内閣官房長官を担当に指名した。菅氏は記者会見で「アイヌの方々の誇りが尊重される社会の実現に向けてしっかり取り組みたい」と述べた。
 政府は近く、市町村向けに創設する交付金制度の概要などを含めた基本方針を策定し、公表する。
 菅氏は「アイヌの人々の自発的意思の尊重に配慮し、地方公共団体とも密接な連携を図る。実効性のあるアイヌ政策を実現できるよう丁寧に検討を進めたい」とした。
 同法は、アイヌ民族への差別を禁じる基本理念を明記。胆振管内白老町に2020年4月に開設する「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の管理に関する規定などを盛り込んでいる。(金子俊介)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/308606

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観光利益還元を議論 倶知安G20へ次官級会合

2019-05-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞 05/25 05:00
 【倶知安】今年10月に後志管内倶知安町で開かれる20カ国・地域(G20)観光担当相会合に向けた次官級会合が24日、同町内で開かれた。G20や国連世界観光機関(UNWTO)などから約60人が参加し、大臣会合の進め方や論点などを協議した。
 会合は非公開。観光庁の田端浩長官は終了後「持続可能な観光のための取り組みや、観光がもたらす利益を地域にどのように還元するかについて活発な議論が行われた」と述べた。10月の大臣会合で、共同声明を出すことで一致したという。
 G20の観光担当相会合はこれまでに8回開かれているが、正式な閣僚会合として開かれるのは今回が初めて。田端長官は「観光産業は全世界の国内総生産(GDP)の9%を占め、各国で重要性が高まっている」と意義を強調した。
 この日の倶知安町は最高気温21・3度と爽やかな快晴。インド観光省のミーナクシ・シャルマ部長は「ロケーションに感動した。緑が大変美しい」と喜んだ。道庁などでつくる観光担当相会合実行委は、各国代表にアイヌ文様刺しゅうのタペストリーを贈った。
 一部参加者は25日も道内を視察する。大臣会合は10月25、26日、倶知安町内に建設中の「パークハイアットニセコHANAZONO」で開かれる。(権藤泉)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/308604

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