「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ愛好家のご来訪~2017.4.9~

2017年04月13日 | オーディオ談義

 つい先日のこと、次のようなメールが飛び込んできた。 

「こんにちは、はじめまして。レコード及びオーディオ好きなのでブログ愉しく拝読させていただいてます。私は5~6年程前に東京から引っ越して別府に来ましたが同じ別府ってことで吃驚しています。

そこでよろしければぜひ試聴させていただけないかとメールした次第です。昔から気になっている名器AXIOM80の音を聴かせて頂ければ幸いです。〇〇〇…(携帯の番号)」 

N本さんという方だった。

「名器AXIOM80の音を聴かせて欲しい」とあれば、非常にツボを押さえた物言いなので強力に心が揺り動かされる(笑)。

メールで返信するよりも携帯に連絡した方が手っ取り早いので、すかさず番号をプッシュ。

「初めまして、どうぞよろしく~。毎日オーディオ三昧なのでいつでもどうぞ」と申し上げていろいろお話を伺ってみると、何とお兄さんが現役時代の仕事で大いに接触のあった方で「エッ、N本さんの弟さんですか!」

お兄さんはクラシックがお好きで15年ほど前に一度我が家にも試聴にお見えになった方だった。ホントに「縁は異なもの味なもの」。

いっぺんに距離が縮まったわけだが、2~3日後にそのお兄さんから「弟がお邪魔しますのでよろしく~」と連絡があって、「いやあ、驚いたよ。まさかN本さんの弟さんだなんて・・・。いつでも大歓迎ですからどうぞ。」

そしてお見えになったのが先週の4月9日(日)の10時半頃だった。

「いやあ、どうもはじめまして。」

大柄の堂々たる体格をはじめ、雰囲気などがお兄さんとソックリなので二度ビックリ(笑)。

さっそくオーデイオルームにご案内して音出しをする前にお話を伺った。忘れないようにメモっておこう。

 CDの音にどうしても満足できず、レコードをそれも海外のオリジナル盤に絞って収集されている。

 好きな音楽はクラシックからジャズ、歌謡曲までジャンルを問わず

 現在は別府市内の中心街で「ワインバー」を経営されている。「ソムリエ」の資格をお持ちとのことで、ワインを口に含んだときに広がる豊潤な香りと味わいがオーディオシステムから出てくる音を聴いたときに感じるものと相通じるものがあるそうだ。

 真空管アンプが好きでスピーカーはフルレンジを愛好され、ご自宅ではJBLのLE8Tなどを愛好されている。つい最近、憧れのグッドマンのAXIOM301を手に入れられたとのこと。

以上、とても音にウルサイ方のようで、はたして我が家の音に満足していただけるかな~(笑)。

我が家の4系統のスピーカーを切り替えながら順次聴いていただいた。明快な口調ではっきりと感想を述べられる方だった。

聴いた順番からいくと、

 AXIOM80(自作のエンクロージャー入り)

「はじめてAXIOM80を聴きましたが、ツクリが違うせいかたしかにこれはこれまで聴いたことのないような音の出方がします。まったく喩えようのない音ですね。ボーカルや小編成以外にもオーケストラだって結構聴けますよ。」

どうやら合格したようだ(笑)。

 AXIOM150マークⅡ(グッドマンの指定箱入り)

「これはとてもいい音ですね。大いに気に入りました。これこそグッドマンの音だと納得の一言です。」

とても満足されたご様子なのでCDを切り替えるタイミングを失い、本日では一番長時間の試聴となった。

 タンノイ・ウェストミンスター

「いっぺんにスケール感が拡大しました。何だか大きな戦艦が押し寄せてくる印象です。しかし、私にはチョット気取り過ぎているようで馴染めない印象を受けます。」

 フィリップスのフルレンジ(グッドマンの指定箱入り)

「たしかに、いい音なんですけどハッとするような美しさが無いような気がします。」

端的に言えば、おおよそ以上のようなご感想だったが、前半戦があまりにもうまくいきすぎたせいか後半戦は苦戦そのものだった(笑)。

N本さんが仰るのには「スピーカーをいろいろ切り替えるよりも、1台のスピーカーに絞っていろいろアンプを取り換えながら聴く方が好きです。」

たしかに、初めてのお客さんに短時間で4種類ものスピーカーを入れ代わり立ち代わり
聴いていただくのは、音をゆっくり味わい方に対して忙し過ぎるようで当方としてもちょっと配慮が足りなかったようだ。

もし自分が相手の立場だったら、4種類ものスピーカーを短時間で入れ替わり立ち代わり矢継ぎ早に聴かせられるとウンザリするのは間違いない(笑)。

「いやあ、どうも失礼しました。スピーカーを切り替えると音の変化が大き過ぎて全体的な印象が散漫になるのは否めないですね。

それと、
何かの本に書いてあったのですが、人間にたとえて言えばスピーカーは顔とかの外見に該当し、アンプはそれに精神を吹き込む役割だとありました。アンプの交換による音の変化はワインの味わい方と相通じるものがありそうですね。」

最後に、特筆すべきは今回の試聴を通じてCDの音を見直していただいたことだった。

「チャンとしたCDシステムを使うとレコードと遜色のない音がするんですね!」

そうなんですよ~(笑)。

ざっくばらんな忌憚のないやり取りでたいへん楽しい試聴会だった。

最後に本日使用したシステムを記載しておこう。

CDトランスポート「ヴェルディ・ラ・スカラ」(dCS) → DAコンバーター「エルガー プラス」(dCS) → 真空管プリアンプ「大西式」 → 真空管パワーアンプ「PX25シングル」 → スピーカー「4系統」

「これからお役に立てることがあれば何でも遠慮せずに言いつけてくださいね。」

「是非お願いします。」と、またの再会を約しながら帰途につかれた。
 

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