「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「世田谷一家殺人事件」ほか~読書コーナー~

2024年12月25日 | 読書コーナー

☆ 世田谷一家殺人事件

年末になると、何となく思いだすのが「世田谷一家殺人事件」である。事件が起きたのは2000年の12月30日で、幼い子供を含めて一家4人皆殺しで、刃物によるその凄惨な殺され方も話題を呼んだ。

しかも事件後、犯人が長時間居座って、パソコンをいじったり、アイスクリームを食べたりと、異様な行動も明らかとなっているが、今年で24年経ったもののいまだに犯人は見つからず「迷宮入り」となっている。



その未解決事件に対して、フリージャーナリストの著者が事件の真相に迫った力作だといえる。

結論から言えば、犯人像は軍人上がりの韓国人で、もはや死んでいて日本に墓もある、そして事件の背景には土地の立ち退きに迫る利害関係があって、黒幕が居た・・、ということになる。

指紋を始めとして、沢山の遺留品があるのに杳(よう)として犯人の行方が分からないので、死亡説も頷けるところ。

ただし、本書によって警察が動いた形跡もないので、あくまでも参考意見の一つなのだろう。

事件に興味のある方はぜひご一読をお薦めしたい。

いずれにしても、とかく年末は物騒なので日中でも家のカギ閉めを怠らないようにしましょうね(笑)。

☆ 言語学者も知らない謎な日本語



一言でいえば、日本語の研究をしている言語学者が近年の「若者言葉」を解説した本である。

〇 「親ガチャ」

「日本社会の所得格差と教育格差を背景に世間に広まったのが2021年ごろ~。ガチャというのはインターネット上のゲームのガチャで自分の欲しいアイテムが自分で選べず、運任せになるように、どの親のもとに生まれるかもまた自分で選べず、運任せになることを指す。

つまり、ハズレの親を引いてしまうと、自分の能力や努力では容易に越えられない壁が生まれ、それによって自分の
将来が決まってしまうことを指す。

で、親のみならず会社では「配属ガチャ」「上司ガチャ」など、自宅では「隣人ガチャ」、大きな病院では「医者ガチャ」などが起こる。

結局、運の良し悪しが人生を左右することを意識するきっかけを「親ガチャ」が作り出したといえるのかもしれない。

というわけです。せめて、娘から「親ガチャ」だと思われたくないなあ~(笑)。

〇 よく調べてみると新語だった

たとえば「タメ口」は上下関係のある相手と対等な口の利き方をするときに使う言葉、視線が置き換わった「目線」、立脚点を表す「立ち位置」などを新語と意識せずに使っている。

他にも「一択」がある。実は「四択」「三択」「二択」はあっても「一択」は辞典に載っていない。

選択肢が表面上は複数あっても、諸条件を考慮すると事実上他の選択肢は選べずに一つに決まることを指す。

振り返ってみると、人生の3大岐路ともいえる「志望校の選択」「就職先の選択」「伴侶の選択」において、すべて「一択」だったなあ~(笑)。

〇 「神」

いつからか、日本語の世界に「神」という言葉が溢れるようになった。人の心を揺さぶるような奇跡のような出逢いには「神」がつくようになった。

スポーツなどで神がかったプレイは「神ってる」、料理では「神的な美味しさ」、落とした財布が無事に戻ってきたときには「マジ神」と称される。

ちなみにキリストのことを「マジ神」とは言わない。日本語における神は人間の延長線上にある神のような存在である。つまり、絶対神であるキリスト教の神に対し、日本の伝統的な神は比喩としての神であり、奇跡に近いような「やばい」存在であれば人でも物でもすべて神になれるのです。

せめて我が家では「この音は神ってる!」といきたいものすね~(笑)。

本書にはほかにもたくさんの「若者言葉」が羅列されているので、興味のある方はぜひご一読をお薦めします。

「推し」「限界オタク」「ブーメラン」「モブ」「フラグ」「罪の味」「崩壊」「誰得」「マジレス」「リアタイ」「やばい」「えぐい」

わかります?

〇 漢文で知る中国 名言が教える人生の知恵

現代中国は大嫌いだけど古代中国は好きという方が多いのでなかろうか。古来、中国が日本文化に多大の影響を与えたことは否めませんからね。



67頁に「遊戯三昧」(ゆげざんまい)という言葉があった。副題として「喜びも苦しみも含めて人生というゲームを楽しもう」

「仏教の言葉。時代や使う人ごとに意味用法は微妙に異なる。現代においては、

<この世はゲーム。自分はゲームの中のキャラクター。生老病死、喜怒哀楽、幸運も不運も、酸いも甘いも、みな人生というゲームの一部だ。挫折や苦労も含めて、一度限りの人生を楽しもう>

と達観した境地を意味することが多い。

で、文豪「シェイクスピア」は「すべてこの世は舞台、人はみな役者」と言ったそうだが、なんだか共通点があるとは思いませんか?



クリックをお願いね →    

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 唯一のより所は「赤帯マグネ... | トップ | まったく思いもかけない発想... »
最新の画像もっと見る

読書コーナー」カテゴリの最新記事