先日の記事「いい音よりも魅力的な音と言われたい」(2月24日)の続きです。
何しろ「オーディオ」関連記事はこのブログの「レーゾン・デートル」なのに読者の反応がいまいちなので、どうしても”とびとび”の投稿になってしまう。(前の記事の内容を)もう忘れたという方もおられるかもしれないが、どうか悪しからず(笑)。
この画像のシステムをいかに魅力的に鳴らすか、前回は「スピーカー編」(以下「SP」)だったので今回は「アンプ編」といこう。
以下、例によってグダグダと自画自賛めいた話が続くので気になる方はここでストップして撤退をお勧めします!(笑)
で、SPとアンプは運命共同体なので片方が変わると音質もガラッと変化するが、あえて言えばSPが主役でその介添え役がアンプだと思っている。どちらが大切かといえばやっぱりSPでしょう(笑)。
まず、フルレンジの「スーパー10」(口径25cm)を鳴らすのに適当なアンプとなると、95db以上の能率の高いユニットだけに9台近い手持ちのアンプの中でより取り見取りの状態で、ついうれしい悲鳴を上げたくなる。
こういう時は日頃からあまり出番の少ないアンプを持って来たくなるので「6FQ7プッシュプル」の満を持しての登板だ。
超シンプルなつくりで、一番お金がかかっていないけど音質の「お気に入り度」では上位に入る不思議なアンプである。
履歴を簡単に述べると、当初は「チャンデバ」用として知人に作製を依頼したが、運よくオークションで「TRIAD」(トライアッド:アメリカ)の小型出力トランスが手に入ったのでパワーアンプへ方向転換。
当初は前段管「6SL7」、出力管「6SN7」で聴いていたが、どうしても「倍音成分」の素っ気なさが気になって、球を交換してみたくなった。
となると、変換用ソケットの出番なので3種類ほど買い込んだ。「6FQ7→6SN7」「12AY7、12AX7→6SL7」「5687→6SL7」といったところ。
いろんな球を試行錯誤した結果、大当たりだったのが「6FQ7」(RCA:クリアートップ)と「12AY7」で、前者を出力管、後者を「前段管」に起用したところ、信じられないほど倍音が豊かになって「6SN7」「6SL7」コンビとは大違い!
肝心の「μ(ミュー)=増幅度」は前者が20前後、後者が50前後とそれぞれ「6SN7」「6SL7」とあまり変わらないのに、音質に力強さと華やかさがあって圧倒的~。
ときどき「300B」アンプの前段管に起用されている「6SN7」や「6SL7」を見かけるが、試しに変換用ソケットを使って他のミニチュア管を試してみることをぜひお勧めします。少ない投資額なのに音質が様変わりしますよ。コスパ抜群だと思うんだけどなあ~(笑)。
フルレンジの次は、「70ヘルツ」以下(-6db/oct)を受け持つウーファーといこう。
JBLの「D123」(口径30cm)は能率が「100db」近くあるのでアンプにとって鳴らしやすいはずなのに意外とアンプを選り好みする。
おそらく「コーン紙」が重たいせいだろうと思っている。その点、イギリス系のSPは箱をうまく利用する傾向にあり、「コーン紙」が薄くて軽いので音声信号に対する反応が速くて比較的軽い低音になるが、総じてアメリカ系のユニットは力任せにぐいぐい押してくる傾向にある。
で、数ワットクラスのシングルアンプでは手に負えないので我が家で一番の力持ちの「EL34プッシュプル」アンプ(出力30ワットクラス)の出番となる。
倍音成分の表現力にいささか問題があるアンプだが、低音域専用として使うのにはもってこいである。このアンプも他のアンプに比べてさほどお金がかかっておらず、前述のアンプに次いで2番目くらいの安上がり~。
奇しくも今回は「安価だけどお気に入りのアンプ」コンビのお出ましとなった。
「痩せガエル 負けるな一茶 ここにあり」といった心境ですかね(笑)。