夜空の闇の中に横たわる天の川。
一見、たなびく白雲のようにも見えるのだが
その中には様々な色が隠れていることを知った。
彩度を上げ長時間露光で天の川を撮影したところ
闇を照らす光、とりわけ赤い光が浮き上がってきたのだ。
越前岬(福井県)2020.10.17 21:21 Sony α7S2 FE2.8 16-35 GM (16㎜ ,f/2.8,13sec,ISO3200)
ところで...。
その天の川とはいったいなんだろう?
実は我々が暮らす地球、そして太陽系を含む銀河の一部なのである。
アンドロメダ銀河に代表される渦巻き型の銀河、
我々の銀河もこのような形と想像されている。
渦巻き状に広がる幾筋もの星の集まり。
太陽系はその中の一筋の枝先にある。
つまり我々は銀河の中でも辺境の地にいて
そこから星が密集する中心部を眺めている。
それが天の川の正体なのだ。
宇宙には無数のガスが漂っている。
銀河のようにガスが濃いところでは
気の遠くなるような年月をかけてガスが固まり
やがて星となる。
つまり、我々にとっては母なる銀河。
その中心部が天の川なのだ。
さて、天の川までは距離にして2万6千光年。
我々が人類唯一の種として選ばれ、よちよち歩きを始めたころの
天の川を今眺めていることになる。
壮大、悠久、無限...言葉にならない絶景。
それが天の川だと思った。