「9」のつく日は空倶楽部の日。
東京都庁 2022.09.11 10:27AM Sony α7S2 FE2.8 16-35 GM (26㎜ ,f/3.5,1/800sec,ISO160)
東京都庁庁舎が竣工したのは1990年。
あくまでも個人的な感想だが、その姿を一言で表現するなら威圧的。
また、シンプルな外観が多い高層ビルの中にあって異様とも感じていた。
そして例えるなら、映画「バットマン」シリーズにでてくるゴッサムシティにある建物のようだ、と思ってもいた。
竣工当時は日本全体が過熱した景気に酔い、そこに莫大な予算が費やされたことから、
「バブルの塔」とも揶揄されたそうだ。
そう、旧約聖書の伝承、神の怒りに触れた「バベルの塔」になぞらえたもので
つまりは「歓迎されない」というニュアンスが伝わって来る。
私自身もあまり好きになれなかったわけだが・・・。
けれども、その朝に限っては違った。
カーテンを開けた瞬間に、いかつい姿とばかり思っていた都庁が
さわやかな朝の空とともに目に飛び込んできたからだ。
日本を、いや世界を代表する建築家、丹下健三氏の名建築。
その芸術性の高さを理解しながらも、好きになれなかった姿だったが...。
それが竣工から30年余り。
前衛的な姿がようやく私の目になじんできたのかもしれないと、その姿に見いったのだ。
さて、今月の空倶楽部。お題は「鉄塔と空」。
東京都庁は鉄骨鉄筋コンクリート造なので
「鉄塔と言えないこともないのかな...」と拡大解釈に及んだ次第。
秋風が冷たくなってきて、ふと聞きたくなった曲。
The Sounds Of Silence , Simon & Garfunkel
サイモンとガーファンクルのデビューアルバム『水曜の朝、午前3時』に収録されている
アコースティック・バージョンだ。
映画『卒業』で使われたアレンジされた曲がお馴染みだが
しみじみと聞くなら断然このバージョン、と思っている。