はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

暑い夏の午後に岡寺を訪れました

2016-07-17 18:38:15 | 寺社めぐり
暑い夏の日の午後、飛鳥の岡寺を訪ねました。ここも西国三十三所の一つです。(最近なぜか三十三所に縁があるようです)
私は飛鳥が好きでよく訪れるのですが、この岡寺は西国巡礼の旅以来の訪問になりました。少し飛鳥の中心部から離れているのと、小高い所にあるので、登るのがしんどいということもありますが…。



仁王門の扁額には「龍蓋寺」と書かれています。これは、開祖の義淵僧正が、悪い龍を小池に封じ込め、大石で蓋をしたという伝説からきているそうで、本当の寺の名前は「龍蓋寺」と言うのだそうです。



小高い丘の上にあります。(橘寺も見えます)ここは、草壁皇子(天武天皇の息子)が住んでいた岡の宮を仏教道場に改め、義淵僧正に与えられたのがはじまりのようです。663年のことなので、1353年も昔の話なんですね。



岡寺は花の寺としても有名で、4月中旬から5月中旬はシャクナゲ・サツキが美しいそうです。当然この時期は、そんな花はありませんが、木槿(ムクゲ)が頑張って咲いていました。



岡寺は、義淵さんの伝説も伴って「災いを取り除く」信仰に発展し、日本最初の厄除け霊場になったそうですよ。
私も厄年の時には、門戸厄神に行きました。あまり厄とかは気にしていなかったのですが、なぜか不安になり仏様にすがった次第です。(祈祷は高かったので、500円のお守りにしておいたのですが…)おかげさまで、まだ生かせていただいております。



木の枝にちょっと変わった物が吊してありました。おみくじならよく見るのですが…。



これは「龍玉願い珠」と言い、願い事を書いた紙を珠の中に入れて、木に吊しておくのだそうです。お寺さんもいろいろと新しい商売?を考えるものですね。(ちなみに600円です)

本堂で、ご本尊の如意輪観音像を拝んで、ふと天井を見上げると歴史を感じる造りではありませんか。



この本堂は1800年頃に建てられたそうです。唐破風がおしゃれですね。よく見るとお札が貼ってあります。これはお参りした人が札を納めていったものです。だから巡礼寺院を「札所」って言うんです。また、昔は木札を打ち付けたところから、巡礼することを「打つ」とも言うんですね。



西国三十三所第七番札所なので、御朱印をもらう参詣者も多いです。最近、女性の間では御朱印が人気だそうです。どこのお寺や神社に行っても御朱印を書いてもらうことができます。(ちなみに300円です)



暑い昼下がり、このお寺の歴史や巡礼について考えていたら、境内の一角にダリアの花が花言葉のように「優雅」に咲いていました。