岩国市 会 員 横山 恵子
庭の一角にある畑。亡父は作る人、私たちが食べる人だった。田舎に住むおばに「弟子入りして畑仕事を教えてもらいたいくらいよ。大根等まいたけどできるじゃろうか」と言うと「(父が)よう耕していたから大丈夫いね」と励ましてくれた。
野菜等も少しずつ成長、いとしさが湧いてきた。親類のA君が「大根をすって食べたら、辛みの中に甘みがあった」と。皆が集まった時、皮付き大根ステーキを作った。「軟らかーい」「おいしいー」の言葉にヤッター。これも父が土づくりしたお陰。「今ごろわかったか」と父の笑い声が聞こえてきそうだ。
(2012.11.25 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載
庭の一角にある畑。亡父は作る人、私たちが食べる人だった。田舎に住むおばに「弟子入りして畑仕事を教えてもらいたいくらいよ。大根等まいたけどできるじゃろうか」と言うと「(父が)よう耕していたから大丈夫いね」と励ましてくれた。
野菜等も少しずつ成長、いとしさが湧いてきた。親類のA君が「大根をすって食べたら、辛みの中に甘みがあった」と。皆が集まった時、皮付き大根ステーキを作った。「軟らかーい」「おいしいー」の言葉にヤッター。これも父が土づくりしたお陰。「今ごろわかったか」と父の笑い声が聞こえてきそうだ。
(2012.11.25 毎日新聞「はがき随筆」掲載)岩国エッセイサロンより転載