大道芸の若い外人さん。「ワタシでんまーく人デス」。長い風船で中学生をさして「ハァイ、 アナタ、でんまーくノ首都ハ?」「コペンハーゲン」。即答に拍手が起きたコロナ禍前。
ワタシは (デン助さんはコペンとハゲる) と教えた、遠い日の妹を思い出した。 デン助さんはハゲのかつらの、その頃売れていたコメディアンだ。
街頭から大道芸が消えた。 外 人さんもデン助さんも記憶の中で消えかかる。
「はぁい、皆さん。新型コロナ大変だったですね」――。そんな言葉で始まる大道芸が、きっと復活すると信じている。
宮崎市 岡田政雄(73) 2021/3/20 毎日新聞鹿児島版掲載