ピカピカの1年生が仲良く真新しいランドセルを背負って下校中。体が小さくランドセルが歩く後ろ姿が60年前の自分と重なり時の流れの短さを感じた。
入学を前にして、父ちゃんが「ランドセルをコッキタ(買って来た)よ」と仕事から帰ってきた。ランドセルを手にした僕はこれを背負って学校に行けることがとても待ち遠しかった。そして教科書やノートを詰め込みランドセルを背負った時に「小学生になったな」とピカピカの1年生がうれしかったことを今でも覚えている。「団塊の世代」と呼ばれるおじいさんの心は今もピカピカの1年生である。
鹿児島県 さつま町 小向井一成(73) 2021/5/31 毎日新聞鹿児島版掲載