はがき随筆・鹿児島

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「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

おしゃれな食材づくり広がる

2012-04-25 16:21:08 | 岩国エッセイサロンより


2012年4月25日 (水)

   岩国市   会 員   片山 清勝

 健康づくりを兼ねて自家用菜園を楽しむ人が多い。定年後に借地して野菜づくりを趣味で始めた知人もいる。近所のホームセンターには緑濃い多種類の苗が並び、トマトなども数種類ある。プランターは斬新な色や形で種類も多い。これらを買う人たちの年齢は意外に幅広い。

 その光景に終戦後の思い出が脳裏をよぎる。郵便局職員だった父は毎夕、母と連れだって畑仕事に出かけた。食糧難の時代、サツマイモやジャガイモ、大根、自菜、豆類などをたくさん栽培し、5人の子どもの空腹を満たした。私たちもよく手伝い、何でも食べたものだった。

 「地産地消」が言われる昨今、家庭やプランターの菜園は安心安全、そしてちょっとおしゃれな食材作りの場が広がっている。大小の差こそあれ、今後は「自作自消」の方向に進むのだろうか。

 そんな思いを抱きながらピーマンとミニトマトの苗を購入し、早速植えた。種苗コーナーを訪れる人が途切れることはない。

  (2012.04.25 朝日新聞「声」掲載)岩國エッセイサロンより転載

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2 コメント

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年のせいか (tatu_no_ko)
2012-04-26 08:38:03
転載ありがとうございます。
何かにつけ子どものころとの比較になっています。成長が止まっているのかもしれないと笑ってごまかします。
一方、それが書く題材になっているので助かります。
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tatu_no_koさま (アカショウビン)
2012-04-26 13:46:18
「自作自消」いいですねぇ。
庭の狭い我が家は、専らプランター栽培です。
買った方が安い…我が家の野菜たちですが、育てる楽しみを味わっています。

いつも無断転載でゴメンナサイ。
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