はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

「久しぶりの旅行・別府・阿蘇を満喫」

2012-01-10 17:44:32 | 岩国エッセイサロンより
2012年1月10日 (火)

岩国市  会 員   樽本 久美

昨年12月、軽い圧迫骨折になったものの、年末にはなかなか取れない九州の宿が偶然にもとれたので、急きょ旅行に行くことになった。年末はゆっくり休もうと思っていて風邪も引いていたが、義母も旅行中だったので、「今しかない」と思い、同月30日、夫と一緒にマイカーに乗り込んだ。
 やはり、旅行はいい。日常生活から離れ、何もかも新鮮に見える。山口県周南市からフェリーで2時間余り。大分県別府市に着き、早速ホテルに直行した。夕食は自慢のバイキング。さすがに種類が多く、「これでもか」というほど食べてしまった。温泉のお湯も最高だった。

翌日は、お目当ての、熊本県南阿蘇村の絵本作家、葉祥明さんの絵本美術館に向かった。着くと目の前が草原。本当にゆっくりできる所であった。昔、何度も読んだ絵本の場面が浮かんできた。ついに来たのだと実感して、ついつい万歳をした。

そこで地図を見せてもらったら、なんと、詩人・画家、大野勝彦さんの美術館もすぐそばにあるとのこと。これも偶然か。1月中旬に岩国市に講演に来られ方である。さっそく、大野さんの美術館も訪ねてみた。なんと、大野さん本人に会うことができ、話もすることができた。二十数年前、両手切断という大事故に見舞われた元農業従事者だそうだが、義手で詩や絵を描いていた。言葉に重みがある。本当に「すてきな人」に出会うことができて、いい旅になった。
(2012.01.10 朝日新聞「声」掲載)岩國エッセイサロンより転載



最新の画像もっと見る

コメントを投稿