はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

史跡巡り人の絆知る

2011-05-23 21:16:07 | 岩国エッセイサロンより
2011年5月15日 (日)
 岩国市   会 員   片山 清勝

 岩国検定実行委員会の課外学習で、仲間と市内北西部の史跡など数カ所を巡った。

 見学予定の一つに中山間地にある民族資料館があった。そこに大きな期待はなかった。足を踏み入れてすぐ先入観を恥じた。

 その地に根付いていた生活や文化の品々、それらが生き生きと語りかけてくれるようで、仲間との会話を弾ませた。

 展示の中に、近くで発見されたアンモナイトの化石があった。この中山間地が大昔は海底だったということになる。

 文献などで、海底が隆起し山となったことは知っている。今、そうした一つの場所に立っている。驚きだ。目には見えない大きな歴史の流れに出合ったようだ。

 海底の隆起といえば東日本大地震へつながる。それは、大自然の猛威の前に人の力の微々たるものを教えた。

 しかし、いま被災された人々は、それを乗り越えようと行動をはじめた。それを世界中の人が支えようと行動している。

 史蹟めぐりはロマンだけではない、人と人の強い絆も教えてくれる。次からはもうひとつ視点を変えて参加したい。

  (2011.05.15 中国新聞「広場」掲載 岩國エッセイサロンより転載

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2 コメント

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つながり (tatu_no_ko)
2011-05-27 08:31:45
掲載有難うございます。
多くの方の目に触れることに感謝しています。
南九州は梅雨入り、山口は間もなくとのことです。しばらく雨とのお付き合いになります。
じめじめを拭う作品を作りたいものです。
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tatu_no_koさま (アカショウビン)
2011-05-29 00:40:13
コメント有り難うございます。
梅雨入り早々、台風まで接近しました。
今は嵐の前の静けさ…です。

これからも素晴らしい作品を読ませて下さいね。
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