2016年1月15日 (金)
岩国市 会 員 安西 詩代
91歳の女性のお話を聴く。戦後生まれの私には想像もつかない苦しい経験をされている。
先日「私のお習字を見て」と言われた。壁には半紙に「強く明るく生きるのよ」と力強い宇で書いてあった。「生きるのよ」が心にひびく。きっと自分自身のための言葉なのだろう。
人生、つらい時、悲しい時、この言葉を心の中で唱えながら自分を応援し生きてこられた。
「いい人生だった! 何も思い残すことはない」と穏やかに言われるが、彼女の隠れている心の疼き、心の震えに触れ、軽々な言葉では相づちがうてない。深くうなずくだけがやっとだ。
(2016.01.15 毎日新聞「はがき随筆」掲載) 岩国エッセイサロンより転載
岩国市 会 員 安西 詩代
91歳の女性のお話を聴く。戦後生まれの私には想像もつかない苦しい経験をされている。
先日「私のお習字を見て」と言われた。壁には半紙に「強く明るく生きるのよ」と力強い宇で書いてあった。「生きるのよ」が心にひびく。きっと自分自身のための言葉なのだろう。
人生、つらい時、悲しい時、この言葉を心の中で唱えながら自分を応援し生きてこられた。
「いい人生だった! 何も思い残すことはない」と穏やかに言われるが、彼女の隠れている心の疼き、心の震えに触れ、軽々な言葉では相づちがうてない。深くうなずくだけがやっとだ。
(2016.01.15 毎日新聞「はがき随筆」掲載) 岩国エッセイサロンより転載
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